中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

阪神JF(GI)展望

2006-11-30 11:49:54 | 見解
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先行予想
◎ルミナスハーバー
○ハロースピード
▲ウォッカ
△アストンマーチャン
×クラウンプリンセス
×ハギノルチェーレ



 今週から師走競馬が開幕する。注目は何と言っても改修工事が終了し、リニューアルした阪神競馬場。芝・外回りコースは、緩やかな3~4角に加えて直線は474㍍ある。しかも、ゴール前には改修前からお馴染みの急坂が待ち構えている。まさに、言い訳の通用しないコースといえる。
 また、騎手同士の駆け引きも見所のひとつ。直線の長さと急坂を考えれば無謀な仕掛けは通用しない。開幕直後は騎手も手探り状態だろうし、名手を目標にするかもしれない。
 日曜日のメインは2歳女王を決める阪神ジュベナイルF(GI)。舞台は外回り1600㍍。メンバー次第だが、道中はかなり緩い流れになることは想像に難しくない。果たして高レベルだったファンタジーS組がそのまま通用するのか否か。ここが最大の焦点。

【ウォッカ】
前走の黄菊賞1着は超スローの流れを後方から控える競馬。発馬直後は首を上げるシーンも見られたが、その後はスムーズ。流れの速くなった4角で、持ったままスッと先団へ取り付く抜群のスピード力を見せると、直線入り口では差し切るかの勢い。だが、追われてからの反応は案外で、並びかけたところを勝ち馬に突き放されてしまった。まだ競馬を覚えている段階。牡馬顔負けの重量感ある馬体は、とても牝馬のものとは思えない。前走の4角で見せたスピード力と合わせて素質は相当高い。現状では前で粘る競馬がベストか。

【ルミナスハーバー】
前走の500万戦は速い流れを中団で控える競馬。だが、かなり行きたがり力みながらの道中。抑え切れない手応えのまま、三分三厘でポディションを上げると、直線で追われてから一頭だけ違う伸び脚で後続を突き放した。前々走の未勝利戦1着は楽な手応え好位のインを奪うと、直線で追われることなくサッと流す感じでラスト1ハロン11秒5。1分33秒8はレコード。ここ2戦は強いの一言。折り合いに不安があり、外回りコースになるが、追ってからも切れる脚を使えるだけに問題ない。あとは馬体維持が至上命題。

【アストンマーチャン】
前走のファンタジーS1着は高レベルメンバー相手。道中は外枠発走から、内の出方を見てスッと中団に控える。やや口を割って行きたがるも、何とか我慢。3角の下り坂でイクスキューズが我慢できずに動き出すと、連れて進出。直線で粘る前2頭を楽々捕らえると、その脚力は衰えを知らず、最後は手綱を抑える余裕ながら、ラスト1ハロンが11秒7。末恐ろしい。イクスが動き、スピードの持続力を生かせる流れだったことも向いたが、最後の脚は紛れもない本物。今回の焦点は1ハロンの距離延長に尽きる。抜群のスプリント性能を誇るだけに、流れが緩むこと必至の阪神外回りで持ち味を生かすことができるのか。

【イクスキューズ】
前走のファンタジーS2着はソロッとした発馬で控える競馬には最高の形だったが、如何せん外枠発走で流れが落ち着いたため、折り合いを欠いてしまう。3角の下り坂では、業を煮やして一気に2番手へ取り付くと、ようやく折り合いがつく。直線で逃げ粘るAプルートを捕らえかけた残り300㍍地点、外から勝ち馬にアッサリ並ばれると、一気に突き放されてしまった。今回も1ハロンの距離延長で流れが緩むこと必至だけに、タメが作れるかがポイント。内枠を引けば。

【ハロースピード】
前走のファンタジーS3着は道中、ガッチリ手綱を抑えて後方追走。レースが動いた3角の下り坂でも、慌てず。ようやく手綱を放した直線入口。だが、左右の馬に接触したり、前が詰まり気味になる不利があった。直線でジワジワ加速したものの、勢いが付き始めたところがゴールだった。まだ2歳秋の時点。結果よりも将来重視の騎乗には好感が持てた。前々走のマリ-ゴルド賞1着は抜け出す時の脚が圧巻。展開に左右される面はあろうが、距離が伸びて外回りの阪神は向くはず。一戦毎に馬体が増えているのも好感が持てる。

【クラウンプリンセス】
前走の黄菊賞5着は超スローの流れを例によって最後方からの競馬。だが、追ってからの伸び脚は今ひとつで、最後は脚が上がっていた。距離が長かったか。前々走のデイリー杯2歳S4着は平均ペースの流れ最後方から直線に賭ける形。最後は一頭だけ違う脚色で猛追するも届かず。決め手はここでも通用するものがある。速い流れになれば。

【ピンクカメオ】
前走のくるみ賞1着は好発を決めるも無理せず中団に控える。焦らずじっくり直線勝負に持ち込むと、追ってからスッと反応するではなく、ジリジワ加速してゴール前できっちり差し切った。父の産駒らしくガッチリとした馬体。距離延長はプラスに出そうで、最後の急坂も歓迎だろう。


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ジャパンC(GI)回顧

2006-11-27 00:12:04 | 回顧
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【馬場】Cコース。連続開催の最終週。内は伸びない。直前まで小雨舞う。

13.1 - 11.5 - 12.4 - 12.1 - 12.0 - 12.7 - 12.7 - 12.4 - 11.9 - 11.5 - 11.3 - 11.5

【展開】行く馬がおらず押し出されるようにコスモバルクがハナ。2角まではある程度の速さで進めるも、向こう正面半ばからはガッチリ手綱を押さえ、12秒7-12秒7-12秒4とたっぷりと息を入れる。ここで馬群がギュッとひと塊になって直線の追い比べ。凄まじい追い比べ。唸った。

 すべての雑音を吹き飛ばす王者の走り。〝英雄〟ディープインパクトが驚異の瞬発力でゴール版を真っ先に駆け抜けた。そして、馬上の武豊は拳を何度も突き上げ、体全体を使って喜びを表した。下見どころのディープは懸念されたイレ込みも見られず、堂々とした姿。トモは相変わらず寂しく見せるが、バネのある歩様。このあたりは勉強段階。〝好発〟を決めるとスッと最後方に控える。これがディープ本来の姿。菊花賞、凱旋門賞のような前々の競馬では持ち味が生きない。終始、スムーズな折り合いで前のウィジャボードを見ながらの競馬。残り700㍍地点で満を持して進出を開始。抑えきれない手応えでスッと前を射程圏に入れると直線は無理せず馬場の良い大外へ。この時点で鞍上はロス覚悟でも勝てる手応えだったのだろう。ダービーと同じヴィクトリーロードを突き進み、最後は手綱を抑えてガッツポーズする余裕ぶり。着差以上の強さ。この馬を過小評価した自分が情けない。

 下見どころのドリームパスポートは力強いトモの踏み込みと馬体の張り。そして、小刻みな歩様目立ち、唸っていた。道中は好発を決めるとスッと好位のインへ。このあたりはトモの発達が大きく影響している。一見、インの経済コースを立ち回り、脚をタメるのに最適なレース運びと映るが、連続開催の最終日で内の馬場は壊滅状態。逆に不利だった。直線入り口、逃げ馬の内へ進路を取り、坂を上り切った残り2ハロン地点で外目へ持ち出そうとするが、外のトーセンシャナオーに被されて内へ弾かれてしまう。並みの馬ならそこで戦意を喪失するところ。だが、この馬は盛り返し、ゴール直前まで先頭で粘る大健闘を見せた。追ってからの反応の速さ、逞しい勝負根性、トモがパンとして行き脚がついた今、GI戴冠が近づいてきた。

 本命視したウィジャボード。下見どころでは前脚の出が窮屈に映ったのは気になったが、強行軍でも馬体は細く見せず、むしろフックラ見せていた。道中はスッと後方2番手に控える。直後のディープを意識しながらの道中。ペースの落ち着いた向こう正面でギュッと馬群が固まり、その中を突く作戦。三分三厘で大外へ持ち出す選択肢もあったが、「このコースは牝馬にとってタフだったから」と、鞍上の正確な判断で真ん中に進路を取ると、ジワジワと伸びるものの、上位2頭とは脚色が違っていた。完敗の3着ではあったが、欧州年度代表馬の面目は保った。

 コスモバルクは発馬直後に押し出されるようにハナへ。これは控えての決め手勝負では分が悪いと考えた鞍上の計算もあったろう。向こう正面で12秒7-12秒7-12秒4とたっぷり息を入れるこれ以上ないレース運び。直線でも余力たっぷりだったが、如何せん相手が悪すぎた。

 最後にハーツクライについて。道中は引っ張り切りの手応えで3番手追走。緩い流れでたっぷり余力が残っており、直線は必ず弾けてくれる手応えだった。それがそれが…。坂上で追い出した途端、ズルズルと後退してしまった。これはもう休み明け云々ではない。明らかにノド鳴りの影響。テレビ越しでも鳴っているのが確認できた。このまま引退なのか。師の決断に注目が集まる。

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ジャパンC(GI)最終結論

2006-11-25 23:59:19 | 最終結論
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東京10R ジャパンC
◎ウィジャボード
○ディープインパクト
▲ドリームパスポート
【見解】
 少数精鋭-。
 まさにこのフレーズがピッタリな11頭が出揃った。ディープインパクトVSハーツクライの国内頂上決戦。本来ならこの2頭の一騎打ちといきたいところだが、両馬とも海外遠征明け。前者はテンションがいつも以上に高く、馬体を細く見せる。後者はノド鳴りで息遣いに不安があり、4ヶ月のブランクがあって太め残りの懸念もある。どうやら一筋縄では収まりそうにない。
 本命は欧州からの刺客ウィジャボード。前走のBCメアターフ1着は中団のインを引っ張り切りの手応えで追走。三分三厘で外の馬と接触し、内に押し込められながらも、全く意に介さず。直線で外目へ持ち出され、残り300ヤード地点から追い出しを開始。そこからグイグイ伸びて突き放す強い競馬で完勝した。
 昨年のこのレースは5着だったが、タップダンスシチーの作る速い流れを3~4角で早めに仕掛ける強気の競馬が響き、直線で伸び切れず。勝ち馬の格好の目標にされ、明らかな騎乗ミスだった。それでも、バッタリとは止まらなかったし、見せ場を作った。
 昨年は米国→英国→日本と中3週で厳しい輸送を強いられたが、今年は中2週でも米国から日本へ直行した。骨折などがあった昨年より、今年のほうが遥かに臨戦過程は上。使い詰めの懸念も、日本到着後の意欲的な攻め過程と調教の動きを見れば心配は皆無。
 しかも、鞍上が〝神の手〟を持つデットーリ。レース途中でも人気馬の動向を的確に把握し、決して仕掛けどころを間違わない。世界で最も信頼できる騎手。ディープ、ハーツをマークできる有利な立場も後押し。
 
 ディープインパクトにとって府中2400㍍は最も理想的なステージ。だが、凱旋門賞と同様の少頭数。スローペース必至のメンバーだけに折り合いの不安が付きまとう。更には帰国直後から異様にテンションが高く、今春では追い切りでズブさを見せていた馬が、この中間は好時計を連発。鞍上も制御できていない。力は断然も隙はある。

 ドリームパスポートも通用していい決め手の持ち主。今回は人気薄の気楽さで一発を狙える。続きはこちら


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ジャパンCダート(GI)ほか

2006-11-24 23:29:18 | 最終結論
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東京11R ジャパンCダート
◎ブルーコンコルド
○ジンクライシス
▲サンライズバッカス
△シーキングザダイヤ
×メイショウバトラー
×ハードクリスタル
【見解】
今年で7回目を迎えたジャパンCダート。外国馬の参戦はなく、対する日本勢もカネヒキリ、アジュディミツオー不在。国際GIとしてはかなり低調なメンバーとなった。こうなれば交流GI連勝中のブルーコンコルドしかいない。前走のJBCマイル1着は中団追走から三分三厘でメイショウバトラーにスッと突き放されたが、直線でエンジンが掛かると力強い伸び脚で差し切った。前々走の南部杯1着では直線で狭いところを割って突き抜けた。これは卓越した勝負根性と地力の高さが成せる業。休ませて馬が急激に成長している。今回、500㍍の距離延長が問題視されているが、折り合いの不安はないし、追ってからズブさも出てきている。仕掛けを間違わなければ大丈夫。ここ2走の内容を高く評価。相手には立て直したジンクライシスを。後方でジックリ脚をタメれば距離はこなせる。府中は好相性。

京都11R
◎モンローブロンド
○タマモホットプレイ
▲タニノマティーニ
△コパノフウジン
×リミットレスビット
×エムエスワールド
【見解】
前走は直線で何度も前が詰まり、落鉄もあったモンローブロンドを再度狙う。


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ジャパンC(GI)展望

2006-11-24 11:26:38 | 見解
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何があっても〝英雄〟のディープインパクトが帰国緒戦を迎える。残念なことにあと2走で見納めとなってしまうが、ハーツクライとの国内最強馬対決は見物。今年は外国馬の参戦がウィジャボードとフリードニアの2頭だけと寂しいが、前者は前走でBCメアターフを制し、欧州年度代表馬にも選ばれた。2強に肉薄する実力の持ち主だ。3歳勢からは2冠馬メイショウサムソンと切れ味鋭いドリームパスポートが出走し、少数精鋭のメンバーが揃った。

ディープインパクト
禁止薬物の使用で前走の凱旋門賞3着は失格に。だが、ディープ自身に罪はない。残り2戦、陣営とともにうっ憤を晴らしてもらいたい。この馬の実力については説明不要。課題は以下の点。
①折り合い、少頭数
②一週前暴走追い切り、テンション高い
③斜尻で線が細くなっている
まず①について。前走の凱旋門賞3着は少頭数で押し出されるように前へ。そのため折り合いを欠き、タメが作れなかった。今回も同様の頭数で、出遅れて前に壁を作りたい。②についてはテンから掛かり気味に飛ばし、鞍上と呼吸が合わなかった。それを考慮して最終追いは、単走で馬との呼吸を重視したものに。③はブックのPHOTOパドックを見る限り、宝塚記念1着時に比べて明らかに細い。そして、尻のラインが急になっている。帰国緒戦で万全とはいかないか。

ハーツクライ
先日、管理する橋口調教師が喘鳴症(ノド鳴り)であることを告白。師は「レース後にノド鳴りを言い訳にしたくなった」と。事実を隠し、レース後に公表する調教師が多いなか、マスコミ、ファンに協力的な師の姿勢には敬服する。前走のKジョージ3着は4ヶ月ぶりの実践で、一頭のみでの欧州滞在。調整が難しかったし、トモの筋肉が落ちていたよう。それでも、小差の3着なのだから世界レベルの馬であることは間違いない。この馬も説明不要。課題は以下の点。
①ノド鳴り
②4ヶ月の休み明け
③太め残り
① については調教で好時計を連発しているように、一見すると心配ないように見えるが、調教と実践とは違う。幸い、軽症ということだが…。これについては順調に使われている他馬に比べて割り引かなければならないが、坂路で4週連続ビシッと追われており態勢は整っている。③は若干、余裕があるのは確か。当日の馬体重に注目。

ウィジャボード
欧州最強牝馬が2強の前に立ちはだかる。前走のBCメアターフ1着は道中、中団馬群のインで末脚を温存。三分三厘で外目へ持ち出すと、直線の残り300ヤードから追い出しを開始。グングン伸びて圧勝した。昨年のこのレースは5着。タップダンスシチーの作る速い流れを中団追走。だが、3~4角で早めに動く厳しい競馬で勝ち馬にマークされた。それでも、大崩れしなかったのは地力の高さが成せる業。昨年より臨戦過程は上で、全体にパワーアップしている。鞍上がデットーリで不発はない。前のハーツ、後ろのディープを見ながらの競馬。

メイショウサムソン
前走の菊花賞4着は下見どころではボリューム感溢れる馬体。しかし、太く見せるタイプとはいえ、腹回りに余裕があったのは確か。道中はポンと好位の4番手。懸念された折り合いはピタリと付き、スムーズな道中。だが、誤算だったのはAメインが離し逃げを打ったことと、レコードが続出する高速馬場。1番人気である以上、後続のマークされることは分かっていても、逃げている有力馬を捕らえに行くことは宿命だ。4角の下り坂で進出を開始させると、直線入り口では単独2番手へ。だが、いつものサムソンなら抜群の勝負根性で詰め寄るも、いつもの伸びが見られない。後続の2頭にあっさり交わされると、自身も最後にバテてしまう。Aメインを捕らえるどころか、4着を死守するのが精一杯だった。この馬の勝ちパターンは時計が掛かり、自身が上がり35秒前後で勝ち切れる展開。前走のような高速決着や瞬発力勝負では切れ負けする。今の府中は時計が掛かっているが、それでも、良馬場では厳しいだろう。雨が降ればパワータイプで大きく浮上する。展開の理想はトーセンが引っ張り、それを2番手で追いかける展開。3強が後方で牽制しあえばチャンスあり。

ドリームパスポート
前走の菊花賞2着はAメインが速い流れで飛ばす展開。それを好位のMサムソンを見る形で中団追走。発馬直後の下り坂で行きたがったものの、正面スタント前からはスムーズ。2周目の下り坂でサムソンが動き出すと、この馬も仕掛けを開始。直線入り口で鋭い末脚で一気にサムソンを飲み込み、逃げるメインも捕らえかけたところを、後方からソングオブウインドの強襲に遭う。この馬自身も伸びてはいたものの、残念ながら勝ち馬が一枚上だった。それでも、勝ち馬が後方一気なのに対し、この馬は自ら動いて勝ちに行く競馬。中身は濃い。切れ味を考えれば距離短縮はプラスだし、ノーマークの立場。最後の最後まで末脚を温存し、3強にどこまで迫れるか注目。間違いなく神戸新聞杯当時よりボリュームアップしている。トモに力が付き、積極策が持ち味の鞍上なら先行策も。

スウィフトカレント
前走の天皇賞2着は道中、速い流れを中団のイン追走。GI特有の速い流れで折り合いは完璧。この流れでもしっかりタメができた。直線も馬場の良い大外へ持ち出すのではなく、極力ロスを避けて4分どころへ。抜群の手応えで残り2ハロン地点から追い出されると、瞬時の加速力でスッと伸びる。勝ち馬の半馬身差まで詰め寄るも、そこから脚色が同じに。鞍上の懸命な右ステッキも実らなかった。以前は折り合いに難があり、それで末をなくすケースがあったが、今は解消しつつある。決め手は鋭いものがあるが、2ハロンの距離延長とメンバー強化で楽ではない。

コスモバルク
前走の天皇賞4着は道中、縦長の速い流れを好位追走。直線を向いて内からダンスに寄られて外へ寄れるロス。そこから懸命に立て直して渋太く応戦するも、4着が精一杯だった。以前は掛かるくらいの行きっぷりだった馬が、ここ2走は妙に折り合っている。レースぶりが安定した一方、爆発力が鳴りを潜めた印象だ。

フサイチパンドラ
舌を縛ってハミを替えたことで安定してきた。前走のエリザベス女王杯1着はその甲斐あって道中の折り合いは完璧。3角の下り坂で外目をジワリと進出。残り3ハロン地点で一気に仕掛け、先団へ取り付く。直線も馬場のいい大外へ持ち出すと力強いフットワークで駆け抜け、カワカミに末脚には屈したものの、2位入線を果たした。終始、目標にされる苦しい展開で自ら動く横綱相撲。内容は文句なし。速い流れで持続力を生かせた。切れる脚はないが、速い流れで力強く伸びるタイプ。府中2400㍍は理想的な舞台。牡馬相手は楽ではない。

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JCダート(GI)展望

2006-11-21 20:36:19 | 見解
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 今年も残すところあと1ヶ月余り。今年の競馬界(まだ1ヶ月あるが)は嬉しいこともあったが、残念ながら悲しい出来事がほとんどだった。ディープインパクトの薬物疑惑しかり、カワカミプリンセスの降着しかり、秋のGI売り上げ大幅減少しかり。JRAは本気で取り組まなければ取り返しのつかないことになってしまう。私たちにできることは馬券を買って応援することだ。
 さて、今年もJCウィークを迎えた。過去は一流外国馬が来日し、日本最強馬との激突で盛り上がりを見せていた。だが、今年はターフが牝馬2頭、ダートにいたっては参戦馬ゼロという悲惨な状況。BCが中3週から中2週に短縮されたことも大きく影響しているが、それにしても悲しい。菊花賞馬ソングオブウインド、同3着のアドマイヤメインは香港国際競争に矛先を向けた。海外に積極的に出走する姿勢はいいことだが、日本の国際競争が大変なことになっているだけに、是非とも出走してほしかった。この2頭がいるといないとでは全く違う競馬になっていたはずだ。
 その意味では角居厩舎の有馬記念3頭出しは素晴らしいこと。ディープ、ハーツの最終頂上決戦に加え、海外GIワンツーのデルタ、ポップの参戦となれば盛り上がることは間違いない。是非ともフルゲートになってほしい。有馬記念ファン投票

ブルーコンコルド
前走のJBCマイル1着は速いペースのなか、慌てず後方でジックリと構える。向こう正面で満を持して進出を開始。だが、手綱を激しく動かしているように、決して手応えは良くない。直線入り口では早めに抜け出したメイショウバトラーと、かなりの差がある。それでも、一完歩毎に差を詰め、力強いフットワークで楽々差し切った。着差以上に力差を感じさせる内容だった。前々走の南部杯は道中、好位で脚をタメ、三分三厘でタイムパラドックスが進出してレースが動いた際も、慌てずジックリ。4角でズブさを見せ、外からジンクライシスに寄られる苦しい戦況だったが、かなり狭いところを鋭い脚でスッと突き抜けた。今春までは1400㍍が限界だったが、今秋は追ってから良い意味でズブさが出て、マイルも守備範囲に。今回の焦点は何と言っても2100㍍を克服できるか否か。ここ2走で差す競馬を身に付け、タメて長くいい脚を使えるようになっているだけに、自分の競馬に徹すれば克服可能と見る。前々走で見せた抜群の勝負根性に前走の確かな末脚、充実一途だ。力はNO.1。


タイムパラドックス
前走のJBCクラシック1着は発馬直後に後方に控えるも、流れが落ち着いた1周目のスタンド前で思い切って2番手へ。本来、道中で仕掛けると掛かってしまうものだが、そこは歴戦の古馬。その後もピタリと折り合いが付いた。3角で再び仕掛けて強引にハナを奪うと、直線でシーキングに迫られるも、粘り強い末脚で突き放した。見事な復活劇だった。前々走の南部杯5着は不得手のマイル戦。だが、道中の行きっぷりが良く三分三厘では抑え切れない手応えで早めの進出。直線でバテはしたものの、復活への兆しを感じさせた。好位から正攻法の追い比べに持ち込むも、僅かに劣った。一昨年は速い流れを中団追走。アドマイヤドンを徹底マークする形。三分三厘で進出すると、直線で内を突いて速めに抜け出して突き放した。今季は夏場に調子を落としていたが、涼しくなって体調を持ち直してきた。キャリア50戦の大ベテラン。前走同様の積極策で早めに抜け出すか。

シーキングザダイヤ
前走のJBCクラシック2着は道中、最内枠発走から好位を奪う。だが、流れが落ち着いてこの枠、馬群のなかに閉じ込められてしまった。しかも、4角では手綱を引っ張る不利。ようやくスムーズに追い出せたのは直線に入ってから。その頃には脚が残っていなかった。消化不良。昨年のこのレースはスッと好位のインを奪うと、スムーズに流れに乗る。直線で単独2番手へ押し上げ、同厩のスターキングマンとの競り合っていたところに外からカネヒキリが強襲。激しい追い比べの末、僅かに劣った。距離、ペースを問わずに好位から安定した末脚を発揮する。反面、ワンパンチ欠けるため勝ち切れない。ここは主役不在だけにチャンス。

ハードクリスタル
前走のJBCクラシックは久々ながらマイナス14㌔。体調が万全でなかったのは確か。道中は緩い流れを好位追走。終始、折り合いはスムーズ。向こう正面で外を通ってポディションを上げていくが、4角の反応が今ひとつ。直線も伸び切れずバテてしまった。前々走のブリーダーズG1着はパーソナルラッシュの作る速い流れを3番手追走から、三分三厘で堂々早め先頭で押し切る横綱相撲。強かった。切れる脚はないが、早めに抜け出す競馬で粘り腰を発揮する。正攻法の競馬をするタイプだけに、直線の長い府中より小回りの地方交流向きであることは確か。大幅に馬体が減った前走から中2週で再度の長距離輸送があるが、攻めは意欲的。

メイショウバトラー
前走のJBCマイルは道中、コアレスタイムの作る速い流れを中団追走。向こう正面で仕掛けを開始させ、4角でスッと素早い反応で一気に先頭へ。直線入り口で後続を完全に突き放し、出し抜けに成功したが、勝ち馬の底力に屈した形。芝でも通用したスピード力があって反応も速い。その意味ではマイルがベストの気も。まだ、ダートでは底を見せていない魅力はある。

サンライズバッカス
前走の武蔵野S2着は久々の一戦。道中は中団馬群のなかを手応え良く追走。だが、直線入り口で手綱が激しく動いて反応が鈍い。直線でスッと反応するのではなく、ジワジワ伸びた。休養前はリズムを崩していたが、立て直されて復調した。昨年のこのレースは、道中は後方で脚をタメ、直線で大外へ持ち出すロスがありながら、鋭い脚を使ってコンマ2秒差。距離は問題ないし、昨年よりもメンバーが落ちるここはチャンス。

フィールドルージュ
前走の武蔵野S3着は忙しいマイル戦。案の定、テンから手綱のアクションに余裕がなく、追っ付けながら後方追走。直線で大外へ持ち出すと、長くいい脚を使って追い込んだ。函館戦で減った馬体が戻ったのは好材料。前走の内容を見る限り、距離延長は間違いなくプラスに働く。4走前のアンタレスS4着時に見せた直線の猛烈な末脚は間違いなくGI級の破壊力。

アロンダイト
前走の銀蹄S1着は緩い流れを中団追走。直線で大外へ持ち出し、スッと抜け出せなかったが、渋太い脚を使って追い込んだ。大型馬の叩き2戦目だけに上積みは大きいはず。瞬時の加速力はないが、渋太い印象。府中ダ2100㍍はベスト舞台。前走から時計5つ詰めないと。

ヴァーミリアン
前走の東海Sは20㌔減と発汗が激しく状態は良くなかった。しかも、レース中に心房細動を発症。仕方なかった。3走前のフェブラリーS5着は忙しいマイル戦だけに追走に手間取った。2走前のダイオライト記念、5走前の浦和記念の内容が示すように中距離では無類の強さを発揮し、底を見せていない。だが、如何せん半年ぶりの実践で本調子は今一息。底力でどこまで。

フサイチリシャール
前走の武蔵野S5着は初ダート。発馬直後の芝で行き脚がつきスッと3番手へ。若干、口を割って行きたがったが、インで流れに乗る。4角でも手応え十分で直線は最内へ。だが、前のサンライズキングと内ラチとの間は僅か。かなりのプレッシャーがあろうし、抜け出せなかった。現地点でダート適性は微妙。500㍍の距離延長もプラスとはいえない。

ジンクライシス
道営に転向後、見事に立ち直った。前走の南部杯3着は一線級相手の競馬。道中は後方待機で末脚を温存。三分三厘で外目へ持ち出し、直線で懸命な末脚で追い込むも、差すまでには至らず。それでも、強力メンバー相手にコンマ1秒差。力のあるところを示した。3走前のブリーダーズG3着は速い流れを三分三厘から早めに抜け出す横綱相撲を試みるも、バテてしまった。マイルがベストなのは確かだが、一昨年のこのレースは3着。ここでも通用する力はあるし、後方で脚をタメられれば差はない。

ドンクール
前走の武蔵野S7着は58㌔を背負い、取り消し明け。厳しい条件だったが、中団からジワジワ脚を使って追い込んだ。前々走のエルムS7着も58㌔を背負い、1角でトーセンブライトに前へ入られ、手綱を引っ張り後方まで位置取りを下げた。デビューから4連勝を飾った素質馬。スムーズなら力差はない。

ピットファイター
骨折明け。世界一のジョッキーが鞍上でも狙えない。

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マイルCS(GI)回顧

2006-11-20 23:02:27 | 回顧
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2006/11/19 6回 京都 6日目 小雨(良)
11R サラ系3歳以上 マイルCS(G1) ○国際○指(定量) 芝1600
【馬場】Bコース。連続開催の後半ということで内3頭分はほぼ壊滅。更に良発表ながら、かなり渋っていた。外が伸びる。

12.3 - 10.6 - 11.1 - 12.0 - 11.5 - 11.6 - 11.2 - 12.4

【展開】SSクンがハナ。2ハロン目から速いラップを刻み、後続を離す。だが、4ハロン目の上り坂で12秒0と息を入れて脚をタメる。下り坂でペースアップしたところを外から抜群の手応えでダイワ、マイネルが強襲。直線でダイワが早めに抜け出し、ラスト1ハロンでダンスの懸命の追い込み。

もう国内マイル路線に敵はいない。5歳秋を迎えて充実一途のダイワメジャーが貫禄の走りで押し切った。道中は淀みない流れを例によって2番手へ。終始、スムーズなレース運びでフワフワしながら抜群の手応え。残り800㍍の下り坂で外目を回って進出を開始。4角で左ステッキが手綱に絡まるアクシデントがあったが、すぐに解消。直線で猛追するダンスダンスインザムードに並びかけられるともう一伸び。どこまで行っても抜かせない着差以上の強さでGI連勝を飾った。先行策から早めに抜け出し、2枚腰も使える。同馬の特徴を熟知した鞍上と共に年末の大一番へと挑む。

これまでダイワメジャーと対戦成績6戦全敗のダンスインザムードは、またしても白星を手にすることができなかった。抜群の最終追いを見せ、秋3走目でも体調は万全。下見どころでも落ち着きがあった。道中はスッと中団に控えて脚をタメる作戦。これまではダイワを負かしに行って末が甘くなっているだけに、これは鞍上の好判断。幸いにも中盤でペースが緩み、しっかりとエネルギーを温存。直線で馬場のいい大外へ持ち出し、鋭い脚で猛追。ダイワを捕らえかけるところまでいったが、ゴール前で突き放されてしまった。最高の競馬をしただけに素直に勝ち馬を称えるしかない。

3着は人気薄シンボリグラン。最終追いで楽な手応えで美浦・坂路で48秒台。叩き2戦目でデキは最高潮だった。Bを外し、下見では落ち着いた雰囲気。道中は外枠発走から中団外目を追走。懸念された折り合いもバッチリ。直線で馬場のいい大外から懸命に追い込むも、上位2頭とは力の差を見せ付けられた。気性が安定した今ならマイルでも全く問題ない。

右回りで一変したのはマイネルスケルツィ。南Wで迫力の動きを見せた最終追い。この日も歴戦の古馬に負けない威風堂々とした馬体を披露。道中はスッと外目の3番手を奪い、理想的なレース運び。三分三厘でも痺れる手応えで直線へ。粘り強い脚で応戦するも、最後は止まってしまった。右回りの底力勝負ならGIでもやれる。第2のダイワメジャーへ。

最大の上がり馬キンシャサノキセキは湿り気味の馬場に泣かされた。道中は抑え切れない手応えで中団馬群追走。何とか前に壁を作ってなだめられたが、それでもかなりロスあった。ようやく3角の下り坂でスムーズに折り合うと、直線は馬場の真ん中へ。入り口では差し切ろうかの勢いだったが、そこから内へモタれ、追ってから伸びきれなかった。パンパンの良馬場ならもっとやれただろう。遅生まれの南半球産馬。順調に行けば来年は化け物になる。

本命視したプリサイスマシーンは道中、内枠発走から手綱を押して好位奪取。だが、前2頭が壁になり、馬場のいい外目を通ることができず終始、馬場の悪い内を通らされる。4角で手綱が動き、決して手応えは良くなかったが、直線入り口で先頭へ躍り出る。だが、馬場に脚を取られて末脚が鈍り、最後は失速してしまった。外枠発走だったら確実に上位へ来ていただろう。以前は間隔を開けないと使えなかった馬が、中2週で攻めをビシッと追われてきたように、7歳にして体質が強化された。まだやれる。

ハットトリックはプラス10㌔でも太め感ない仕上がり。だが、またしても発馬で行き脚つかず後方からの競馬に。鞍上も腹を括って直線に賭ける作戦。タメるだけタメて馬場の真ん中から鋭い末脚で追い込むも、ゴール前で脚色が鈍ってしまった。どうも今季はリズムが悪い。発馬難が解消しないことには。

スーパーホーネットは中1週ながら坂路でビシッと追われてデキは生涯最高。それを表すかのように下見どころでは、二人引きでグッと顎を下げて抜群の気配。だが、如何せん1枠2番発走で終始、馬場の悪いインを通らされた。外枠を引いていれば間違いなく3着争いを演じていただろう。馬体の良さが目立った。

マルカシェンクは最終追いで格下に煽られ、状態が今ひとつだったか。発馬直後から手綱を押すも前に進まず。この辺りは3000㍍→マイル激流GIへのステップが大いに影響していよう。今回は度外視。すべては天皇賞をパスしたところから誤算が始まっている。休もう。


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マイルCS(GI)最終結論

2006-11-18 22:14:30 | 最終結論
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京都11R マイルCS
◎プリサイスマシーン
○ダイワメジャー
▲マイネルスケルツィ
△キンシャサノキセキ
×コートマスターピース
×デアリングハート
【見解】
日曜日の京都はかなりの確率で雨。もし降らなかったとしても現時点で小雨が舞っており、高速決着はない。これは大きなポイント。展開を考えると、ステキシンスケクンのハナは間違いない。テンから緩みない流れを刻み、2番手にダイワメジャー、マイネルスケルツィの順。その後ろにダンス→プリサイス→デアリングが追走。3角の下り坂でダイワが動き、それに連れてダンスも動く。直線で早めに抜け出すダイワ、ダンスにプリサイスが強襲、ラスト1ハロンで後続各馬も懸命に追うが、重馬場では簡単に捕らえられない。本命は関東馬プリサイスマシーン。前走のスワンS1着は休み明けで下見どころでモッサリ見せ、急仕上がり。それでも、ステキの作る平均ペースの流れを好位から流れに乗り、直線でチョロッと脚を使って押し切った。ワンペースの走りで決して切れる脚は使えないが、流れに乗る能力に長けており、不発はない。極端な高速決着や瞬発力勝負では脆さを見せるが、重馬場以上の今回はその心配は無用。むしろ、前後半確実に同じ脚を使う安定性が強調材料となる。以前は使ってガタッと来るタイプだったが、この中間は中2週で長距離輸送を控えていながら、2週続けて南Wでビシッと追ってきた。休み明けの反動を気にするより、更なる上昇を見込むべきだ。悲願のGI制覇へ、最大のチャンス。

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マイルCS(GI)調教診断

2006-11-17 21:25:13 | 調教診断
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コートマスターピース→16日京・芝⑦63.3 50.5 36.4 12.1(強め)  
ゴール前から加速し、3角地点をゴールに見立てた。前半はセーブして向こう正面で併走馬を2馬身追走し、内に潜り込む。ゴール前に軽く追われたが、それほど迫力は感じず。

スーパーホーネット→16日栗・坂路51.5 37.5 24.6 12.3(強め)
中1週も坂路で4ハロン51秒台を計時。回転の速いフットワークでトモの蹴っぱりも実に力強い。文句なし。

プリサイスマシーン→15日南W⑦65.2 50.4 37.1 12.4(一杯)
四肢を目一杯伸ばして豪快なフットワーク。追われてからスッと引き離せなかったが、きっちり先着。中間は熱心に乗られ、絶好調。

ロジック→16日栗・坂路51.6 38.2 25.4 13.0(一杯)
持ったままの併走馬に対し、一杯の手応えで完全に見劣った。中1週で12日にも時計を出して熱心だが、汗取りを着用しているように、太め残りの懸念あり。

テレグノシス→15日南・W④64.8 50.0 37.0 12.5(馬なり)
3頭併せの外。直線で持ったまの手応えで楽に先着。脚捌きの速いフットワークで相変わらず動く。7歳馬だが、好調キープ。

カンファーベスト→15日美・坂路52.9 37.7 24.6 12.5(終い重点)
この馬としては速い時計。ラストは内側にモタれ気味だったが、攻めは地味なほう。攻め強化の点を評価したい。

ダンスインザムード→15日南・W⑤63.8 50.3 37.4 12.8(馬なり)
3頭併せを追走、直線は最内。楽な手応えで併入。この辺りは貫禄。好調キープ。

ハットトリック→15日栗・坂路52.5 37.7 24.4 12.1(一杯)
前2頭を追走。残り1ハロン地点でステッキが抜かれるとスッと併入し、ゴール前突き放す。前捌きの力強さは目立ったものの、後肢の蹴っぱりは今ひとつ。良化途上か。

ステキシンスケクン→15日栗・坂路49.8 37.4 25.4 13.0 (一杯)
栗東・坂路で4ハロン50秒を切る破格の時計をマーク。勿論、1番時計。最後苦しくなるのは当然で、ビシッとやられたことを評価。

ダイワメジャー→15日南・W①64.1 49.6 36.6 12.4(馬なり)
単走で終始、馬場の最内を通り、馬なりでサッと流しただけに時計は参考外だが、四肢を目一杯の伸ばしたフォームで相変わらず素軽い動き。手前の替えも実にスムーズ。好調キープ。

マイネルスケルツィ→15日南・W⑦67.6 52.1 37.9 12.8(ゴール前追う)
ゴール前で軽く追われると、全身を使ったフォームでグイグイ伸びた。重心の低いそれは、迫力満点で目を引いた。

ニューベリー→15日栗・坂路53.8 38.2 24.4 12.2(終い重点)
残り1ハロン地点から追われると、左にモタれるものの、脚捌きは力強かった。2週連続で追われ、好調。

キネティクス→15日栗・坂路52.27 38.7 25.8 13.2(強め)
余力残しの手応えでゴール前、右ステッキ一発。左にモタれたが、手応えに余裕があり、ラスト1ハロン13秒2は心配なし。

キンシャサノキセキ→16日南・W⑤69.6 54.4 39.9 12.9(馬なり)
3頭併せの真ん中。直線入り口でBラインが脱落し、外のシャラポアとの併走。一杯の相手に対し、引っ張り切りの手応えで併入。中1週で関西遠征を控えているため、これで十分。脚捌き良し。

マルカシェンク→15日栗・DW⑨80.9 65.3 51.5 38.0 11.6 (一杯)
6ハロンから追走し、4角で追いつき、直線で一杯に追われるも、突き放せず併走遅れ。時計こそラスト1ハロン11秒6と優秀だが、遅れたのには不満が残った。

シンボリグラン→15日美・坂路48.4 35.6 23.9 12.2(一杯)
4ハロン48秒4の猛時計。最後は右にモタれるものの、手応えに余裕があり、問題ない。折り合いが付いていたのは何より。好調。

アグネスラズベリ→15日栗・B⑦78.7 63.7 49.7 37.1 12.3(馬なり)
6ハロンから終始、馬なりの手応えで単走。78秒7は時計の出やすいBコースだけに過大評価は禁物。迫力は感じられず、強調できる内容ではなかった。

デアリングハート→15日栗・DW81.9 65.9 52.0 38.6 12.0(一杯)
6ハロンを単走でゴール前、ジョッキーが一杯に追う。頭の位置が高く、躍動感は感じられなかったが、2週続けてビシッとやられた点は高く評価できる。

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マイルCS(GI)

2006-11-14 22:29:08 | Weblog
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 さて、今週は秋のマイル王を決める第23回マイルCS(GI)が行われる。中心は前走で天皇賞を制したダイワメジャーだ。昨年のこのレースも2着に来ており、マイル適性は高い。その他にも前2年の雪辱を晴らすダンスインザムード、デットーリ騎乗のコートマスターピース、昨年の覇者ハットトリック、3歳勢のマルカシェンク、キンシャサノキセキなど幅広い路線から有力馬が集まった。


キンシャサノキセキ
前走の桂川S1着は桁違いの強さ。道中は発馬で行き脚がつかず後方から。だが、前に馬を置くことができず、抑えきれずにどんどん前へ行ってしまう。三分三厘でも鞍上が手綱を抑えるのに苦労するほど。手綱が放たれた直線では、軽いアクションでビュッと加速。並ぶ間もなく交わすと、最後は抑える余裕を見せて圧勝。勝ち時計1分19秒4は馬場を考慮しても優秀。しかも、ほとんど追っていない。末恐ろしい勝ち方だった。道中のスピード力と最後の切れ味は短距離向きと思わせるが、鞍上は「フットワークは中距離向き」と語る。どこまで強くなるのか。南半球産の遅生まれ。実績で見劣るのは覚悟も、思わず食指が動く。

ダイワメジャー
前走の天皇賞・秋1着は下見どころから520㌔を超える雄大な馬体は、存在感抜群。以前は、そこで寝てしまう悪態をしたため、2人引きに加えてステッキを持った厩務員が付き添っていた。だが、大人になったメジャーには不必要だった。道中は外枠からポンと好発を決めるとスッと2番手へ。インティライミが速い流れを刻んだため、スムーズに流れに乗る。三分三厘から直線にかけて、他馬の手綱が激しく動く中、持ったままの痺れる手応え。坂を上り切った300㍍地点から満を持して追い出され、左ステッキが入る。そこからは左右の手綱を立て直す鞍上の巧みなアクションに応え、内から迫るスウィフトカレントを寄せ付けなかった。速い流れを、持ったままで追走したようにスピード性能は健在。一度使われて追われてからの反応も素軽くなった。毎日王冠と同じ展開になったのも向いたが、鞍上が完璧に癖を把握したのも大きかった。昨年のこのレースは2着。速い流れを先行して一旦は抜け出すも、最後に交わされた。それでも、着差はハナで走破時計1分32秒1。文句なし。GI2勝はいずれも2000㍍だが、この馬のスピードの破壊力を生かすにはマイルがベスト。右回りも良い。昨年よりも順調。ステキシンスケクンの存在に感謝。

マルカシェンク
前走の菊花賞7着は一度使われて万全の状態。道中はAメインの作る淀みない流れを、好位のMサムソンをマーク。三分三厘で進出する横綱競馬を試みるも、最後は失速。完全に距離の壁に泣いた。前々走の毎日王冠4着は煽り気味の発馬で後手を踏む。そこから仕掛けて中団へ。その後はスムーズな折り合い。直線で外目へ持ち出すと、ジワジワ伸びたものの、差し切れず。淀みない流れを経験するのは初めてだったし、久々でプラス10㌔。軽い骨折明けで急仕上げだった。春当時は緩い流れの瞬発力勝負しか経験せず、前半から厳しい流れを強いられる競馬に一抹の不安を残していたが、ここ2走は厳しい流れを経験した。これは今後への財産となる。本来はマイルにも対応できようが、今回は3000㍍を使われた後の一戦だけに、いきなりのマイルGIで流れに戸惑わないかの不安はある。

ダンスインザムード
前走の天皇賞・秋6着は下見どころで外目を落ち着き十分に周回。気配は文句なしだった。しかし、地下馬道→本馬場にかけて、うるさいところを見せて発汗が激しかった。チークピーシーズが逆効果だったか。道中は好発を決めて好位のイン。前走同様、前のダイワを目標に思惑通りの競馬。だが、口を割って力みながらの追走は誤算だった。しかも、インティライミの作る厳しい流れで、ラスト1ハロンは完全に脚色が鈍ってしまった。2000㍍の消耗戦は向かなかった。今春のヴィクトリアM1着は前日の降雨が上がり、やや重まで回復した馬場は、最内がしっかりと踏ん張りが利き、真ん中より外目が深く追い込みづらい馬場。最内枠発走の同馬にとって願ってもない条件だった。レースではマイネサマンサの作るスローの流れを5番手のイン。遅い流れでも引っ張り切りの手応えで何とか折り合った。4角から直線にかけても抜群の手応え。いつ抜け出してもおかしくなかったが、鞍上の北村宏騎手はギリギリまで追い出しを我慢。残り1ハロン地点で満を持して追い出されると、ビュッと鋭い末脚で加速。そのまま他馬の追随を許さなかった。上がり3ハロンは33秒8。絶好の手応えでも仕掛けを焦らなかった鞍上の判断は素晴らしかった。理想はスローの流れを好位から流れに乗り、終いを生かす形。その形ならマイル~2000㍍まで距離は問わない。

ハットトリック
前走の天皇賞8着は行き脚つかずソロッと追走。後方でこの馬独自の加速でジワジワ伸びたが、迫力はなかった。距離が長いのか。良化途上。前々走の毎日王冠12着も直線で不利がありながら内容は今ひとつだった。昨年のこのレースはフワッとした発馬で後手を踏む。鞍上は好位取りを諦め、中団後方で末脚を溜める作戦を取る。勝負どころで激しく手綱が動くが、これはいつものこと。直線でうまく外目へ持ち出すと上がり33秒3の切れ味で差し切り勝ち。今シーズンはとにかく消化不良のレースが続く。復帰戦の中山記念は道悪に泣かされ、ドバイ遠征も大敗。安田記念では直線で内ラチに接触する不利。そして今秋はスランプ。昨年と同じローテで除々に復調している。時計勝負にも対応できるキレ型マイラー。ただ、鞍上が替わってからは、テンに無理に前へ行く習性がある。発馬が苦手だけにテンは後方でタメてもいいと思う。

プリサイスマシーン
前走のスワンS1着は下見では気配は目立たなかったが、-4㌔と太めなし。道中は緩い流れに乗じてスッと好位へ。終始、オレハを見ながらの競馬。4角から直線にかけて馬場の良い大外へ持ち出すと、ジワジワ伸びてゴール前で勝ち馬を差し切った。スローの流れに乗れたことが一番の要因。気性的にポン駆けは利くほうだった。ただ、勝ち時計は平凡。ここに入ると決め手の面で見劣ることは否めない。

アグネスラズベリ
前走のスワンS3着は久々で大幅な馬体増だったが、太め感なし。道中は中団のインで経済コースを通る。確かに内は荒れていたが、流れを考えると決してマイナスにはならなかった。直線はしっかりと伸びた。ここは2回目のGI挑戦。まだ、GIの激流のなかで切れ味を生かせるかには疑問が残る。

シンボリグラン
前走のスワンS2着は久々でも太め感なし。ブリンカーを外して落ち着きがあった。道中は緩い流れを中団馬群で流れに乗る。そこからいい脚を使って追い込んだ。折り合いさえ付けば最後は確実に伸びる。1ハロンの距離延長、時計勝負は歓迎できない。

カンファーベスト
前走の富士S5着は中団で流れに乗り、折り合いもスムーズ。良い感じで直線を向いたが、ラスト1ハロン地点で抜け出そうかの手応えだったが、思ったほど弾けなかった。前々走の京成杯AH2着は中団で折り合いに専念。直線でゴチャついてスムーズに追い出せなかったが、前が開いてからは鋭い伸び脚だった。3走前の関屋記念1着はマイルでタメる競馬に成功。最後の瞬発力勝負を制した。折り合いに不安のあるタイプでマイルがベスト。切れ味はここでも通用していい。馬込みを気にしないタイプだけに真ん中あたりの枠を。

キネティクス
前走の富士S1着は緩い流れを好位追走から4角で早めの仕掛け。直線で先頭へ立つとそのまま押し切った。鞍上の好判断。ここも積極的な競馬をしたい。

デアリングハート
前走の府中牝馬S1着は緩い流れを好位から流れに乗り、直線で早めに抜け出すと、そのまま33秒9の末脚でまとめた。前々走のクイーンS1着は速い流れを好位から追走し、三分三厘で早めに仕掛ける横綱競馬で押し切る強い内容。とスピードの持続力が持ち味で、それを生かすにはマイルがベスト。今季は精神面での成長が著しく、折り合いの不安がない。好位から粘る。

マイネルスケルツィ
前走の富士S13着は折り合いを欠き、力みながらの競馬。左回りも合わなかったか。前々走の京成杯AH3着はステキシンスケクンンの作る速い流れを先行。シンスケクンが息を入れた三分三厘で早めに仕掛ける横綱相撲を試みるも、直線で脚が上がってしまった。それでも、厳しい競馬だったことを考えれば上々の内容といえる。速い流れを先行して押し切る競馬が持ち味。右回り京都は向くはず。叩き3走目で体調は万全だろう。第二のダイワメジャーとなれるか。

【テレグノシス】
京都ではエンジンがかかり始めたところがゴールという感じ。最近では得意の府中での成績にも陰りが見えてきた。

スーパーホーネット
前走のカシオペアS1着は超スローの流れ。これを大外枠発走から引っ張り切りの手応えで3番手追走。上がり3ハロン勝負の流れを制した。流れに乗れたことは確かだが、切れ味を見せ付けた。マイル前後で切れ味を発揮するタイプ。3㌔増でメンバーは強いが勢いで。

ロジック
切れ味勝負では分が悪い。自身が上がり3ハロン35秒台で差し切れる条件を得意とする。今の京都は時計が掛かり始めているが、それでも良馬場では厳しい。雨に期待。大幅に絞れていることが条件。

ステキシンスケクン
ここはハナが叶いそうなメンバー構成。前走のスワンS4着はスプリント戦の速い流れを経験し、今回は楽にハナへ。暴走ラップを刻むのではなく、道中で息を入れて完璧なペース配分。4角から直線入り口にかけて11秒0と加速して後続を突き放し、セーフティリードを奪う。だが、ゴール前で差し切られてしまった。前々走のスプリンターズS16着は距離が忙しく息が入らなかった。休み明けだった3走前の京成杯AH1着はテンから速いラップを刻み、後続を突き放す。三分三厘で息を入れ、直線で再び加速して突き放す強い競馬だった。前に馬がいると追いかける習性があり、ハナが絶対条件。マイルならマイペースで競馬ができて息も入れられる。前進を。

先行予想
◎ダイワメジャー
○キンシャサノキセキ
▲ハットトリック
△マイネルスケルツィ
×デアリングハート
×ステキシンスケクン
 
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