中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

高松宮記念(GI)回顧

2006-03-30 11:17:54 | 回顧
【馬場状態】Bコース2週目。最終週だけに内の馬場が心配だが、例年ほど荒れ具合ではない。外目は絶好の馬場。

11.9 - 10.5 - 11.3 - 11.3 - 11.3 - 11.7
(33.7-34.3)

【展開】ギャラントアローがハナを叩く。例年なら極端な前傾ラップになるが、テン3ハロン33秒7はスプリントGIとしては遅い。好位勢に有利な流れ。

戦前の混戦模様を象徴するかのようなゴール前。その乱戦を制したのは重賞初勝利がGIという偉業を成し遂げたオレハマッテルゼ。道中は好発を決めると無理なく好位へ取り付く。初のスプリント戦の流れに戸惑うことなく、4角でも持ったままの抜群の手応え。ラスト1ハロン地点で満を持して追い出されると、グイグイ鋭い伸び脚で突き抜けて、外から迫ったラインクラフトの追撃を振り切った。上がり3ハロンは33秒9。1400~1600㍍で見せた詰めの甘さが嘘のような一瞬の決め手。純粋なスプリンターなのだろう。左回り、緩い流れ、メンバー、に恵まれたことは事実でも強い内容だった。この後の大目標は安田記念。今後は末脚の持続性が鍵を握る。

2着は急遽参戦したラインクラフト。外枠から好発を決めると、初のスプリント戦の流れに戸惑うどころか、引っ張り切りの手応えで好位を追走。だが、シーイズトウショウのすぐ直後に入りたかったが、そこを塞がれて終始、外を通らされる苦しい展開。かなりの距離ロスがあったが、それでも直線でクビ差まで迫った決め手の高さはGI2勝馬のそれ。しかも、帰厩して間もなく明らかな急仕上げのなかでのもの。かなりの掛かり癖が出てきており、このあとの距離延長は微妙だ。

3着はこれまでスプリント界を牽引してきたシーイズトウショウ。道中は引っ張り切りの手応えで好位追走。直線入り口で早めに先頭へ並びかけ、そこからアクションを開始するも、決め手を持った2頭に差されてしまった。だが、理想的な競馬はできたし力を出し切った。大幅に馬体を減らしてからの中2週。調整が難しかったどうが、陣営の努力に敬意を表したい。輸送でイレ込むため、関西圏か滞在競馬で。まだまだやれる。

4着はスプリント戦へ矛先を向けてきたプリサイスマシーン。好発を決めると仕掛けて好位へ。終始、内の経済コースを立ち回って、直線で自身も伸びてはいるものの、決め手のある上位馬にやられた。ただ、初距離でこれだけやれれば十分。

ネイティヴハートは惜しかった。道中は無理せず馬の行く気に任せて中団馬群を追走。直線入り口では最後方までポディションを下げるも、そこから上がり3ハロン33秒7の鋭い末脚で猛烈に追い込んだ。だが、前半の流れが遅いため前の馬も止まらなかった。前傾ラップだったら差し切っていたかも。8歳馬だが老いてますます盛ん。

1番人気のシンボリグランは残念ながら期待に応えることができなかった。発馬では半馬身ほどの出負け。そこから馬群の間に入ってしまい、位置取りが後方まで下がってしまった直線に入っても、前が開かず仕掛けが完全に遅れた。メンバー最速上がり3ハロン33秒6の脚を使っても届かなかった。もう少し気性面で成長があれば。

リミットレスビッドは道中、いい感じで中団を追走するも、思ったほど弾けなかった。外からゴールデンキャストに被された影響か。やはり、GIを激戦した反動もあったか。

タマモホットプレイは発馬直後に躓いて置かれてしまった。道中も気難しさを露呈して追走にも余裕がない。直線は大外へ持ち出すも、この流れでは無謀だった。もう少しテンにゆったり競馬できるほうがいい。

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高松宮記念観戦記

2006-03-26 22:48:47 | Weblog
土曜深夜に行われたドバイ国際競争。日本から大挙9頭が出走。まずは先陣を切ってゴドルフィンマイルでユートピアが堂々の直線他馬を引き離しての逃げ切り勝ち。ドバイシーマクラシックではハーツクライが果敢な逃げで力の違いを見せ付ける圧勝。日本馬のレベルの高さを証明する結果となった。期待されたフラムドパシオン(3着)、カネヒキリ(5着)は残念な結果ではあったが、世界最高峰のなかで〝2勝〟というのは素晴らしい成果だろう。ハーツはこの後、キングジョージ遠征とのこと。〝英雄〟ディープインパクトとともに世界の芝中距離路線を引っ張ってもらいたい。

今日は高松宮記念(GI)を観戦するため、中京競馬場まで行ってきた。朝9時半ごろ現地に着いたのだが、既に多くの来場者で賑わい、GI独特の雰囲気に包まれていた。昨年暮れ以来の中京競馬であったが、やはり生の競馬は最高だ。パドック→返し馬→輪乗り→レースの繰り返しだが、充実していて時間が過ぎるのが早かった。パドックでは、TVで決して判別できない細かなところまで見られて勉強になった。そして、迎えたメインレース。小回りスプリント戦のフルゲート(18頭)ということもあり、馬群が固まって直線の攻防に。詳しい分析は明日以降に更新予定だが、本命視したリミットレスビッドは残念ながら伸び切れなかった。勝ったオレハマッテルゼの柴田善騎手はキングヘイローでこのレースを制して以来のGI戴冠。Vランでのガッツポーズが印象的だった。次回は天皇賞・春を観に行く予定。今年は阪神競馬改修工事のため、中京開催が1つ多い。どんどん足を運びたい。

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高松宮記念(GI)最終結論ほか

2006-03-25 23:27:14 | 見解
〝桶狭間の混戦に断!遅咲きスプリンター開花の時〟
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中京11R 高松宮記念(GI)
◎リミットレスビッド
○オレハマッテルゼ
▲カネツテンビー
△シンボリグラン
×ギャラントアロー
×キーンランドスワン

【見解】
GI馬はラインクラフト、ウインクリューガーの2頭。だが、ともに一長一短の面があり過信は禁物。上位人気に重賞未勝利馬が名を連ねる混戦模様。展開、位置取りひとつで着順は入れ替わりそうだ。本命はリミットレスビッド。ここ3走はダートで結果を残しているが、元々は芝馬。4走前のアンドロメタS4着は好発を決めるも、無理に抑えてポディションを下げるチグハグな競馬。それでも、最後はいい脚で追い上げた。以前はスピード任せの内容だったが、控える競馬が板についた今は終いの一瞬の脚を生かせる。あとは激戦の反動だけ。1200㍍で新味を期待したいオレハマッテルゼ、良馬場で鞍上強化、中京好相性のカネツテンビー、嵌ればシンボリグラン、単騎逃げ濃厚のギャラントアロー、GIの激流歓迎のキーンランドスワンが相手。


中京10R 恋路が浜特別
◎ロードグランディス
○シルクマイスター
▲イエス
△トウカイエリート
×ゼンノスピリッツ

【見解】
連闘のロードグランディス。2㌔減の55㌔。、好相性の中京、3走前の内容から距離延長も問題ないだろう。


中京8R 500万下
◎キクノエンブレム
◎ラクリマ

【見解】
前走、発馬で後手を踏んで後方からの競馬になったキクノエンブレム。それでも、最後までいい伸び脚を発揮していた。ラクリマは単騎逃げ濃厚で490㌔台に絞れていれば。


中山11R マーチS
◎ワイルドワンダー

【見解】
人気でもワイルドワンダー。前走は外枠発走で発馬一息。おまけにスローの術中に嵌って成す術なし。ここは好位からの抜け出しを図る。クビをグッと下げた推進力あるフォームで差し切る。

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高松宮記念(GI)展望

2006-03-22 23:07:42 | 見解
いよいよ地元中京の電撃GI高松宮記念。本命馬不在の混戦模様だが、GI馬ラインクラフトの出走はうれしい限り。桶狭間の混戦を断つのはどの馬か。当日は現地で応援したい。

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オレハマッテルゼ
前走の阪急杯3着は太かった馬体も幾分スッキリ。道中は先行馬の直後を追走。だが、残り800㍍地点の下り坂でハミを取って、抑えきれずに行ってしまう。4角で他馬が激しく手綱を動かすなか、同馬は痺れる手応え。だが、直線でいざ追い出すとフラついて案外の伸び脚。速い流れを早めに動いたのがゴール前で響いた。評価できる内容。前々走の東京新聞杯2着はスローの流れを大外枠からスッと2番手へ。終始、楽な手応えで追走し、流れが速くなった直線入り口でも持ったまま。ようやくラスト1ハロン地点で追い出してジリジリ伸びるも、勝ち馬に交わされた。抜群のスピード力を誇るものの、追ってから伸びないのが難点。電撃スプリント戦は初めてとなるが、前走の勝負どころでハミを噛んで掛かったことと、スプリント戦でも通用する行き脚で一瞬の脚を生かせそうだ。

シンボリグラン
前走のオーシャンS3着は58㌔を背負った。発馬で行き脚がつかず置かれ気味に。ようやく3角で馬込みに取り付くも、口向きの悪さを見せる。このあたりはB着用していることからも、気の悪さからのもの。直線でロスなく最内を突くとメンバー最速上がり3ハロン34秒2の鋭い脚で追い込むも届かず。鞍上の手綱さばきも大きかったが、決め手の高さも示した。前々走のCBC賞1着は速い流れを引っ張り切りの手応えで4番手追走。ワンテンポ早めに抜け出した3着馬をジワジワ伸びてゴール前で差し切った。スプリント戦でも行きたがるようにスピード力を兼ね備えている反面、気難しさもある。折り合い面を考えればGIの激流は歓迎。あとは久々を激走した反動が心配。中2週で最終追いに注目。

ネイティヴハート
前走のオーシャンS1着はまさかの激走。中はハイラップを無理せず後方から。終始、ロスなく内の経済コースを通る。勝負どころの4角でも慌てることなくジッと我慢。直線を向いてもロスなく最内を突くと、糸を縫うように狭いところを割って伸びた。ゴール前で先行馬がバテたところを差し切った。緩い馬場で時計が掛かったことも向いただろうが、鞍上のソツのない騎乗もお見事だった。レコード決着だった5走前のテレビ愛知OPで大敗しているように、時計の掛かるコースでこそ。その意味では中京の最終週はいい。内枠を引いてなら再度も。あとは当日輸送でイレ込みやすいので当日の気配は要注意。

コパノフウジン
馬のタイミングが合わず後手を踏むが、二の脚で好位へ取り付く。その後は最内枠を利して内の経済コースを通る。だが、ギャラントアローの作る速いペースを、前のアイルを意識して早めに仕掛ける。一旦は坂下で先頭へ躍り出るも、急坂で失速。惜しかった。ただ、厳しい流れを自ら動いたことは高く評価できる。時計の掛かる条件も良かった。前々走のシルクロードS4着は前2頭を見ながら3番手と絶好位からの競馬。終始、引っ張り切りの手応えだったが、直線で追い出してからはジリ脚。先行していたことで馬場の悪い3分どころを通らされた影響もあったろう。このように好位へ取り付く器用さがあり、ゴール前も粘り強い脚を発揮する。ただ、その反面、決め手に欠けて勝ち切れない。時計の速い勝負では辛いが、今回は1分8秒半ばだろう。これなら崩れない。あとは馬場状態、枠順に恵まれて。

ギャラントアロー
内枠からダッシュよくハナへ立つ。テン3ハロンは33秒3。緩い馬場を考えれば速い。直線でコパノフウジンに早めに来られて万事休す。前々走のシルクロードS12着はディープサマーに早めに来られて惨敗。行ってこそのタイプで気ムラ。展開次第。馬場が渋ればチャンス。

ブルーショットガン
前走の阪急杯1着はローエングリン、2番手の3頭が激しい先行争いを繰り広げる直後の7番手追走。この不良馬場でも脚を取られることなく追走。勝負どころでの手応えは決して良くなかったが、直線で外目へ持ち出すとジワジワと伸びて後方から迫った2着馬の追撃を振り切った。先行馬がやり合って展開が向いたことは確か。時計の掛かる条件も良かった。前々走のシルクロードS13着は内枠発走から発馬で行き脚つかずに終始、馬場の悪い内を通らされて直線でも、外目へ持ち出せなかった。4走前の六甲アイランドS1着はスプリント戦にしては緩い流れを中団から差し切った。7歳にして充実している。ただ、前走、4走前ともにテン3ハロンは35秒台前半で追走している。良馬場の中京GIでは、中団あたりでもテン3ハロン34秒前後の脚が要求される。それで脚を溜められるかどうか。

マイネルアルビオン
前走のオーシャンS6着は道中、すぐ隣にいたゴールデンキャストに阻まれて終始、外々を通されてなし崩しに脚を使わされた。前々走のシルクロードS2着は下見どころから気合が乗っていた。道中は中団の外目。勝ち馬と併せ馬の形で、3角で外目を通って進出。直線でも馬場のいい大外へ持ち出しての叩き合い。わずかに屈したが、準OPを勝ったばかりで54㌔のハンデとはいえ、力のあるところを示した。前々走のように一瞬の脚を引き出せれば上位と差はない。

キーンランドスワン
前走のシルクロードS11着はテンに行きたがり、終始、馬場の悪い内を通らされて伸び切れなかった。前々走のCBC賞12着は降雪の影響で開催が1週伸びて鞍上が乗り替わったのが痛かった。昨年、一昨年は2,3着。折り合いに不安のあるタイプでGIの激流は歓迎のクチ。小回り平坦で一瞬脚を行かせる中京は合っている。例年よりメンバーに恵まれたここはチャンスあり。

シーイズトウショウ
前走のオーシャンS9着は中山への長距離輸送でマイナス18㌔。好位をいい感じで追走するも、追い出されてから伸びなかった。昨秋のスプリンターズSでも30㌔減っていたように関東圏への輸送に弱いようだ。好位へ取り付くスピードに加え、そこから一瞬の脚を引き出せるのが持ち味。平坦の中京は得意。メンバーに恵めれて実績上位の存在。あとは中2週でどこまで体調を上向かせられるか。

マルカキセキ
前走のオーシャンS7着はマイナス18㌔。道中の行き脚が悪く、外を通らされた。昨年のスプリンターズS4着では勝負どころで外を通って強気の内容で見せ場を作った。33秒台の末脚が魅力の馬だが、未だに重賞は未勝利。揉まれ弱く、外から被されると脆いことが起因している。ここも上位争いしておかしくない末脚を持っている。外枠を引き、外差し馬場になっていれば。

ラインクラフト
直前まで出否を迷っていたが、最終追い後にGOサインが出た。前走の阪神牝馬Sは押し出されるようにハナへ立つも、直線あっさり交わされてしまった。GI連戦の疲れと阪神の重たい馬場が合わなかったか。この馬の持ち味といえば桜花賞、NHKマイルCを見ても分かるとおり、抜群のスピード力と一瞬の決め手。それを生かすにはパンパンの良馬場でこそ。初のスプリント戦になるが、通用する行き脚と決め手を持っている。今後は第2のビリーヴとなる可能性も。実績、実力は抜けている。あとは息ができているか。

ウインクリューガー
ここ2年連続で出走しているが、GIの電撃戦となるとスピード不足は否めない。集中して走れる点では合っているが、息を入れる暇がない。

プリサイスマシーン
スピードの持続性に優れ、小回り中京向きの馬。久々になるが入念に乗り込まれている。さすがに初のスプリント戦はどうか。久々は苦にしない。

リミットレスビット
前走のフェブラリーS11着は直線の入り口で一瞬の脚は示したものの、さすがにマイルは長かった。元々、スプリント戦に実績のある馬。4走前の好発を決めて先行するも、ズルズル位置取りが下がってしまうチグハグな競馬。好位へうまく取り付いて一瞬の脚を生かせればチャンスあり。軽い熱発明け。

ゴールデンキャスト
暖かい時期に実績を残す。揉まれ弱く、切れる脚がない。中京は今ひとつ。

トウショウギア
前走はオーバーペース。掛かる気性でスプリント戦は望むところ。だが、芝の一流スプリンターは速い流れのなかで息を入れて、そこから脚を生かす。それがいきなり電撃GIで出せるかどうか。

カネツテンビー
前走のシルクロードS9着はゲート入りをゴネて体力を消耗。道中は相変わらず引っ張り切りの手応えだったが、直線でさっぱり伸びず。鞍上によれば『荒れ馬場が合わなかった』とのこと。前々走のCBC賞2着は後方を引っ張り切りの手応えで追走。勝負どころの4角でも抑えるのに苦労する行きっぷり。直線で外目へ持ち出されるとジワジワ勝ち馬に迫るものの、わずかに差し届かなかった。とにかく掛かり癖のある馬で、GIの激流は間違いなく歓迎のクチ。速い流れでも差して来られる点も心強い。鞍上強化も魅力。良馬場なら。

タマモホットプレイ
前走の阪急杯9着は不得手の道悪がすべて。前々走のシルクロードS1着は好発を決めると道中は中団の外目を引っ張りきりの手応えで中団追走。追走に精一杯だった昨年のセントウルSが嘘のよう。3角で外目を通ってポディションを上げていくと、直線は馬場のいい大外へ持ち出す。そこからジワジワと一完歩毎に伸びて2着馬との競り合いを制した。前々走は雨に泣かされただけに良馬場でうっ憤を晴らした。GIの速い流れはどうかも、トモに力強さが増し、本格化した今なら追走に苦労しないはず。とにかく良馬場で。


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阪神大賞典(GⅡ)回顧

2006-03-21 08:41:15 | 回顧
2006/03/19 1回 阪神 8日目 曇(稍)
11R サラ系4歳以上 阪神大賞典(G2) ○国際○指(別定) 芝3000
【馬場状態】降雨の影響でやや重が残り、パワーを要する馬場。しかも、強烈な北西の風がスタミナを奪うタフな設定。

13.1 - 11.9 - 11.8 - 11.8 - 12.3 - 12.3 - 12.8 - 13.0 - 13.1 - 13.1 - 13.3 - 12.8 - 11.9 - 12.0 - 13.6
(60.9-64.3-63.6)

【展開】トウカイトリックが押してハナ。2~4ハロン目が11秒台で、その後も12秒3が2ハロン。テン5ハロン60秒9は速い。2角から向こう正面にかけて息を入れるも、前半の猛ラップ、直線の向かい風、やや重のパワー馬場と真のスタミナが問われた。

まさかの有馬記念敗戦以来となる、注目のディープインパクト06年始動戦。〝英雄〟が周囲の不安説を、自らのパフォーマンスで一蹴させた。ゆったりとした発馬から後方に下げる。だが、菊花賞で見せた掛かり癖を再び1周目の4角で見せる。それでも、前回に比べればマシな方だった。スタンド前では平静を取り戻し、流れの落ち着いた向こう正面でアクションを起こして進出。そして、レースラップ11秒9の残り3~2ハロン地点(4角)で5番手から持ったままの手応えで、大歓声とともに一気に先頭へ躍り出る。恐らくは、ここで11秒前後の脚を使ったはず。あとはこの馬の独壇場。究極のスタミナレースで強さを際立たせた。改めてこの馬の強さを思い知らされた。06年も安泰だろう。一応、反動には注意したい。

2着は猛ラップを刻んだトウカイトリック。発馬直後から手綱を押してハナへ。2~4ハロン目を11秒台で飛ばし、テン5ハロン60秒9の高速ラップ。2角~向こう正面で息を入れるも、前半を飛ばして、勝負どころで早めに来られる。おまけに直線は強烈な向かい風にタフな馬場。それでも、大崩しなかったのは立派。とにかく持久力に優れる。本番でも楽しみ。

菊花賞馬デルタブルースは残念ながら今ひとつの内容だった。道中は高速ラップ離れた3番手。折り合いは付いていた。流れの落ち着いた向こう正面で除々に前を捕らえに行く。だが、ペースの上がった3~4角で手綱を押しっぱなしでスブさを見せる。本来のデルタならそこから息の長い末脚を発揮するが、直線では伸びるどころか完全に脚が上がってしまった。残念でならない。一度使われたが、まだまだ良化は先のようだ。500㌔を越す大型馬。暖かくなってからか。

アイポッパーは海外遠征明けで太め残り。道中は勝ち馬の直後で折り合いに専念。ディープがアクションを起こした向こう正面で連れて進出。だが、4角で持ったまま先頭へ躍り出た相手に対し、同馬は置かれてしまう。直線も完全に脚が上がってしまった。元々、休み明けは動かないし、余裕残しの仕上げ。本番への上積みはあるが、逆転は厳しいだろう。

インティライミは道中ハイラップを刻んだ2着馬の直後を追走。さすがに猛ラップを懸念してかスタンド前で抑える。その後もスムーズにレースを進めるも、勝ち馬がマクッた3~4角で手応えが怪しくなって後退してしまう。その後もズルズル。今回の結果を見る限り、距離が長すぎるということだろう。ディープの好敵手として期待されただけに残念の一言。前走後に反動で調整ができなかったのも影響したか。

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スプリングS(GⅡ)回顧

2006-03-21 08:37:36 | 回顧
2006/03/19 2回 中山 8日目 曇(良)
11R サラ系3歳 スプリングS(G2) ○混 牡・牝○指(馬齢) 芝1800
【馬場状態】Aコース。最終週。朝方の降雨でやや重→良。パンパン馬場とはいかない。

13.0 - 11.9 - 12.0 - 11.8 - 11.6 - 12.2 - 12.1 - 12.0 - 12.3
(36.9-36.4)(48.7-48.6)(60.3-60.2)

【展開】ニシノアンサーがハナ。テン5ハロン60秒3と比較的緩い流れ。向こう正面で少しペースが上がり、3角で緩くなる。勝負どころで勝ち馬が進出したのに対し、2、3着馬は仕掛けを遅らせた。上がりは36秒4と掛かっている。強風の影響か時計も平凡。少しレベルに疑問が残った。

並ばれても抜かせない。9戦目のメイショウサムソンが、豊富な経験に裏づけされたレース運びで追撃を振り切った。道中は緩い流れを3番手の外追走。逃げ馬がペースを落とした3角で除々にポディションを上げると、4角でいい手応えのまま先頭へ踊り出る。その後も粘り強い脚で応戦。一旦は外から2着馬に並ばれるも、そこから根性で伸びてクビ差先着。上がり、時計の掛かったことは良かった。早めに動いた鞍上の手綱さばきも光った。

急遽出走に踏み切ったフサイチリチャール。道中はガッチリ手綱を抑えて3番手のイン。控える競馬で脚を測る意味合いもあったろう。勝負どころで動いた勝ち馬に対し、同馬は抑えたまま直線の追い比べに持ち込む。一旦は勝ち馬に並びかけるも、ゴール前で脚色が鈍ってしまい、クビ差及ばなかった。決め手という点では少し苦しい面がある。やはり、スピードの持続性を生かしたほうがいい。本番では平均ペースの逃げを期待。

3着のドリームパスポート。道中は例によって後方で末脚を温存。各馬がアクションを開始した勝負どころでも慌てず。4角でロスを避けて最内を突く。馬群がバラけたところを鋭く突いて伸びるも、ゴール前で脚色が鈍った。瞬発力だけではなく、上がりを要する展開でも結果を出せた。鞍上のアクションに対して瞬時に加速できるが、それが長続きしない印象。本番では仕掛けどころが難しくなった。

本命視したタマモサポートは残念ながら4着。ゆったりとした発馬から抑える。例によって向こう正面あたりまで行きたがるが、いつもよりはマシ。仕掛けどころの3~4角でも慌てずジックリ。直線で最内を突くも、決め手の差で3着馬に進路をカットされてしまう。そこからジワジワ伸びて見せ場は作った。これからは、折り合いと決め手強化が課題。

ダイアモンドヘッドは勝負どころでズブさを見せてまったく見せ場を作れず。これで本番では苦しくなった。

トーホウアランは末脚を溜めることができず惨敗。鞍上によれば『もっと脚の溜められる長い距離が合っている』とのこと。

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スプリングS(GⅡ)予想

2006-03-18 22:26:44 | 見解
今週はまったく更新できずに申し訳ありませんでした
今日から復活したいと思いますのでよろしくお願いします

中山11R スプリングS

◎タマモサポート
○ナイトセレプション
▲フサイチリシャール
△トーホウアラン
×ドリームパスポート
×ファイングレイン
★セキサンフジ

【見解】
人気薄タマモサポートを狙う。前走のつばき賞1着は外枠から掛かってハナへ立ち、その後も行きたがる。直線で一旦はチェリーストームに並ばれるも、粘り強い脚で応戦して勝利。折り合いに不安があって荒削りだが、裏を返せば成長する余地も残っている。いいスピードを持っているし、終いもジワジワ伸びる。1ハロンの距離短縮で淀みない流れになる中山1800㍍。この馬にとってベスト舞台だ。この中間は坂路で自己ベスト。好位で折り合えれば。相手はナイトレセプション。前走の弥生賞6着は久々でハミを噛んで力みながらの追走。あの形では厳しかった。今回は1ハロンの距離短縮、シャドーロール着用でそれを解消できれば。持続ある流れで。

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オーシャンS(GⅢ)回顧

2006-03-08 22:54:58 | 回顧
2006/03/04 2回 中山 3日目 晴(稍)
11R サラ系4歳以上 夕刊フジ賞オーシャンステークス(G3) ○国際○指(別定) 芝1200

【馬場状態】A→A2週目。晴でもやや重が残り、緩い馬場。

12.1-10.4-10.8-11.3-11.3-12.7
(33.3-35.3)

【展開】緩い馬場でテン3ハロン33秒3のハイラップ。ゴール前の急坂で12秒7と掛かったところをネイティブハート、シンボリグランの差し脚。

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勝ったネイティヴハートは何と8歳での戴冠。道中はハイラップを無理せず後方から。終始、ロスなく内の経済コースを通る。勝負どころの4角でも慌てることなくジッと我慢。直線を向いてもロスなく最内を突くと、糸を縫うように狭いところを割って伸びた。ゴール前で先行馬がバテたところを差し切った。緩い馬場で時計が掛かったことも向いただろうが、鞍上のソツのない騎乗もお見事。さすがである。陣営によると輸送でイレ込むため、当日輸送の中山も良かったよう。

2着のコパノフウジンは惜しかった。発馬のタイミングが合わず後手を踏むが、二の脚で好位へ取り付く。その後は最内枠を利して内の経済コースを通る。だが、ギャラントアローの作る速いペースを、前のアイルを意識して早めに仕掛ける。一旦は坂下で先頭へ躍り出るも、急坂で失速。惜しかった。ただ、厳しい流れを自ら動いたことは高く評価できる。

シンボリグランは58㌔。発馬で行き脚がつかず置かれ気味に。ようやく3角で馬込みに取り付くも、口向きの悪さを見せる。このあたりはB着用していることからも、気の悪さからのもの。直線でロスなく最内を突くとメンバー最速上がり3ハロン34秒2の鋭い脚で追い込むも届かず。それでも、決め手の高さを示した。本番では別定戦。小回り他頭数で気の悪さを見せれば差し届かないことも考えられる。今後は気性面での成長が待たれる。

アイルラヴァゲインは楽に3番手へ取り付くも、いざ追い出すといい脚が使えず。ワンペース気味の走り。詰めの甘さを露呈してしまった。いいスピードはあるが、決め手強化が急務。

ギャラントアローは内枠からダッシュよくハナへ立つ。テン3ハロンは33秒3。緩い馬場を考えれば速い。直線でコパノフウジンに早めに来られて万事休す。行ってこそのタイプで展開次第。

マイネルアルビオンは終始、中団馬群の外目を通らされて、なし崩しに脚を使わされた。少しのロスが致命傷となるスプリント戦においては、かなりのロス。スムーズに内へ入れていれば違ったはずだ。今回は度外視可能。

マルカキセキも見せ場なく終わってしまった。揉まれ弱いため外枠はいいが、行き脚つかずに後方。4角でも大外へ振って伸びあぐねた。今回は本番へ向けて余裕残しの仕上げだったようだ。本来ならもう少し前目に取り付ける。

シーイズトウショウは中山遠征でマイナス18㌔。やはり、長距離輸送に弱いようだ。本番まで中2週。万全で望めるのだろうか。

ディープサマーは大外枠発走でテンにもたついた。元々、ダッシュ力のあるほうではない。

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チューリップ賞(GⅢ)回顧

2006-03-08 22:49:53 | 見解
2006/03/04 1回 阪神 3日目 晴(良)
11R サラ系3歳 チューリップ賞(G3) ○混 牝○指(馬齢) 芝1600
【馬場状態】野芝約6cm、洋芝約10~14cm。A→A2週目。相変わらずパワーを要する重たい馬場。

12.7-11.5-11.4-12.3-12.2-12.4-11.6-12.4
(35.6-36.4)(47.9-48.6)(60.1-60.9)  1:36.5

【展開】ヒトリムスメがハナへ立ち、押し出されるようにラッシュライフが2番手。積極的には行かず、テン4ハロン47秒9のスローの団子競馬。それでいて、終いも掛かっているのは馬場の影響か。

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札幌以来の実践となるアドマイヤキッスが見事に桜への挑戦権を手に入れた。久々で18㌔。道中は後方の外目追走。残り4ハロン地点で除々にポディションを上げると、4角でスッと先頭集団へ取り付く。直線で一気に先頭中団を飲み込むと、シェルズレイとの叩き合いにクビ差先着した。久々で速い攻めも不足気味でこの内容。次走への上積みは十分望める。鞍上の反応に即座に反応する。時計が平凡なのは馬場の影響か。

2着はシェルズレイ。前走後に普段の坂路調教に加えて、CWでの運動を加えて攻め量を強化。最終追いでは坂路で自己ベスト。道中は流れが落ち着いたために、好位でかなり行きたがり、直線を向くまで折り合いを欠いた。それでも、直線で最内を突くとジワジワと伸びた。攻め強化が好成績へと繋がった。鞍上も2度目の騎乗で、流れが速くなるであろう本番は更に楽しみ。

3着はウインシンシア。発馬で行き脚つかず後方から。結果的に勝ち馬をマークする形。勝負どころでスッと反応した勝ち馬に対し、スブさを見せて置かれ気味に。それでも、4角で大外へ膨れるロスがありながら、長くいい脚を使って追い込んできた。距離が伸びてよさそう。現状でマイル戦では時計の掛かるほうがいいだろう。

2歳女王テイエムプリキュアの始動戦は及第点。道中は中団馬群のなかを追走。だが、前走同様、勝負どころで手応えが怪しくなる。直線で不利なく外目へ出したが、ジワジワとしか伸びず勝ち馬と決め手の差を見せ付けられた。

ラッシュライフは押し出されるように2番手。若干、行きたがって力みながらの競馬。直線で抵抗なく失速してしまった。マイナス14㌔とテンに力んだが影響したろう。本番では馬込みで抑えられれば。

タッチザピークは手応えよく好位を追走したが、直線で見せ場なく終わってしまった。華奢な体で、今の阪神の馬場は合わないか。まだ、体質がパンしていないため強い攻めができない現状。もう少しフックラしないと。道中の追走から間違いなく能力はある。今後の成長に期待。

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弥生賞回顧(GⅡ)回顧

2006-03-06 23:28:54 | 回顧
先週、予想を更新できなくてすいまんでした今週はこの回顧のあと、チューリップ賞、オーシャンSをUP予定です。その後は土曜日の夜まで更新できません。今後ともよろしくお願いします

2006/03/05 2回 中山 4日目 晴(良)
11R サラ系3歳 弥生賞(G2) ○混○指(馬齢) 芝2000

【馬場状態】A→A2週目。朝までやや重が残るも、直前で良に回復。だが、時計の掛かる馬場状態には変わりなかった。

12.4 - 11.3 - 12.5 - 12.6 - 12.4 - 12.0 - 12.7 - 12.3 - 11.7 - 11.6
(36.2-35.6)(48.8-48.3)(61.2-60.3)

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【展開】モエレソーブラッズが押し出されるようにハナ。2角からペースを落とし、淡々としたペース。向こう正面でセトウチアポロンが掛かって先頭集団へ。これで前2頭はペース以上にきつい競馬になった。1400メートル地点で先頭とアドマイヤが0.9秒差。3角でサクラ、アドマイヤが動いた。まるで99年の有馬のよう。

豊富なタレント集団を要する松田博厩舎の大将格であるアドマイヤムーンが強烈なカミソリ脚で快勝。混沌としていた牡馬クラシック路線で頭ひとつ抜け出した。道中は後方2番手で我慢。後ろにはライバル・サクラメガワンダーがびっしりマーク。淡々とした流れのなか、レースが動いたのは3角。サクラが進出したのを見て、同馬もアクション開始。直線手前でサクラに併せられるも、坂下でビュッと一気に突き放す。先頭へ立ったところで気を抜いて外へ膨れるものの、強烈な末脚での戴冠。中3週で完璧に仕上がっていた。死角を探せば、抜け出すとソラを使って、溜めて強烈な脚を使うタイプ。それを考えると早めの競馬はできないし、フルゲートとなる本番で差し届くかの懸念はある。

2着はグロリアスウィーク。道中は中団のインで末脚を温存。終始、経済コースを通ってスムーズな競馬。3~4角で除々にポディションを上げていく。直線で馬群の狭いところを割って抜け出したものの、勝ち馬の決め手が上手だった。前走後に鞍上が『気の弱いところがある』と言っていたが、今日の内容なら問題ない。控える競馬にメドが立った。

3着はディープエアー。行き脚つかず後方からの競馬。道中は相変わらず手綱が動いて手応えは良くない。勝負どころでは置かれ気味になる。それでも、直線で狭いところを割ってジワジワと伸びてサクラメガワンダーを差した。頼りになる内田博騎手の存在も大きかった。ズブいところがあるので距離が伸びていい。

注目のサクラメガワンダーは残念ながら結果を出せなかった。フワッとした発馬と脚を図る意味もあって最後方から。前にはアドマイヤムーン。淡々と動くこともなくジッと我慢。3角でようやくアクションを開始すると、4角で外から馬体を併せる。ここから2頭のマッチレースになるかと思われたが、坂下で一気に離されてしまった。いくら試走の意味が強いとはいえ、ちょっとガッカリの内容。馬体には幼さが残り、発展途上か。鞍上によれば久々でテンションが高かったとのこと。叩いての変わり身に期待。

スーパーホーネットは発馬直後、2角まで口を割って行きたがる。その後はスムーズに折り合うも直線で手綱を引っ張る不利。勢いが付きかけた時だっただけに大きかった。ゴール前はジワジワ。ただ、距離にメドが立ったのは確か。本番では速い流れになって折り合いは付くだろう。何よりも鞍上が本番を意識して抑えたことが収穫。

ナイトセレプションは骨折明け。道中は力みながらの追走で、息を入れる暇がなかった。使われたことで落ち着きが出れば。

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