いよいよGI第一弾フェブラリーSを迎える。今年は近年稀に見るハイレベルなメンバーが揃った。フルゲート16頭ほぼすべての馬が勝ち負け圏内にいる。ポイントを握るのは〝力の要る馬場〟と〝展開〟。間違いなく白熱したレースが繰り広げられるだろう。
人気ブログランキングご協力ありがとうございます!
競馬@サーチ←競馬サイトたくさんあります。
【
カネヒキリ】
ダート界の怪物がここから始動する。前走のJCD1着はユートピアの作る平均ペースの流れを中団馬群の外目を追走。終始、余裕ある手応えだったが、4角で8頭が横並びの体勢だっただめ大外を回らされるロス。そこからビュッと鋭い脚を繰り出して一気に先頭へ躍り出るものの、内2頭が渋太く激しい叩き合いに。クビの上げ下げでわずかに先着した。2㌔差の恩恵があったとはいえ、2,3着馬とはコース取りの差もあった。前々走の武蔵野S1着は痛恨の出負け。トウショウギアの作る速い流れを後方で我慢。Hペースの持久力勝負の流れを後方から渋太く伸びた。今回は2走続けて出負けしている府中ダ1600㍍になる。発走地点が芝で行き脚がつかない弱点がある。更には中間はプール調教中心でコース追いが少なく、大型馬の久々で目標はまだ先ということで他馬にも十分、付け入る隙があると見る。
【
シーキングザダイヤ】
堅実な馬。前走の川崎記念2着は逃げるアジュディミツオーを積極的に追いかけて直線入り口では並びかけるも、ゴール前で脚色が同じになってしまった。前々走の東京大賞典2着はスッと3番手のインをキープ。アジュディミツオーが巧みな逃げを打つが、鞍上は無理をせず馬の行く気に任せた道中。一時は5番手までポディションを下げるが、直線で外目へ持ち出すと一完歩毎に前へ詰め寄った。勝ち馬にはまんまと逃げ切られたが、パワーを要する大井で最後まで伸び続けた内容は高く評価できる。3走前のJCD2着もスッと3番手へ取り付いて流れに乗る。直線で一旦は抜け出すも、外、内から迫られて激しい叩き合いに屈して2着。クビの上げ下げだけに悔しすぎる一戦だった。昨年のこのレースは2着。今の力の要るダートは2走前の大井戦の内容を見る限り、心配ない。並んでから勝負弱い面があるが、
スッと先行できるスピードと器用さが武器。終いもいい脚を使う。ここ2走負けているアジュディーを深追いした際にどうでるか。
【
ユートピア】
前走の東京大賞典5着は実績のない大井の底力勝負では厳しかった。前々走のJCD8着は得意の左回りで馬が行く気になって溜めを作れなかった。距離の2100㍍も長かった。昨年のこのレースはまさかのシンガリ負け。発馬で後手を踏み、馬群に揉まれて馬が嫌気を差した。だが、一年を経て精神面で成長した。
JBC2着の中間から馬を前においてチップを被る稽古をしてから揉まれ強くなった。実際にレースでも砂を被って一旦後方に下がりながら、直線で盛り返した。今回は得意の左回り1600㍍。府中は5戦1勝と案外な成績だが、内訳として、距離の長かったJCD2回と気性面の脆さがあった過去2回のフェブラリーS、同世代相手で制したユニコーンS。ダメとは言い切れない。南部杯優勝時のように、ハナへ立つのが理想だが、成長した今なら好位でも。中間は相変わらず好時計を出している。
【
サンライズバッカス】
前走の根岸S4着は攻め一息で仕上がりが不安視されたが、増減はなかった。発馬一息で後方から。道中は後方のインを追走。3角で外へ持ち出したかったようだが、タイキエニグマらに被されて包まれた。腹をくくって直線でも最内を突くが、バテた逃げ馬を捌くのに苦労してスムーズに追えなかった。勝負どころでスムーズに外へ出せていたら、もっと際どかっただろう。トライアルとしては及第点。前々走のジャパンCD5着は後方のインを追走。終始、経済コースを通って、直線で前が壁になって大外へ。その不利は多少あったし、そこからビュッと鋭い脚で上位争いを演じた。上がり3ハロン36秒1はメンバー最速。GIでも通用する力が証明された。3走前の武蔵野S1着は今回と同じ条件。発馬一息。中団馬群のなかを追走し、直線で外へ。そこから強烈な末脚でグングン伸びて圧勝。怪物カネヒキリを下した。
最後の決め手は相当なレベルにある。急仕上げの前走を叩かれての上積みが見込めるだろうし、ベストの舞台で言い訳はできない。
【
リミットレスビッド】
前走の根岸S1着は道中、アグネスジェダイの作る速い流れを中団のインをロスなく追走。課題だった折り合いもピタリ。直線で手綱を激しく押して外目へ出す。残り300㍍地点で満を持してステッキを入れるとグイグイ鋭い伸び脚。後続に2馬身差の圧勝だった。前々走のガーネットS1着は初ダート。道中は中団で控えるも行きたがる。それでいて3角で手綱を引っ張る不利があった。立て直して直線で外目へ持ち出すと鋭い伸び脚で差し切り勝ち。ダートへ矛先を向けてからは破竹の2連勝。折り合いさえ付けば終いはかなり切れる。1ハロンの距離延長が課題となるが、
速い流れが期待できるし、テン乗りでもさほど心配ないのでは。
【
タイキエニグマ】
前走の根岸S2着は一息入り、やや急仕上げ。発馬一息で後方から。そこから慌てることなく脚を温存。直線入り口で大外へ持ち出されると、一完歩毎に詰め寄った。メンバー最速の上がり36秒2を繰り出すも勝ち馬には及ばなかった。パワフルな末脚が武器だけに力の要る馬場は向いた。前々走の師走S1着はダイワバンディット、カイトヒルウインドが競り合う速い流れを後方追走。終始、余裕ある追走で直線を向いてバテた先行馬を楽々捕らえてべラージオとの激しい叩き合いを制した。3走前のブラジルC1着はHペースの流れを直線で大外へ持ち出して一完歩ごとに強烈な伸び脚で差し切り勝ち。58㌔を背負い、メンバー唯一の上がり35秒台の脚は強さを際立たせた。ここは前走以上に相手が強化されるが、上積みが望めるし、依然パワーを要する馬場。マイルも問題ないし、速い流れなら前走の再現があっていい。あとは発馬が苦手な田中勝騎手がどう捌くか。
【
アジュディミツオー】
前走の川崎記念1着は発馬直後に押してハナへ立つ。その後はペースを落としたり、上げたりの緩急あるラップで後続を翻弄。直線入り口でシーキングザダイヤに並びかけられるも、そこから粘り腰を発揮して逃げ切った。前々走の東京大賞典1着も巧みな逃げ。発馬後のスタンド前でスッとハナを奪うと、1角から2角にかけて12秒5、12秒9と息を入れる。スタント前で再びペースを上げたと思ったら、3~4角で12秒5、12秒8と溜める。満を持して直線で追い出すと、他馬をグイグイ引き離して圧勝した。鞍上の絶妙なペース判断もすごいが、そのリクエストに応える馬も素晴らしい。ここは武蔵野S4着以来のマイル戦になる。当時はドバイ遠征明け2戦目で発馬一息と59㌔を背負い、体調も万全ではなかった。ただ、
中距離で逃げて自分のペースで競馬したいタイプだけにマイルはどうか。
【
タガノゲルニカ】
前走の平安S1着は道中、マイネルボウノットの作る緩い流れを、揉まれるのを懸念して2番手追走。終始、揉まれることなく流れに乗ると、4角で早くも逃げ馬を捕らえて先頭へ躍り出る。グイグイ加速して2着馬に詰め寄られるものの、ラスト1ハロン12秒0とバテることなく、しっかりとした脚取りで追撃を振り切った。揉まれなかったこと、前残りの流れが向いたことは確かだが、一気に持ち時計を短縮したあたり、かなりのセンスがある。ここも前走以上にかなり相手強化されるが、5連勝の勢いは見逃せないし、マイルもスピードがあるので問題ないだろう。
【
ヴァーミリアン】
前走の平安S1着は昨年暮れの名古屋グランプリが中止になったことで間隔が開いた。プラス20㌔は余裕があった。道中はスッと好位の外目へ取り付く。終始、勝ち馬を見ながらの競馬。直線で早めに動いたライバルを射程圏に入れて猛追するも、なかなか差し切れず。結局、アタマ差及ばなかった。その理由がレース後に明白になった。それは左後肢の落鉄。それでも、僅差の勝負に持ち込むのだから力がある。余裕残しの前走を使われての上積みは大きいし、ダートでは底を見せていない。テン乗りのルメール騎手も「マイル向き」と前向きだし、発馬地点が芝というのも重賞勝ちのある同馬に有利。
【
メイショウボーラー】
昨年の勝ち馬。前走の根岸S7着はハナへ行かず好位から。4角で手応えが怪しくなると、直線での負い比べで劣った。パワーを要する馬場で59㌔は苦しかったか。前々走の兵庫GT2着は発馬で後手を踏み、後方からの競馬。度外視。3走前のJBC4着も本調子には程遠かった。昨年の優勝馬。雨で脚抜きのいいダートを味方にHペースで飛ばしてそのまま押し切った。やはり、
行ってスピードを生かしてこその馬だろう。今のパワーを要するダートは割引。雨が降れば浮上する。2㌔減でハナへ行ければ。
【
ノボトゥルー】
もう10歳馬。4走前のJBCで3着に駆けているが、内をロスなく立ち回った鞍上の好騎乗が光った。上積みは望めないし、厳しい戦いになるだろう。
【
ニホンピロサート】
以前はスピード勝負にも対応していたが、今はズブさを見せて時計の掛かるダート向き。その意味では今の府中は向く。ただ、前走の根岸Sでも見せ場なくて。
【
サカラート】
JCD8着を見る限り、中央場所の追い比べでは分が悪い。今回も忙しいマイルがプラスに働くことはないし、言い訳のできない府中では厳しいだろう。
【
タイムパラドックス】
古豪8歳馬。前走の川崎記念3着は中間に一頓挫あって体調が万全ではなかったとのこと。3走前のJCD4着は積極的に好位を進むも、直線の叩き合いに出遅れて4着。昨年のこのレースはレコード決着の流れをジワジワ追い込むも届かず。一瞬の脚はないが、バテずに長くいい脚を使う。溜めてこそのタイプでJCDは積極的に行き過ぎた。本質的にマイルは忙しいが、
Hペースで流れが向けば見せ場は作れる。今の府中の時計の掛かるダートは大歓迎。
【
ブルーコンコルド】
前走のガーネットS5着は本番を意識して余裕残しの仕上げ。プラス15㌔は明らかに太く、直線でジワジワ差してきたが、59㌔を背負って仕方なかった。前々走のJBCスプリント1着は引っ張りきりの手応えで中団追走。向こう正面で外へ持ち出すと3角からステッキを入れてマクッて先頭へ。直線でそのままグイグイ伸びて衝撃的な強さで圧勝した。一昨年のこのレースは5着。スローの流れを直線で大外からビュッと鋭い脚を使って追い込んだが、ゴール前で脚色一杯となった。その内容を見る限り、1600㍍は長いと感じるが、体質が本格化してスブさも出てきた現在は1200㍍よりもマイルが向く。
中間は坂路でビシビシ追われて好感が持てる。末脚のレベルはかなりの破壊力まで上がっている。
【
スターキングマン】
前走の東京大賞典10着はJCD快勝の反動があったか。府中は4戦2勝、3着1回、4着1回と大得意。前々走のJCD3着も長くいい脚を使って懸命に追い込むもゴール前でわずかに脚色が鈍った。少しだけ距離が長かったか。府中ダ・マイルはタイムパラドックスを4馬身ちぎったこともある。とにかく
府中は別馬のように走る。ベスト条件で、速い流れも歓迎だ。攻め馬は元々、走らない。
人気ブログランキングご協力ありがとうございます!
競馬@サーチ←競馬サイトたくさんあります。