中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

宝塚記念(GI)最終結論

2011-06-25 22:21:45 | Weblog
阪神11R 宝塚記念(GI)
◎ナムラクレセント
○エイシンフラッシュ
▲ルーラーシップ
△ブエナビスタ
×ドリームジャーニー
×フォゲッタブル
☆アーネストリー

 先行争いはナムラクレセント、アーネストリー、フォゲッタブル、ハートビートソング、ビートブラック。発馬から1角まで長いホームストレッチが続き、外枠各馬でも十分に先行できるコース形態。レースは平均ペースになるだろう。有力各馬は後方待機組が多い。ブエナビスタはやはり終い勝負に徹してこそ持ち味が生きる。ルーラーシップは行きたがる気性で前へ行き過ぎるとなし崩しに脚を使わされる危険性がある。前走のような後方からのロングスパートが合っているし、大トビで馬込みの中では競馬ができないタイプ。エイシンフラッシュもテン乗りの安藤勝で後方待機は確実。ドリームジャーニーもしかり。昨年のこのレースは正攻法のアーネストリーを目標に、好位からブエナが早めに動き、その後ろの有力どころも早めに動いて消耗戦になった。今年もテンの流れは同じだろうが、有力各馬の仕掛けが遅れる危険性があるし、雨が降らない設定なら内の馬場状態もかなり良い状態が保たれているだろう。狙いは先行馬。


フォゲッタブルは攻め馬で前走から大幅な変わり身を見せている。鞍上に反抗する面があり、能力がありながらも実践で全く力を発揮できなかった。ところが、1週前追い切りで川田騎手が跨り、CWでゴール版を過ぎて1角までびっしり追ってきっちり先着させたことで馬が激変した。最終追い切りでは、大きなストライドで首を上手く使った迫力満点の動きを見せてくれた。僅か一週間で自信を取り戻し、いい頃(3歳秋)の動きに戻ってきた。最終追い切りでは先行して突っつかせる形で闘争心を煽った。“逃げる予行演習ができた”。鞍上としても持久力を生かすには先行させる形がベストと考えているはずだ。しかし、トモが緩くてテンに行き脚がつかない懸念もある。いずれにしても1角までで先手を奪えれば面白い存在だ。

 本命はナムラクレセントを推す。前走の天皇賞・春3着は、発馬でタイミングが合わずに行き脚がつかず。直後に手綱をしごいてポディションを取りに行ったうえに、レースは逃げ馬不在で超の付くスロー。インに潜り込ませたものの、折り合いを欠いていた。有力各馬が軒並み折り合いを欠き、入れ替わりの激しい展開に。これに業を煮やした鞍上が向こう正面入り口で大外を通って一気にハナを奪う。ここでかなりの脚を使わされた上に、マイネルキッツが競りかけてくる厳しい競馬本来ならスタミナ切れを起こして直線は馬群に沈むケース。だが、直線でマイネルキッツを突き放すと、ゴール前まで先頭で粘る見せ場たっぷりの競馬。最後は差されてしまったが、途中で動いた各馬が馬群に沈む中、ただ一頭粘ったのは高く評価できる間違いなく一番強い競馬をした。とんでもない持久力だ。この中間は馬体をフックラ見せているが、木曜日の調教後の馬体重は4㌔増。付くべきところに筋肉が付いたのだろう。6歳しにして更に成長しているし、何より精神面での成長が大きく今は折り合いに不安がない。前走は歴史的なスローで、掛らないのがおかしいという解釈でいい。長距離を走った後の中距離戦だけに行き脚が付くか不安はあるが、ここは1角までのホームストレッチが長いコース形態。十分に先行できる。昨年より遥かに力を付けているし、底力勝負は望むところ。展開利もある。初のGIタイトル奪取へ。



ツイッター始めました!

宝塚記念(GI)調教診断はこちら

宝塚記念(GI)徹底研究はこちら

宝塚記念(GI)調教診断(水曜日更新)

2011-06-23 00:02:53 | 調教診断
エイシンフラッシュ】◎ 赤丸急上昇
ここに来て赤丸急上昇を描いている。一週前は安藤勝を背に攻めが軽すぎて心配したが、それを払拭させる凄い動きを見せてくれた。最終追い切りは、例のごとくCWで2頭併せの内を6ハロンから追走する。道中は抑えるのに苦労するほどの行きっぷり。直線で馬なりのまま馬体を併せ、ラスト1ハロンから少し手綱を緩められる。すると四肢を豪快に伸ばした迫力満点のアクションで併走馬を突き放してしまった。とにかく大トビで凄まじい動きだった。手応えにはまだまだ余力が残っていたし、追えばどこまでも伸びる感じだった。昨秋は順調さを欠いてデキが今ひとつだったが、今回の動きならダービー時かそれ以上といえるだろう。

ドリームジャーニー】◎ 渾身の仕上げ
09年の年度代表馬が苦悩を経て再び主役に躍り出る時がやってきた。これまでは爪や脚部の不安から距離の短い坂路オンリーの調教が続いていた。GI馬だけに攻めでは格好を付けることができたが、実践では息が持たず惨敗を繰り返してきた。また、ビシビシ攻められないので馬体も思うように絞れなかった。ところが、この中間は2週前からコースで6ハロンから時計を出し、1週前は7ハロンから意欲的に追われ、終いは素晴らしい伸び脚を見せてくれた。最終追い切りも池添を背にCWで単走を6ハロンから。ピッチの利いた回転の速いフットワークでグングン加速。ラスト1ハロンからハミを掛け直されるも、思ったほど弾けなかったのが正直なところ。最後は脚の回転が少し鈍っていた。残念ながら今回も手前を替えてくれなかった。1週前が凄かっただけで、今回も動けている。これだけやれれば420㌔台後半まで絞れてくるだろう。渾身の仕上げで2年ぶりのグランプリ制覇へ。

フォゲッタブル】◎ 超良血が目覚めた
超良血馬の目覚める時がやってきた。陣営によれば「負け癖がついてきた」とのことで、一週前は馬に自信を与えるため、ゴール版を過ぎた後もびっしりと追われてきっちり先着させた。そして、最終追い切りは川田を背にCWの大外を2頭の併せの外を6ハロンから。道中は首を上手く使ってスナップの利いた走り。ラスト1ハロンから軽く気合いを付けられると、余力十分の手応えで抜け出す。この時に少し内へモタれたが、すぐに修正。何より首を上手く使って集中力を感じさせたし、大トビで見た目のスピード感は今ひとつでもそれ以上の時計が出ている。デキの良い証拠だ。トモの甘い走りは相変わらずだが、首と前脚の使い方は一流馬のそれ。ゴール前は本当に四肢がよく伸びて迫力満点だった。馬が自信を付け、ズブくて仕方なかった天皇賞・春当時とは動きがまるで違う。激変の可能性あり。

アーネストリー】○ 自信を持って大一番へ
佐藤哲を背に坂路で単走。掻き込みの強いシャープな脚捌きでグーンと加速。ラスト1ハロンからステッキが入ると少しフラつくが、グッと堪えてまっすぐ駆け抜けた。ラスト1ハロンを12秒6で踏ん張ったのは立派。以前は爪の状態が思わしくなく、間隔を詰めて使えなかったが、今は中3週でもステッキを入れてビシビシできている。2週続けて中身の濃い攻め馬ができ、前走から大幅な上積みが期待できる。自信を持って大一番へ。

イコピコ】○ ひと叩き上積み十分
ジョッキー騎乗で坂路を2頭併せ。キビキビとした身のこなしで脚捌きはかなりシャープ。前脚が高く上がっているし、首も上手く使えて集中力も感じさせた。ひと叩きした効果は見込める。

シンゲン】○ 久々も好仕上がり
南Wを単走で6ハロンから。道中は抑えるのに苦労するほどの行きっぷりでスピード感十分の走り。直線半ばでスッと手前を替えると、顎が上がらず余力十分の手応えでフィニッシュ。先週より終いの踏ん張りが利いていたし、四肢が良く伸びて迫力あるストライドだった。久々になるが、3週続けてコースで長めから追われ、息はできているか。

ダノンヨーヨー】○ 上積み見込め
北村友を背に坂路で2頭併せ。道中は鞍上が何とかなだめさせる感じで我慢。ラスト1ハロンから手綱をしごいて追い出すと、例によって激しくモタれてしまう。それでも、余力残しで半マイル51秒5-12秒5は優秀だ。追って頭の高いのはいつもだが、四肢は力強く伸びていた。叩き3走目で更なる上積みを見込んでいい。

トゥザグローリー】○ 上積みひと息
福永を背にCWで2頭併せを6ハロンから追走。トモの甘い走りで追って頭が高くなるのはいつものことだが、この馬にしては前脚の出が硬く時計ほどの迫力はひと息だった。京都記念や日経賞の時は前脚のアクションが豪快だった。激戦の天皇賞から中途半端に間隔が開き、梅雨のジメジメした時期だけに予想以上に仕上げが難しいのだろう。

トーセンジョーダン】○ 久々でも好仕上がり
ピンナを背に坂路を2頭併せでびっしりと。ゴール前で手綱をしごかれ大きなフットワークで先着を果たした。まだ昨秋のアルゼンチン共和国杯当時のグーンと弾むようなフットワークにはひと息だが、久々でひと追いの上積みは大きいはずだし、好仕上がりといえる。

ナムラクレセント】○ 馬体重に注意
和田竜を背に坂路を単走で。直線入口で口向きの悪さを覗かせいていたし、例によって追われてから頭の位置がかなり高い。大トビだけに狭い坂路は走りづらそう。前脚は高く突き上がっていたし、攻めはいつもこんな感じ。この中間はかなり馬体をフックラ見せているので、馬体重には注意を払いたい。

宝塚記念(GI)徹底研究!はこちら

宝塚記念(GI)1週前追い切り診断はこちら

ツイッター始めました!



宝塚記念(GI)徹底研究!

2011-06-19 22:22:15 | 見解
宝塚記念(GI)1週前追い切り診断はこちら

ツイッター始めました!

ドリームジャーニー
09年の年度代表馬が久々に輝きを取り戻す時がやってきた。前走の大阪杯9着の中間の調教は右前脚の状態を見ながらの調教で、坂路オンリー。これでは見た目の動きは良くても、攻め量が不足気味になり中身ができない。発馬後に古傷の球節を痛めるアクシデントもあった。前々走の有馬記念12着は、中間に脚部不安を発症。爪の状態を見ながらの調教で、コース追いができず坂路のみの調整だった。直前の動きはさすがのものだったが、中身はできていなかった。レースでは例によって一頭だけ行き脚がつかず。直後に少し気合い付けて出して行くと、下り坂で勢いが付き過ぎて最初の4角からハミを噛んでしまう。隣にいたダノンシャンティと接触したことで余計に馬が怒ってしまい、終始掛りっぱなしだった。3角まではインに潜り込んでいたが、そこからは前がびっしり壁になっていたために大外へ持ち出す強引な競馬。これでは脚は残せない。3走前のオールカマー2着は、GⅡとはいあえ59㌔を背負い楽な条件ではなかった。レースでは例によって発馬で行き脚がつかず。すぐに二の脚で後方馬群に取り付くと、道中はハミ噛んで少し力んでいた。勝負どころの3角から大外を通ってスーッと進出。直線は完歩の小さいピッチ走法で一旦は先頭に躍り出たが、坂上でも手前を替えずもうひとつのギアを発揮できず差し返されてしまった。オールカマー、宝塚記念、大阪杯はいずれも直線で右手前のまま手前を替えていない。一昨年の有馬記念ではゴール前で左手前に替えてブエナビスタを差し切っている。一瞬の切れ味は誰もが認めるが、出負けして勝負どころから大外ブン回しされ、ずっと右手前で走ってはさすがに末が鈍る。要は直線で左手前に替えられるかどうか。これができればブエナにも負けない決め手が発揮できる。今回はキャプテントゥーレが逃げ、アーネストリー、同厩舎のトーセンジョーダンが先行争いを構成し、流れは速くなり展開は向きそうだ。これに外差し馬場が加われば怖い。そして、何より強調できる点は中間の攻め過程である。これまでは右前脚を気遣い、距離の短い坂路オンリーの稽古が続いていた。GI馬だけに動きだけを見ればそれなりに格好は付けられるが、肝心の中身が伴わずに実践では息が保てなかった。それが今回は2週前、1週前とコースで長めから意欲的に追われてきたのである。明らかな攻め強化である。それ以外にも坂路で時計も出し、ビシビシやれている。1週前追い切りでは、池添騎手を背に抜群に回転の速いピッチ走法で、ゴール前で軽く気合いを付けられると、更に脚の回転が速くなる抜群の動きを披露。09年の有馬記念優勝時より遥かに今回のほうが動きは良い。最終追いもコースでやれれば戴冠がグッと近づく

ルーラーシップ
前走の金鯱賞1着は、海外遠征明けで仕上がりはひと息だった。しかも、当日は大雨のなかでの一戦で不良馬場。大トビの同馬にとっては辛い条件であり、内回りコースも歓迎できる材料ではなかった。レースへ行ってはゲートのタイミングが合わず最後方からの競馬になるアクシデントが。トビが大きいため馬群に入れることができず1角からずっと外々を通る。向こう正面では馬群の大外を通って後方馬群に取り付く。3角からジワッと気合いを付けてスパートすると4角では先頭から5馬身のところまで迫る。だが、4角から直線にかけては外へ膨れ気味で鞍上が右手綱で修正しながらの誘導。その分、反応は今ひとつで先頭との差が広がってしまう。直線に入ってもグンとは反応せず。ラスト1ハロンから右手前に替えると、一完歩毎に大きな完歩で伸びる。ゴール前で勝ち馬が失速したところを差し切った。完全な負け材料が揃っていながら差し切ってしまった。強すぎる内容だった。3走前の日経新春杯1着は、発馬をスッと決めて大きなフットワークで好位の外めを取りに行く。2ハロン目から10秒8-10秒8と続く厳しい流れを道中は抑え切れない手応えで積極的に追走。ピッチが上がった3角の下り坂からジワッと仕掛けを開始し、4角で早くも先団に取り付く。直線の残り300㍍手前で先頭に立つと、雄大なフットワークからグングン加速。ラスト1ハロンを11秒8としっかり踏ん張って快勝した。厳しい流れを正攻法で押し切るのながら強い。負かした相手は後の天皇賞馬。強さは疑いようがない。暮れの有馬記念6着は、発馬後は無理することなく後方から3,4番手の外めを追走する。大きなフットワークで小回りの中山は走りづらそうだった。こういうタイプだけに馬込みの中に入れることができず、正面スタンド前で大外を通ってポディションを上げて行く。更に向こう正面に入ると一気にポディションを上げて行く。ここで連れて僚馬ヴィクトワールピサが反応してハナへ立ち、レースの流れが一気に速くなる。ここで一旦、ポディションを落として息を入れる。再び4角から大外を通ってスパートを開始させる。直線は伸びずバテずで入線した。道中からずっと大外を通らされ、息を入れられないい厳しい競馬だった。大きなフットワークで器用さに欠けるし、馬込みに入れないタイプ。常に大外を通らされるリスクは覚悟しなければならない。ハミにモタれて力む癖もある。気分良く行き過ぎて早めに先頭へ立つ競馬もできるが、前走のようにテンはじっくり構えてロングスパートする形が理想だろう。底力はこのメンバーではNo.1。前走で道悪はこなせることが分かったし、下を気にして慎重に運べる分、折り合いも付きやすい。

ブエナビスタ
前走のヴィクトリアM2着は、中間の攻め馬では気負って掛ったりしていたが、下見どころでは落ち着き十分だった。返し馬では前脚の出が硬く、推進力には欠けていた。レースでは、ゲートはすんなりと出たが、二の脚がつかず自然と後方からの競馬に。道中はすぐ前のアパパネをマークする形。4角から直線にかけて大外へ持ち出す。坂上で左ステッキが入った時に僅かに外へ膨らむ。そこで勝ち馬とは差を広げられる。一完歩毎に力強く差を詰め、末が鈍ったゴール前で急追したが僅かに届かなかった。久々の実践と距離不足のマイル戦を考えれば十分すぎる内容だった。暮れの有馬記念2着は、テンは無理に前へ行くことなく後方でじっくりと構える。鞍上は決め手に絶対の自信を持っていた。だが、向こう正面でもびっしりと馬込みに包まれる苦しい展開。インの経済コースを立ち回れたが、仕掛け遅れは否めなかった。3角手前でエイシンフラッシュとメイショウベルーガの間を割ってスパートを開始させる。三分三厘で馬込みをスムーズに捌いて4角では前のルーラーシップを目標に加速させる。スムーズに馬込みを捌けたのは瞬時に加速できる脚力があるからであり、ズブいタイプは馬込みでゴチャついて加速できない。直線でスッと左手前に替え、鞍上のステッキが唸る。坂上からグーンと凄まじい末脚で猛追する。坂を上がってからゴール前までの30㍍で更に伸びる。最後は差し切ったかに思えたが、首の上げ下げで僅かに屈した。内容的には勝ちに等しい内容だった。昨春から夏にかけては正攻法の競馬をしてきたが、やはりテンはじっくり後方で構えた方がいいタイプ。決め手の高さと瞬時の加速力は疑いようもない。前走から距離が600㍍伸びるのも勿論、歓迎材料だ。仕上がりひと息に映った前走からの上積みも相当見込める。内回りの阪神だけに、後方でじっくり構え過ぎて差し届かないケースが一番怖い。久々の美酒を初夏の仁川で。

エイシンフラッシュ
前走の天皇賞・春2着は、ひと叩きされて中間の動きがグンと良化。ダービー時に近い雰囲気だった。レースでは15番枠から好発を決め、内の各馬の出方を見ながら慎重に運ぶ。行きたがる気性なだけに鞍上も相当な神経を使っていた。直後に迎える下り坂をクリアするべく、ジワーッとリズムを崩さないように後方へ下げる。内枠ならここまで神経を使う必要はなかったが、外枠が痛かった。何とか前に壁を作ることはできたが、そこは歴史的な超スローの流れ。正面スタンド前では首を上げて掛ってしまった。それでも、ガツンと掛ることはなかったし、タメはできていた。1角からかなり入れ替わりの激しい流れとなるも、内田博は焦ることなくジッと我慢。3角の上りから下り坂も慎重に運び、4角で一気に手綱をしごく。直線は大外へ持ち出すと、一気に末脚で先団へ。ラスト1ハロン地点で勝ち馬に並びかけるも、そこから脚色が同じになり差し切ることはできなかった。大トビだけに上滑りする馬場も影響したか。鞍上の判断は絶妙だった。前々走の大阪杯3着は、大外枠発走で好発を決めたものの、内の先行馬を行かせて後方馬群に潜り込む。向こう正面から一気にペースが速くなる流れで課題の折り合いはクリア。59㌔を背負っていることもあり、3角では大外から早めにスパートする形。4角手前で中団まで押し上げたところで一旦手綱を抑える。4角で再び加速し直線へ。大きなフットワークで一完毎歩毎に詰め寄ったが、2馬の脚色が勝り、競り負けた。休み明けで59㌔を背負っていたし、外々を通らされる苦しい形。格好はつけた。3走前の有馬記念7着は、発馬で手綱を引いて控える形に。これはジャパンCで出脚が良過ぎて押し出されるように先行したため。すぐにインに潜り込み、前に壁を作る。その甲斐あって道中は後方のインで折り合うことに成功。3角手前までは理想的に追走することができたが、そこは多頭数のトリッキーな中山コース。3角では馬込みに包まれ、手綱を引っ張るロスが。そこから再び加速したいが、前がびっしりと壁になって動けない。直線で左手綱を引いてブエナの外めに進路を求める。そこからジリジリと追い上げるも届かず。一瞬の切れ味では劣るため、三分三厘でスパートできないのは痛かった。また、鞍上によれば春のいい頃のデキにはなかったとのこと。前々走のジャパンC8着は、予定していた菊花賞を筋肉痛で回避し、順調さを欠いた中での参戦。レースでは、好発を決めるが逃げ馬不在で押し出されるように2番手へ。2角で4番手までポディションを抑えたが、道中はかなり行きたがっていた。なし崩しに脚を使わされた分、直線で追い出すとフワッと重心が高くなり、苦しくなって内へモタれてしまった。タメが利かなかった。GI初制覇となった東京優駿では、1番枠から好発を決めるも、直後から手綱をがっちりと抑えて後方に控える。歴史的な超スローということもあり、道中は引っ張り切りの物凄い手応え。4角までは馬込みで我慢させ、直線は馬場の5分どころへ。坂上でスパートを開始させると、大きなフットワークで一完歩毎に伸びる。長くいい脚を使って叩き合いを制した。以前はハミにモタれて掛るところがあったが、今季は落ち着いて走ることができている。精神状態が安定している。ダービーでは上がり3ハロン32秒台の脚を使って勝っているだけに瞬発力勝負のタイプに思えるが、実はエンジンの掛りが遅く上がりの掛る展開を理想とする。底力は血統からも折り紙付きで、テンからガンガン流れて外差しの生きる展開になれば。道悪は俄然有利になる。内回りコースだけに有馬記念のように馬込みに包まれてスパートが遅れては致命的。そこは安藤勝巳。テンは後方で折り合いに専念させ、三分三厘から大外ブン回しが有力。ダービーのように決まる可能性があるし、馬場と展開がマッチすれば。


ローズキングダム
前走の天皇賞・春11着は、レース前から少し気負っていた。レースへ行っても発馬後から掛ってしまい、鞍上が制御できていなかった。正面スタンド前では頭を上げてモロに掛ってしまった。更に、ペースの落ち着いた向こう正面でナムラクレセントがハナを奪いに行ったのに反応してしまい、一気にポディションを上げてしまう。流れを考えれば我慢させるべきだった。これだけ気負ったキングダムは初めて見た。これでは直線で伸びるはずもなく、馬群に沈んでしまった。前々走の日経新春杯3着は、攻め駆けするタイプとしては直前の坂路の動きが不満の残るもので、デキは今ひとつだったか。ポンと好発を決めると、馬任せで先団へ。1角からはインのトゥザグローリーをマークする形。流れの落ち着いた向こう正面中盤では引っ張り切りの痺れる手応え。3角で外から少しずつポディションを上げて行き、インのトゥザを被せに行こうとするが、相手がスッと動いたために閉じ込めることができず。4角では例によって内へモタれていたが、京都コースほどひどくはなかった。直線でも少し内へモタれて鞍上の武豊騎手が右ステッキで矯正しながらの追い。前のトゥザを目標に懸命に追い掛けるが、坂上で末が鈍り後ろのペルーサにも差されてしまった。デキが今ひとつで、59㌔を考えれば仕方ないか。3走前の日経新春杯3着は、菊花賞同様に内へモタれてしまった。道中は中団のインを理想的に追走できていたが、3角の下り坂で早くもステッキが抜かれて手応えが悪い。鞍上も右手綱を引きながらの誘導でスムーズに加速できない。直線を向いても同じような感じで、進路を何度も替える。しかも、内へモタれるのを矯正しながらの追い出し。これでは満足に伸びない。昨秋から馬体を大きく増やし、瞬発力に磨きがかかった。決め手ならここに入っても上位だ。だたし、右回りでは勝負所からどうしても内へモタれて減速してしまう。ここでギアチェンジが遅れて他馬と瞬発力で差を広げられてしまう。理想は府中の2400㍍。ウィリアムズの手腕で激変に期待したいところ。

トゥザグローリー
前走の天皇賞・春13着は、発馬後から鞍上と喧嘩し、終始首を上げて嫌がっていた。業を煮やした四位が1周目の正面スタンド前で2番手までポディションを上げる。2角から向こう正面入口にかけては我慢できずにハナを奪う。ここで一旦は折り合いを付けたかに見えたが、そこは1番人気を背負った宿命。マイネルキッツが徹底マークの構えで掛り気味に競りかけられる。しかも、折り合いに専念するためにペースを落とした向こう正面中盤でナムラクレセントにハナを奪われる入れ替わりの激しい競馬。更に掛ったローズキングダムが外からマイネルキッツに被せたことでマイネルキッツが反応。キッツが更に仕掛けてポディションを上げたことでレースが壊れてしまった。結局は道中で下手に動かなかった各馬が上位を占めるレースになった。前々走の日経賞1着は、1番枠から馬任せでジワッとした出方。緩い流れとインのコーナーワークを利して1角では4番手のインをキープする。向こう正面では抑えるのに苦労するほどの行きっぷりで、もの凄い手応え。3角でも制御するのに苦労していたが、外のミヤビが仕掛けて行ったことでレース流れが速くなった。ここで手綱をグッと抑えて脚をタメる。4角手前で少し手綱を緩めてインから進出開始。4角で先頭から1馬身圏内まで進出すると、直線入口で馬なりのまま先頭へ。レースのラップが10秒8のところだから、すごい脚力だ。直後に外のローズキングダムに迫られたが、坂上で左手前に替えるとグンともうひと伸び。最後は手綱を抑えてフィニッシュした。抜け出した時にフワッとするし、まだ頭の位置も高い。道中も行きたがるところがあり、気性はまだ若い。逆にいえば、それでこの強さ。3走前の京都記念1着は、8㌔増もそれほど太く見せず、厳寒期にしては毛ヅヤも良かった。レースでは好発からスーッと馬任せで3番手のインを取りに行く。逃げ馬不在でテンからゆったりした流れにも折り合いを欠くことなくスムーズな追走。終始、インの経済コースを通る。3角で外からシャドウが動いても慌てず。坂の頂上で少しづつ馬場の良い外めに進路を求めるも、スローで馬群がギュツと凝縮しているため出せない。4角から直線にかけても前5頭がびっしりと壁になってしまう。仕方なく直線は大外へ持ち出す。かなり仕掛けが遅れたが、そこからグングン加速。前のヒルノダムールをお交わすと、右手前に替えてもうひと伸び。追えばどこまでも伸びる感じで差し切った。昨秋のマイルCS7着で、マイルGIの激流を経験し急激に力を付けてきた印象がある。とにかく四肢の脚力が半端なく強い。レースが速くなる勝負どころの3,4角を馬なりでポディションを上げられるのが、その証拠だ。しかし、追ってから頭が高くなる分、ブエナ、ルーラーとの追い比べでは分が悪い。理想は早め先頭で押し切る競馬。阪神内回りは歓迎だろう。ここ数走はすべてスローペースでの競馬。今回はテンから締まった流れが予想される。テンからある程度脚を使った上での正攻法の競馬でどこまで粘れるか。テンに前へ行けないようだと辛い。天皇賞であれだけ激しい競馬をしただけに、仕上がりが重要になってくる。

キャプテントゥーレ
前走の金鯱賞2着は、発馬でノメったが、同型不在とコーナーワークを利して1角からマイペースの逃げ。他馬に競りかけらることなく向こう正面ではたっぷりと息を入れる。3角からジワッとペースを上げて後続を突き放しに掛り、4角では一気に後続を突き放す。直線入口では2番手のアーネストリーを突き放して手応えも十分。逃げ切り濃厚に思えたが、ラスト100㍍で僅かに末脚が鈍ったところを怪物候補に差されてしまった。前々走の大阪杯5着は、ピッチの利いた小刻みな走りでスーッとハナへ立つ。2角までは上手くペースを落とせたが、向こう正面からは外のトーホウアランが競りかけてきたこともあり、11秒4-11秒6-11秒6とかなり緊迫した流れになる。3角で2,3番手が早々と脱落したのは良かったが、それでも流れを緩めない。4角で再びピッチを上げ、後続を突き放す。直線入口は後続とかなり差があったが、さすがに坂上で末が鈍ってしまった。先行馬不利の流れのなか、よく頑張った。もう少し道中で息を入れられれば逃げ切っていた。スーッと先手を奪える中距離型のスピードを有しており、マイペースなら二の脚も使える。年齢を重ねて地力強化が窺える。前走は相手が悪く、2走前は展開が厳しく、3走前は世界一の勝ち馬が相手。今季3走はいずれも中身が濃い。攻め駆けするタイプだが、前走時の動きは今ひとつに映ったのでひと叩きした上積みも見込める。問題は展開だ。ハナを奪えるにしろ、池江厩舎4~5頭出しを考えるとペースメーカーを配する可能性もあるし、叩いたアーネストリーが前走以上に競りかけてくることも予想される。このあたりは残り期間にじっくりと考えたい。

ナムラクレセント
前走の天皇賞・春3着は、発馬で跳び上がる感じとなり、行き脚がつかず。直後に手綱をしごいてポディションを取りに行き、一周目の上り坂で中団のインまで取り付く。だが、元々が行きたがる気性であり、直後には下り坂が待っている。しかも、流れが落ち着いたことで案の定、掛ってしまう。幸い、インに潜り込んだことで前に壁ができていたのは良かった。一向にペースの上がらない流れに業を煮やした鞍上は、2角から向こう正面入口にかけて一気に仕掛けてハナ奪う積極策に打って出る。ここから一気にレースの流れが速くなる。三分三厘の下り坂を利して11秒7-11秒4とペースを上げると、4角で先行各馬が次々と脱落。直線入口では突き抜ける形となる。自身もかなり辛い流れであるのは間違いないが、鞍上の懸命のステッキに応えて粘りに粘る。さすがにラスト1ハロンは12秒8と脚が鈍って差されてしまったが、途中で動いた馬総崩れの流れで唯一、掲示板を確保したのは立派。強靭なスタミナを見せてくれた。前々走の阪神大賞典1着は、下見どころでは落ち着き十分で懸念された煩さを見せなかった。3番枠から少し気合いを付けて2番手を取りに行く。道中で少し行きたがる仕草は見せていたが、許容範囲で何とか我慢する。頭の高い走法だが、大きなフットワークでの追走。流れの緩んだ正面スタンド前から2角までも折り合いが付いた。向こう正面で逃げ馬がペースアップして引き離しに行くが、深追いすることなく我慢。3角でスパートを開始させると、4角では逃げ馬から1馬身後方まで迫る。しかし、手応えは決していいものではないし、外2頭のほうが勢いがある。直線を向いて飲み込まれるかと思ったが、鞍上の左ステッキが入るとグングン加速。力強いフットワークで後続を突き放してしまった。自ら勝ちに行く実に強い競馬だった。3走前の日経新春杯4着はハンデ戦で57㌔を背負わされた。発馬で行き脚がつかず手綱をしごいて先団へ。気合いを付けた分、道中は掛り気味になってしまう。1角で好位のインに潜り込む。流れが落ち着いた3角で馬群がギュッと凝縮。切れる脚がないだけに早めに動きたかったが、馬込みに包まれて動けず。4角で手綱では押して引いての誘導でなかなか加速できない。鞍上は思い切って馬群がバラける直線入口を想定し、逃げ馬のインに突っ込む。直線は馬場の悪い最内を通り、懸命に末脚を伸ばすが、勝ち馬の決め手に屈した形。緩急の激しい流れでよく頑張っているし、鞍上も手探りな部分もあった。追って頭が高い分、瞬発力勝負になると分が悪い。しかし、途中で動いた組が総崩れした天皇賞を、ゴール前まで先頭で粘ったように強靭なスタミナが持ち味。かなり長くいい脚が使える。年齢を重ねたことで精神的にも成長し、今なら折り合いの不安もないし鞍上も手の内に入れている。距離が2200㍍になるが、テンは中団で我慢してロングスパートできれば。雨は歓迎だ。怖い存在。

トーセンジョーダン
前走のAJCC1着は、厳寒期の坂路調教ということで太め残りが懸念されたが、当日はマイナス6㌔。下見どころではスッキリとした馬体で外めを気分よく周回していた。レースでは、出が今ひとつで少し気合いを付けて前へ。ゴール版前で態勢が落ち着き、前から5番手の位置で内のコスモファントムを見ながらの競馬。ミヤビランベリの作る緩い流れにも動じることなく折り合う。3角手前でペースアップする流れだったが、そこではジッと我慢。三分三厘から手綱をしごいてスパートすると、4角では先頭から2馬身差まで迫る。そこでバテたサンライズと接触し、直線入口では前が壁になっているために左手綱を引いて外めに進路を変える。そこで左手前に替えて猛追。楽なペースで行っているので先行勢もなかなか脚色が衰えなかったが、坂上の右ステッキでグンともうひと伸び。ゴール前で抜け出す時にフワッとしたが危なげなく差し切った。前半のペースが遅かっただけに勝ち時計は平凡だが、正攻法の強い競馬だった。前々走の有馬記念5着は、厳寒期で馬体が絞れずに苦労した。レースでは、逃げ馬不在と見て積極的にハナへ行く。うまくスローに落として2角まではたっぷりと息を入れる。向こう正面中盤からヴィクトワールピサが一気に捲って競りかけてくる。ここで引かずに応戦したことでペースが速くなる。三分三厘もびっしり競りかけれる展開で、直線も大きくバテずに粘ったが、最後は苦しくなった。強敵メンバー相手に積極てな競馬で見せ場を作った。底力があり、スッと先行できるスピードもあるが、強敵相手で久々では強気になれない。

アーネストリー
前走の金鯱賞3着は久々でもほぼ仕上がっていた。レースでは9番枠からスーッと先手を奪いにいく。2番手ですんなりと折り合い、息を入れる。3角でキャプテントゥーレがペースアップした際にズブさをみせて置かれてしまう。4角でも手応えが今ひとつ。直線に入り、手綱をしごいて追われうも前脚の出が今ひとつ。伸びずバテずといった感じで最後は差を縮めたが、完敗の3着だった。久々を考えれば及第点か。休養前の天皇賞3着は、発馬後にすぐに2角を迎える府中2000㍍。12番枠から先手を奪うにはかなりのリスクが伴う。鞍上は発馬後に馬にスイッチが入らないように慎重に誘導する。2角でできればもうひとつ前のポディションを取りたかったが、道中は5番手の馬込みから追走する。懸念された折り合い面もクリアし、道中はスムーズ。4角から直線にかけて外めに持ち出す。だが、鞍上が手綱をシェイクさせてハミを掛け直すも、反応が鈍い。結局、最後まで手前を替えないままジワジワとしか伸びなかった。結果は3着でも、上位2頭とはかなりの差を感じさせる内容だった。スパッと切れる脚がないだけに、府中の長い直線は厳しかった。3走前の札幌記念1着は、テンからドリームサンデーとロジユニヴァースが飛ばす縦長の緊迫した流れ。これを離れた3番手から追走する。流れが緩んだ3角で自然と前との差を縮め、4角で先頭に並びかける。そこからもうひと脚使い、押し切った。昨年のこのレースは3着。やや重で力の要る馬場で、テンから締まった厳しい流れ。これを道中は2番手から積極的に追走する。しかも、内回りコースで3角で他馬が早めに被せに来る苦しい展開。これを正攻法で勝ちにいく強気の競馬。一旦は直線で先頭に立つ見せ場を作ったが、坂上で脚が上がってしまった。先行馬総崩れの流れをブエナビスタから半馬身差に粘っているのだから高く評価できる。決して切れる脚はないが、ワンペースで底力のある走りが武器。力の要る馬場は苦にしないし、内回りの阪神コースなら持ち味を存分に発揮できる。条件はベスト。ひと叩きしてどこまで上積みが見込めるか。疲れが残りやすい体質だけに最終追いの動きには注目だ。前走は久々で鞍上も無理はしなかったが、今回は勝ち行く積極的な競馬で来るはずだ。ブエナとルーラーが後ろで牽制しあう展開なら怖い。

ダノンヨーヨー
前走の安田記念10着は例によって発馬で行き脚がつかず。直後に手綱をしごいて馬群に取り付いて行くが、終始手綱が動き通しでアクションに余裕がない。この手応えだけに馬込みに突っ込むことができず、直線は大外へ。だが、ここで内へモタれてしまいそれを矯正しながらの追い。これでは伸びることができず惨敗した。前々走のマイラーズC3着は、手綱をしごいて先団へ。2ハロン目から手綱をがっちりと抑えて好位の外めへ。スローの流れでも何とか折り合う。4角で少しコーナーワークにぎこちなさを見せ、直線へ。何度も手前を替え、坂下で右手前に替えると内へモタれる。鞍上は右ステッキと左手綱で矯正しながら必死に追うが、逃げ切られてしまった。デキも今ひとつだった。昨秋のマイルCS2着は、初めて経験するマイルGIの激流。発馬で行き脚がつかず道中は後方からの競馬。終始、手綱を押しながらの追走でアクションに余裕がない。4角でもまだ最後方。直線を向いて大外ではなく、馬群のバラけた真ん中へ突っ込む。スミヨンの迫力追いでモタれることなく力強く伸びる。最後は首の上げ下げで僅かに屈した。トモが非力な分、どうしても発馬で行き脚がつかないし、追ってモタれる癖。頭も高い。距離が600㍍伸びる分、追走が楽になって脚がタメられるかもしれないが、このメンバー相手でモタれて頭が高くては厳しい。ウィリアムズが2戦目の騎乗で策は打ってくるはずだし、最終追いでモタれずに走ることができるかどうかに注目。

メイクデビュー特選情報

2011-06-18 07:52:44 | Weblog
宝塚記念(GI)1週前追い切り診断はこちら

ツイッター始めました!

阪神5R メイクデビュー
◎ボーイフレンド(牡2 栗東・森厩舎)

手先の軽いフットワークで、スナップが利いている。首も上手く使えて集中力に富んだ走り。馬なりで栗東坂路を半マイル54秒0-12秒9は優秀。見た目以上の時計で、走る雰囲気を持っている。単勝勝負。

宝塚記念(GI)1週前調教診断!

2011-06-16 23:35:47 | 調教診断
ツイッター始めました!


ドリームジャーニー】◎ 古豪復活へ虎視眈々
長いトンネルを脱し、古豪復活の時がやってきた。これまでは痛めた右前脚を気遣って距離の短い坂路オンリーの稽古が続いていた。GIホースだけに調教ではそれなりの格好は付けられるが、実践では息が保たなかった。それが、この中間は2週、1週前とコースで長めから意欲的に追われてきた。ここ数走にはなかった意欲的な攻め過程で、明らかな‘攻め強化’である。完歩が小さく抜群に回転の速いピッチ走法で、馬なりのままゴール前で軽く気合いを付けられると、更に脚の回転が速くなり、重心をグンと沈めて鋭進。7ハロンから98秒9-11秒6は文句なし。ゴール前の動きは、有馬記念を制した09年を上回るものだった。欲を言えば最後に左手前に替えれば文句なしだったが、まだまだ余裕があったと受け止めたい。一瞬の決め手ならルーラーシップ、ブエナビスタを上回るものがある。池江寿-池添コンビが、再び初夏の仁川で輝く時がやってきた。今度は兄の番だ。この走法だけに雨も苦にしないタイプと思う。

エイシンフラッシュ】▲ 攻め軽く
安藤勝を背にCWで2頭併せを5ハロンから。道中は手綱をグッと抑えて我慢させる。直線で併走馬の1馬身後方に迫るも、ゴール前で少し気合いを付けた程度でフィニッシュした。併走遅れしたものの、これは余裕残しだったので問題ない。ゴール前は四肢がよく伸びていた。しかし、GIを控えた1週前追い切りとしてはかなり軽めで、不満の残る内容だ。チグハグな印象は拭えない。最終追い切りも同様に軽めだと評価を下げざるを得ない。

ルーラーシップ】◎ 迫力満点
CWで3頭併せの真ん中を7ハロンから意欲的に。道中は鞍上が抑えるのに苦労するほどの行きっぷり。4角では左手前に替えてしまう若さを覗かせる。直線も終始、引っ張り切りの痺れる手応え。四肢を豪快に伸ばした迫力満点のストライドで併入した。ひと叩きして確実に上積みが望めるし、攻めを強化している。馬なりで6ハロン82秒8-12秒1はさすがの脚力。

トゥザグローリー】○ 激戦の疲れなし
福永を背にCWで3頭併せの内を7ハロンから追走。道中は引っ張り切りの痺れる手応え。直線でスッと左手前に替えるも、抜け出してから何度も手前を替えていたように若さを覗かせた。追って相変わらず頭も高いが、四肢を目一杯に伸ばしたストライドは迫力があった。とくに前脚のアクションは絶品だ。これだけ一杯にやれているのだから、天皇賞激走の疲れはなさそうだ。

ブエナビスタ】○ 順調
CWで2頭併せの内を6ハロンから追走。道中は首を上げてかなり行きたがる。これは前走時も同じで、テンションの高さを心配したが、レース当日は非常に落ち着いていたのでそれほど心配ない。ゴール前で気合いを付けられるも併走馬を突き放せなかったし、手応えも若干見劣った。だが、首を上手く使えていたし、脚捌きもシャープだった。順調。

ローズキングダム】○ 併走馬突き放す
ウィリアムズを背に坂路で併せ馬。少し内へモタれる仕草は見せたが、鞍上が巧みに誘導し、真っすぐ駆け抜けた。ラスト1ハロンから気合いを付けられると、シャープな脚捌きで併走馬を突き放した。ここ数走は攻めでもモタつくところはあったが、復調している。不気味な雰囲気が漂う。

エプソムC、CBC賞ほか

2011-06-12 11:20:46 | 最終結論
ツイッター始めました!

東京9R エーデルワイス賞
◎ミヤビファルネーゼ

 前走の500万下での脚が凄かったミヤビファルネーゼを狙う。前脚を大きく投げ出し、仕掛けてからの反応が素晴らしかった。最後は手綱をがっちりと抑えてまだまだ手応えには余裕があった。いずれは中距離で出世する器だろう。単勝勝負。

東京11R エプソC
◎キャプテンベガ
○マッハヴェロシティ
▲ダークシャドウ
△セイクリッドバレー
×レインフォーレスト
×ダンツホウテイ

 古豪キャプテンベガを狙う。前走のメイS9着は、スローの競馬に耐え切れず、4角でモロに掛ってしまった。直線入り口でハナへ立つ見せ場を作ったものの、そこで脚が上がってしまった。逆にいえば8歳馬になっても行きっぷりは何ら衰えておらず、一瞬の脚は健在だ。とにかく折り合いがポイントになるタイプで、その意味では最内枠で前に壁を作れるのは好材料だろう。坂路からコース追いに変更し、攻めを強化。動きもグンと重心を沈めて四肢もよく伸びていた。

 マッハヴェロシティは笹針治療に出された前走でグンとデキが戻ってきた。それが攻めでも首を上手く使ったフォームに現れている。今のデキなら坂のある府中でも楽しみだ。

阪神11R CBC賞
◎スカイノダン

絶好の動きを見せてくれたスカイノダンを狙う。今週の坂路では、ゴール前でサッと気合を付けられると、一瞬にして併走馬を突き放してしまった。スナップの利いた前脚の捌きが素晴らしかった。気配は抜群。立て直されて行きっぷりが戻ってきた。

安田記念(GI)回顧

2011-06-05 22:33:42 | 回顧
ツイッター始めました!

12.3 - 10.7 - 10.9 - 11.5 - 11.6 - 11.2 - 11.6 - 12.2=1:32.0
(33.9-35.0)

3歳馬リアルインパクトが古馬を一蹴し、春のマイル王の座に就いた。14番枠から好発を決めると、少し気合いを付けて先団へ。内の先行馬の出方を見ながら、大きなフットワークで気持ち良く2番手へ。3角から外のジョーカプチーノが進出してきた時にスーッと3番手へ控える。ここで我慢して脚をタメられたのは良かった。4角から馬なりでジッと差を縮め、直線は馬なりのまま馬体を併せに行く。坂上でスパートを開始させると、戸崎の右ステッキが唸る。前脚を高く突き上げたフットワークで力強く伸びる。ラスト1ハロン地点から左手前に替え、懸命に脚を伸ばす。最後は後方の2頭に差して来られたが、振り切って戴冠した。2ハロン目から10秒7-10秒9-11秒5のラップを積極的に追走し、早め先頭で押し切る正攻法の競馬。この速い流れを楽に追走するスピード力と底力。54㌔の斤量差も大きかったが、強い競馬だった。戸崎のペース判断と直線の坂上でアパパネの進路を締めた手綱捌きも素晴らしかった。フロックではない。

 石橋脩の剛腕が炸裂してストロングリターンが2着に食い込んだ。1番枠からそれほど発馬では行き脚がつかず。それでも石橋脩は慌てず馬任せで運ぶ。二の脚とインのコーナーワークを利してすぐに中団のインまで潜り込む。抑え切れないくらいの行きっぷりで気を許せばガツンと掛ってしまうそうな気配。4角まではインで無理せずに脚を温存させ、直線は馬場の3分どころへ。坂上でゴチャついて進路を探るが、なかなか拉致が開かない。それでも、手綱を引っ張り減速させるのではなく、手綱を押してスピードを保持させたままで探るので馬への負担も少ない。アパパネが外に持ち出したところを突き、ジョーとリアルの間を狙う。だが、リアルに進路を締められ、右手綱を引いてリアルの外めに進路を見出す。そこから派手に手綱をシェイクさせて馬を伸ばす。ラスト100㍍で左手前に替える。前走の京王杯SCはここで内へモタれた。だが、今日のストロングリターンは真っすぐ走った。石橋が右腕と左ステッキでまっすぐ走らせたのだ。最後まで力強いストライドで迫ったが、僅かに届かなかった。底力を要求させるレースで、斤量差がありながらよく頑張った。石橋の剛腕が光ったレースだった。4角から直線にかけての位置取りで、外に持ち出すのではなく果敢にインを突いたのは立派のひと言。

 渾身の仕上げでスマイルジャックが3着に差してきた。3番枠から発馬で行き脚がつかず、直後に手綱をシェイクさせて中団へ。道中は後方から無理することなく控える形。少しズブさが出てきている。4角まではインで我慢させ、直線は迷わずに外めへ。だが、前がびっしりと壁になり右手綱を引いて大外へ持ち出すロスが。ここでかなりの減速をさせられた。直線はグンと重心を沈めて一完歩毎にグイグイと伸びてきただけに悔やまれる。年齢を重ねたことでズブさが出てきて決め手が強化されている。今ならマイル以上でもやれる。

 クレバートウショウが目下の充実ぶりを物語る走りで4着に好走した。4番枠から馬任せでスーッと前へ。初めて経験する厳しい流れだったし戸惑いが懸念されたが、逆に抑えるのに苦労するほどの行きっぷり。3,4角は痺れる手応え。直線を向き、馬任せで進路を探る。だが、ジョーとシルポートの間に僅かな進路はあったが、突くことができず。今度はジョーとリアルの間に進路ができたが、迷っている間にリアルに締められる。次にその外に進路がないかと鞍上が外を見るも、ストロングリターンがもの凄い勢いで迫って来て断念。仕方なくシルポートがバテてできた最内を突いたが、時既に遅し。前走に引き続き、完全に脚を余した。初めて経験する速い流れを馬なりで追走し、直線の勝負どころでも馬なりでポディションを保持できる脚力。すごい馬だ。秋の飛躍が本当に楽しみである。

 ジョーカプチーノは17番枠から無理することなくジワーッとポディションを上げて行く。3ハロン目でようやく2番手まで押し上げる。ここまででかなり脚を使わされた。3,4角は2番手でスムーズに折り合うことができた。直線を向き、逃げるシルポートを交わし、外から勝ち馬に馬体を併せられる。ここで勝負根性を発揮し、粘りに粘る。ラスト100㍍で末脚が鈍ったが、勝ち馬からは1身。3角まで脚を使わされたことを考えればよく頑張っている。やはりスピードの持続力を生かしてこそのタイプ。控えては持ち味が出ない。

 3冠牝馬アパパネは中2週で8㌔増。それほど太くは見えなかったし、返し馬の雰囲気もよかった。8番枠から好発を切ると、すぐに中団前目のインに潜り込む。3角では行きたがって折り合いを欠きそうになったが、何とかなだめて我慢させる。直線を向き、馬場の3分どころに持ち出すが、すぐに勝ち馬に進路を締められて右手綱を引いて外めへ持ち出す。そこからスパートを開始させるも、前脚の出が硬くて前に進んで行かない。追ってジリ脚となり、6着に沈んだ。一生懸命に走る女の子なので前走の反動があったか。

 シルポートはやはりGIでは可愛がってもらえなかった。全身を伸ばした走りで脚をタメることができなかったし、息を入れられなかった。直線は早めにジョーカプチーノに競りかけられて万事休す。それでも大負けはしていないので頑張っている。

 サンカルロはズブを見せてテンに前に行けず。道中は後方からの競馬。懸念された左回りでモタれる癖は見せなかったし、直線は一瞬の脚で見せ場を作った。ラスト1ハロンで脚が止まってしまったたあたり、やはり府中のマイルは長い印象だ。

 ダノンヨーヨーは発馬で行き脚がつかずに直線も例によって内へモタれていた。これだけ競馬に制限があると、GIで勝ち負けするには厳しい。

安田記念(GI)最終結論

2011-06-05 13:01:57 | 最終結論
ツイッター始めました!

東京11R 安田記念(GI)
◎アパパネ
○リアルインパクト
▲エーシンフォワード
△ストロングリターン
×シルクアーネスト
×リーチザクラウン
☆ビービーガルダン

 先行馬の兼ね合いがポイントになる一戦。テンのダッシュ力に優れるジョーカプチーノが16番枠に入り、押して押して2ハロン目からハナに立つシルポートが2番枠に入った。気合いを付けたジョーが行き、内から何が何でも譲らないシルポートが迫る。更には外国馬のビューティーフラッシュっが加わればGI仕様の淀みない流れは明白だ。底力に勝るアパパネを本命視する。前走のヴィクトリアM1着は、16番枠から道中は中団の外めを追走する。オウケンサクラが飛ばす超ハイペースの流れに戸惑うことなく余裕十分で追走。終始、馬群の外めを通らされたし、4角から直線にかけて大外へ持ち出される。すぐ後ろのブエナビスタにマークされるきつい展開。ブエナより坂上で加速力の違いで一歩先に抜け出す。最後は詰め寄られたが、何とか振り切った。マイルは正味1ハロン短いが、スローの瞬発力勝負にならなければ府中コースなら問題なく対応できる。気になる反動も、今週の坂路の活気ある動きから問題ないと見る。最強マイラーの称号を。

 3歳馬リアルインパクトを対抗に抜擢する。NHKマイルC3着は、急仕上げだった前走を叩き、この中間は絶好の動きを見せた。1番枠で最初の一完歩が合わず。手綱をしごいて中団を取りに行く。この形だと掛る危険性があったが、掛ることなくスムーズな追走。4角までを経済コースをぴったりと立ち回る。直線入り口から手綱をしごいて馬込みに突っ込むが、前が壁になって手綱を引っ張る。そこから何とか狭いところを突破して、攻め同様に前脚を高く突き上げたフットワークで伸びてきたが、勝ち馬の決め手に屈した形だ。確かに直線で前が詰まる不利はあったものの、経済コースを立ち回れた恩恵もあった。ここは古馬との初対戦で楽ではないが、前走より馬体をフックラ見せ動きも引き続き豪快。叩き3走目での上積みと成長力が見込める。何よりアパパネ以外とは4㌔のアドバンテージがある。今年のマイル戦線のメンバー相手なら外から差して来られる。

 エーシンフォワードは底力に優れたマイラーだ。荒れ馬場も苦にしないパワーも秘めている。前走のように59㌔を背負い、瞬発力勝負になっては分が悪いが、今回はGI仕様の激流で底力勝負が有望。となれば昨秋のマイルCSのように締まった流れを早め先頭で押し切った底力を見直すべきだ。不運にも大外枠に入ってしまったが、うまく中団で我慢できれば。荒れ馬場を苦にしないだけに内枠が欲しかった。

 ストロングリターンは左回りだと内へモタれる癖がある分、評価を少し下げた。

馬券は3連単の⑧を1着固定にして勝負します!!

安田記念(GI)調教診断!

2011-06-04 01:05:50 | 調教診断
ツイッター始めました!

アパパネ】○ 活気ある動き
蛯名を背に坂路で2頭併せ。サッと伸ばす程度で余裕残しの手応えでフィニッシュ。首を水平に使い、集中力に富んだ走り。脚捌きもシャープだった。この中間は坂路とプール調教のみだが、激走後の中2週だけにこれで良い。昨秋の豪快な動きまでにはいかないが、疲れはなさそう。

エーシンフォワード】○ 回転の速いフットワーク
岩田を背に坂路で終い重点。ゴール前で気合いを付けられると若干左へモタれたが問題ない程度。もう少し前脚に柔らかみが出てくるといいのだが、回転の速いフットワークでラスト1ハロン12秒3は優秀だ。首も上手く使えていた。

クレバートウショウ】○ スピード感十分
CWを単走で6ハロンから。とにかく柔らかいフットワークで四肢が良く伸びている。スピード感十分の走り。もう少し首を上手く使えてトモの踏み込みが力強くなれば言うことなし。

コスモセンサー】○ モタれるも脚力示し
坂路を単走で目一杯に。ラスト1ハロンで左手前に替えると、左ステッキが入っているにもかかわらず左へモタれる。完歩も小さく見た目の迫力は今ひとつだが、回転の速いフットワークが目に付いた。脚力は十分だった。

サンカルロ】○ コーナーでモタれて
坂路を2頭併せで例によって3ハロンから速い時計を出す。コーナーを右手前で走ったために外へ膨れて左手綱で矯正しながら直線へ、頭を上げていたし舌がハミを越していた。かなり行儀が悪かったが、抜群に回転の速いフットワークで貫録の先着。脚力はさすがのもの。あとはコーナーでのモタれていた点だ。

ジョーカプチーノ】○ アラアラ一杯
ジョッキー騎乗で坂路を単走で。直線で何度かノメっていたし、右前脚の出が硬く、見た目の迫力は今ひとつで、最後はアラアラ一杯に。元々が攻め駆けしないタイプだし、馬場が悪いと余計に動かないのだろう。デキ今ひとつに映った高松宮記念よりは確実に上向いている。

シルクアーネスト】○ スピード感満点
池添を背にCWの大外を単走で6ハロンから。ラスト1ハロンから気合いを付けられると、掻き込みのフットワークでグングン加速。右手前に替えた時にフワッとしたが、一瞬の脚力はスピード感満点だった。まだトモが緩く、前脚のアクションに対して対応できていないし、頭も高い。それでも、この一瞬の脚力は光るものがあった。

シルポート】○ 元気一杯
小牧を背に坂路で。道中は抑え切れないくらいの行きっぷりだったし、スナップの利いたフットワーク。最後は手応えに余裕はなかったが、いつもこんな感じ。年明け6戦目になるが、とにかく元気一杯だ。

ストロングリターン】○ 迫力あり
石橋脩を背に南Wで単走を5ハロンから。堀厩舎にしては珍しく6ハロンから時計を出してきて意欲的。3,4角では抑え切れないくらいの行きっぷり。直線でスッと左手前に替えると、大きなフットワークで迫力ある前脚の捌きだった。これでもう少しトモに力が付くと凄い馬になる。余力残しで迫力ある動きだった。

スマイルジャック】○ メイチの仕上げ
三浦を背に南Wを単走で6ハロンから。テンからガンガン飛ばし、6ハロンから78秒台は南Wでは破格の時計。その分、終いはアラアラ一杯で完全に脚が上がっていた。この中間は3週続けてコースで意欲的に追われてメイチの仕上げ。だが、ここ2週とも終いの反応が鈍いのが気になる。これだけビシビシやられているので、普段からハミに頼って力む癖があるので余計に力む可能性がある。

ダノンヨーヨー】○ モタれ癖相変わらず
坂路を単走で。直線は他厩舎の馬が邪魔になる場面もあったが、うまく捌いてラスト1ハロンからびっしりと。追い出されると左へ右へフラつくなど相変わらずもモタれ癖。トモが緩く追って頭も高いが、脚力は相当なもの。今回は太め残りの危険性があり、当日の馬体重には要注意。

ビービーガルダン】○ 集中力に満ち溢れ
佐藤哲を背に坂路で単走。首を上手く使い、集中力に満ち溢れた活気ある動き。前脚をピンと張り出し、柔らかいフットワークが目に付いた。この中間はコースで坂路を併用し、仕上がった。

ライブコンサート】○ 順調
一週前にビッシリと追い、最終追い切りはジョッキー騎乗でCWを3頭併せの外で6ハロンから終い重点。何回か手前を替えたのは気になったが、四肢を目一杯に伸ばしたストライドは迫力があった。この馬なりに順調。

リアルインパクト】○ 良い意味で平行線
南Wを単走で5ハロンから。前脚を高く突き上げ、四肢を目一杯に伸ばしたストライドが目に付いた。NHKマイルCの良いデキをキープしている。

リーチザクラウン】○ 後遺症心配なし
ジョッキー騎乗で坂路を単走でサッと。大トビで狭い坂路は走りづらそう。見た目のスピード感は今ひとつでも、ラスト1ハロンは12秒5。これはトビが大きいからで走る馬の証拠。前走の後遺症は心配ない。

リディル】○ キビキビとした身のこなし
坂路で単走。キビキビとした身のこなしで弾むようなフットワーク。ゴール前はノメったが、最後まで集中した走りだった。

安田記念(GI)徹底研究!

2011-06-01 23:50:48 | 見解
ツイッター始めました!


ジョーカプチーノ
前走の京王杯SC3着は、短期放牧で立て直してデキが戻っていた。6番枠からポンと好発を決めて馬任せでハナへ行く。だが、外のシルポートがハナを主張したために無理することなく2番手へ控える。その後も手綱をがっちりと抑えて脚をタメる形。その分、頭を上げて行きたがる。3,4角では痺れる手応え。そのまま直線へ向き、いざ追い出しを開始するも、追い比べて懸命に末脚を伸ばすが、前を捉えられず後ろからも差されてしまった。前々走の高松宮記念10着は、課題だった発馬は決めることができたが、その後の行き脚が今ひとつ。手綱を押してもスッと先手を取れなかった。3角でダッシャーゴーゴーに進路をカットされてブレーキをかける形に。そこから一気に手応えが怪しくなった。4角でもズブくて手応えが悪く、直線は外から被される苦しい形に。揉まれて馬群に沈んだ。テンの行きっぷりと不利があったとはいえ、手応えが悪すぎた。本来のデキにはなかった。3走前のシルクロードS1着は、シルクロードS1着は、発馬でトモに重心が掛り、行き脚がつかずに後方からの競馬。1番人気を背負っていただけに押して先手を奪う手もあったが、鞍上は冷静だった。スプリント戦としては緩い流れを我慢の道中。引っ張り切りの手応えで追走する。4角で外めを通って加速すると、直線で右ステッキが入ってグンと加速。一完歩毎にグイグイ加速して差し切ってしまった。控えても結果を出しているが、やはり持ち味はスピードの持続力。それを生かすにはハナへ行って自らペースを作ること。前走の京王杯SCは、テン乗りの福永が明らかに本番へ向けて試し乗りをしていた。かなり感触を掴んでいるし、今回は間違いなくハナに拘るだろう。同型にシルポートがいるが、テンのダッシュ力ならジョーカプチーノのほうが遥かに上だ。前走でも馬なりでハナへ立ったジョーに対し、手綱をガンガン押して2ハロン目からようやくハナへ立ったのがシルポートだった。シルポートはマイルGI向きの逃げ馬ではない。高速決着は望むところ。先週の不良馬場でかなり馬場が傷んでいるし、道悪は下手だけに良馬場希望。高松宮記念時は攻めの動きがピリッとせず、デキが今ひとつだった。今回は立て直してデキはグンと上向いている。

アパパネ
前走のヴィクトリアM1着は、16番枠から道中は中団の外めを追走する。オウケンサクラが飛ばす超ハイペースの流れに戸惑うことなく余裕十分で追走。終始、馬群の外めを通らされたし、4角から直線にかけて大外へ持ち出される。すぐ後ろのブエナビスタにマークされるきつい展開。ブエナより坂上で加速力の違いで一歩先に抜け出す。最後は詰め寄られたが、何とか振り切った。底力を要求される流れで力をフルに発揮できた。1分31秒9の勝ちタイムは優秀。前々走のマイラーズC4着は予定していた中山記念を熱発で回避。早めに栗東入りして調整されたが、不得手の休み明けで仕上がり途上だった。レースでは不利な大外枠から馬任せで中団の外めへ。書るポートが作る緩い流れで3角手前からは鞍上が制御できずに掛ってしまう。4角では馬込みの中でゴチャついて嫌がっていた。直線を向き、グンと重心を沈めて最後は良い脚で追い込んできた。休み明けを考えれば及第点以上の内容だった。底力と勝負根性に優れた3冠牝馬で、ハイペースの消耗戦は望むところだ。マイルの瞬発力勝負では分が悪いが、ここはジョーカプチーノが作る淀みない流れが予想される。外差し傾向の馬場も良い。マイルなら折り合いにも不安がない。
あとは好時計勝ちから中2週で反動がないかどうかだけ。

エーシンフォワード
前走の京王杯SC8着は、16番枠から好発を決めて内の先行勢を見ながら前へ。シルポートが単騎で逃げたために7ハロン戦として超の付くスローに。それを道中は好位の外め追走。流れが緩んだ3,4角で3,4番手までポディションを上げて直線へ。坂上でスッと右手前に替えるも、そこからの末脚が今ひとつで切れ負けしてしまった。59㌔を背負い、不得手の瞬発力勝負では厳しかった。前々走の高松宮記念9着は、13番枠発走から手綱を押して行くも、いつもより行き脚がつかず後方からの競馬に。道中も気合いを付けながらの追走。3角では故障馬の煽りを喰らった。最後はバテずにジリジリと伸びてきているが、見せ場はなかった。久々は動かないタイプか。昨秋のマイルCSで悲願のGI制覇。ジョーカプチーノが飛ばす一貫した速い流れを道中は中団のイン追走。終始、経済コースを立ち回る。3,4角でもスムーズに馬群を捌いて直線もインを突く。鞍上の懸命なアクションに応えて一瞬の脚力で一気に先頭へ躍り出る。早めに抜け出したことで最後は苦しくなったが、そのまま押し切った。1分31秒8のレコードV。とてつもない時計だ。底力に優れたマイラーで、ハイペースの消耗戦は望むところ。傷んだ馬場も苦にしないパワーもある。昨年のこのレースは自らハイペースを刻んでしまったし、デキもひと息だった。1週前に時計を出していないのは気になるところだが、最終追い切りはスナップの利いた良い動きだった。

シルポート
前走の京王杯SC2着は、手綱をしごいて前へ。内の2頭の出脚が速かったが、ハナにごだわり2ハロン目から単独先頭に躍り出る。3,4角でたっぷりと息を入れられ、直線へ。二の脚で後続を突き放すも、外から勝ち馬の強襲に遭った。前々走のマイラーズC1着は、17番枠から手綱をしごいてハナへ。2ハロン目から単独先頭に躍り出る。3角からペースを緩めたにもかかわらず、2番手以下とは差が広がる。4角までたっぷりと息を入れて直線へ向くと、二の脚で後続を突き放す。最後までしっかりと踏ん張り逃げ切った。出脚は鈍いが、二の脚でハナへ立つタイプ。前走の京王杯は内のジョーカプチーノがスッと控えてくれたが、福永が2度目の騎乗となる今回は可愛がってはくれない。ここ2走は3,4角でたっぷりと息を入れられたが、今回はGI仕様の激流になる可能性がある。

ストロングリターン
前走の京王杯CS1着は、少し気合い付けて中団馬群からの追走。3角で少しゴチャついて手綱を引っ張るシーンもあったが、すぐに立て直す。3,4角は馬込みに包まれ、直線を向いても狙っていた進路をショウワモダンに締められる。坂上でショウワの手応えが怪しくなるや、右手綱を引いて強引に進路をこじ開ける。右ステッキが入った時に内へモタれて立て直すロスもあったが、ゴール前で左手前に替えるとグイッとひと伸びして差し切った。着差以上に強い競馬だった。前々走の難波S1着は、17番枠から少し気合い付けて内の先行馬の出方を見ながら好位の外めを追走。前に壁を作れずになし崩しに脚を使わされた感はあるし、かなり外を回された。それでも、直線で苦しくなりながらも根性で差し切った。気のいいところがあり、GIの速い流れのほうが競馬がしやすいし、タメれば底力のある末脚が使える。ここでも通用する力がある。

リアルインパクト
前走のNHKマイルC3着は、急仕上げだった前走を叩き、この中間は絶好の動きを見せた。1番枠で最初の一完歩が合わず。手綱をしごいて中団を取りに行く。この形だと掛る危険性があったが、掛ることなくスムーズな追走。4角までを経済コースをぴったりと立ち回る。直線入り口から手綱をしごいて馬込みに突っ込むが、前が壁になって手綱を引っ張る。そこから何とか狭いところを突破して、攻め同様に前脚を高く突き上げたフットワークで伸びてきたが、勝ち馬の決め手に屈した形だ。確かに直線で前が詰まる不利はあったものの、経済コースを立ち回れた恩恵もあった。しっかりと脚をタメることができれば、それなりの脚は使える。だが、古馬の一線級相手ではまだ決め手で見劣るだろう。

スマイルジャック
前走のマイラーズC6着は、好発を決めるも、無理せずに中団馬群からの追走。前のアパパネ、ゴールスキーをマークする道中。レースはかなり緩い流れで先行馬有利の展開。直線に入っても手綱を押したかと思えば一旦緩め、再びスパートする形に。仕掛けが遅れたのは否めず、最後はいい脚で追いあげながらも届かなかった。2走前の東京新聞杯1着は、久々でも入念に乗り込み、好仕上がりだった。レースではシルポートが飛ばす淀みない流れを好位の外め追走。例によって顎をグッと下げ、痺れる手応え。直線を向き、スッと手前を替えて一完歩毎に伸びる。ラスト100㍍で逃げ馬を捉えて差し切った。3走前のマイルCS6着は、スプリンターのジョーカプチーノが飛ばすハイペースの流れ。発馬を決めて2番枠からスッと3番手へ取り付く。その後は速いペースにもかかわらず余裕たっぷりの追走。4角では痺れる手応え。直線で逃げ馬が外へ膨れたのを見逃さず、インに突っ込む。一旦は先頭に立つ見せ場を作ったが、最後は後方勢に飲み込まれた。それでも、先行馬総崩れの厳しい流れを正攻法の競馬で粘ったのは高く評価できる。ハミに頼った走りで首をグッと下げて走る独特のフォーム。見た目の手応えは良くてもハミを噛んでいるため、思ったほど弾けない。マイラーズCはメンバー最速の上がりを使っているとはいえ、基本的にはワンペースの走りを得意とする。先行して持続力を生かしてこそ。ワンパンチ足りないが、上位の力がある。ここ2週の攻め馬で追ってからの反応が案外なのが気になる。

ダノンヨーヨー
前走のマイラーズC3着は、手綱をしごいて先団へ。2ハロン目から手綱をがっちりと抑えて好位の外めへ。スローの流れでも何とか折り合う。4角で少しコーナーワークにぎこちなさを見せ、直線へ。何度も手前を替え、坂下で右手前に替えると内へモタれる。鞍上は右ステッキと左手綱で矯正しながら必死に追うが、逃げ切られてしまった。デキも今ひとつだった。昨秋のマイルCS2着は、初めて経験するマイルGIの激流。発馬で行き脚がつかず道中は後方からの競馬。終始、手綱を押しながらの追走でアクションに余裕がない。4角でもまだ最後方。直線を向いて大外ではなく、馬群のバラけた真ん中へ突っ込む。スミヨンの迫力追いでモタれることなく力強く伸びる。最後は首の上げ下げで僅かに屈した。回りに関係なく内へモタれるし、手前の替え方もぎこちない。トモが非力なために追って頭が高いのも弱点。それでも、秘めている脚力は相当なもの。その意味では府中の直線の長いコースは歓迎だし、ハイペースで差し脚が生きる流れになれば台頭の可能性が。

ショウワモダン
前走の京王杯SC14着は、手綱をしごいて好位の外めへ。3角からジワーッとポディションを上げる形となり、脚をタメる場面がない。結果的になし崩しに脚を使わされ、直線で一旦はストロングの進路を締める脚を示したが、坂上でエイシンがヨレて手綱を少し引っ張ったところで脚が上がってしまった。59㌔を背負っていたし、タメられなかった。前々走のマイラーズC5着は、シルポートの作る緩い流れで道中は持って行かれるように好位の中から追走。3,4角ももの凄い行きっぷりで鞍上が抑えるのに苦労するほど。ここで我慢ができた分、直線で何度か前が詰まりながらも差してきた。追って頭が高く、瞬発力勝負は苦手。昨年のようなハイペースでの底力勝負が望ましいが、近走は追ってより頭が高くなって切れ負けしている。58㌔の定量戦でも辛い。

サンカルロ
前走の京王杯SC9着は、手綱を押して前を狙うも、行き脚がつかず後方のインからの追走。しかも、3角からは外に膨れて鞍上が左手綱を引きながらの誘導で更にポディションを落とす。4角から直線へ向く際には首を上げるほど。直線はびっしりと前が壁になり、脚を余してしまった。前々走の高松宮記念2着は、ポンと好発を決めたが、手綱を押しても行き脚がつかず例によって後方からの競馬になる。手綱をがっちりと抑えて脚をタメるのではなく、終始気合を付けながらの追走。3角では中団馬群の直後あたりまで取りついたが、直後に故障馬の煽りを受けて手綱を引っ張るロスが。直線入口でも後方のまま。直線は大外を回るのではなく、馬場の3分どころに突っ込む。前が壁になり、進路を探りながらの追い。坂上で進路を見出すと、一完歩毎にグイグイと猛追。一瞬の切れ味で突っ込んできた。スムーズならもっと際どかった。ここ2走はある程度出して行く競馬で結果を出した。不発がなくなっている。3走前の阪急杯1着は、テンから前2頭がガンガンと競り合うハイペースの流れ。それを道中は気合いを付けながら中団からの追走。ある程度出して行ったのは、開幕週の馬場状態と暮れの阪神Cで脚を余した反省からだろう。4角で外めを通ってスパートすると、直線で馬なりのまま一気に先団に取り付き、残り1ハロン地点で早くも先頭に。最後はさずがに頭が高くなって苦しくなったが、難なく押し切った。強い競馬だった。前走でコーナーワークにぎこちなさを見せたのは気になるし、ズブくなっているとはいえ、マイルは長い。

ビービーガルダン
前走の高松宮記念4着は、ブリンカーを外し、中間は佐藤哲騎手が付きっきりで調教に跨って呼吸を合わせた。レースでは12番枠からスーッと先行策を取る。前走よりテンは行き脚がついた。だが、3角で外からドッと来られた時に怯んだし、直後にジョーカプチーノが下がってきた煽りも喰らった。一旦ブレーキをかける形になったし、リズムを崩した。前走までのビービーならここで沈んだだろう。だが、4角で再び加速して直線は大外へ。グンと一瞬の脚で急追。上位馬とは追い比べで見劣ったが、まだまだやれることを証明した。3角から被されることなく競馬ができたのがよかった。前々走の阪急杯8着は、本来なら先行したかったが、テンから手綱を押してハミを取るように促しても、全く取らず。中団をキープするのがやっとだった。元々が揉まれ弱いだけに直線は馬群に沈んでしまった。3走前の阪神C11着は、中間の動きが今ひとつで本調子ではなかった。レースでは好発を決めて手綱を押して先団へ。しかし、外からレッドスパーダに来られると手綱を抑えてしまい、馬もそれに嫌気がさしてしまい、ズルズルと後退してしまう。テンから流れが落ち着いていただけに、流れに逆らう騎乗。この馬にしてはテンもゆったりとした追走だったし、4角ではまだ中団。直線も狙っていた進路をアーバニティに閉められ、馬込みに包まれて戦意を喪失してしまった。揉まれ弱いだけに余計に応えた。揉まれずに競馬ができれば強いが、直線の長いコースで末脚が持続するには疑問が残る。基本的には小回りコース向き。ズブさが出ているので今ならマイルはこなせそう。