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2022年は客観的な予想を心がけます。

第135回天皇賞(GI)最終結論

2007-04-28 22:16:46 | 最終結論
京都11R 天皇賞・春 芝3200㍍ 
◎エリモエクスパイア
○アイポッパー
▲ファストタテヤマ
△デルタブルース
×トウショウナイト
×メイショウサムソン
【見解】
 主役不在で群雄割拠の古馬中長距離路線。勢いに乗る4歳馬エリモエクスパイアに期待する。前走の日経賞10着は発馬直後に挟まれ、1周目の4角でコーナーワークにぎこちなさを見せた。しかも、テンから折り合いを欠き、2角で抑えきれずに2番手へ。皮肉にもそこからラップが上がり、自ら苦しい展開を演出してしまった。バテて当然の内容。前々走のダイヤモンドS2着は正面スタンド前で挟まれてハミをグッと噛む。そこでポディションを押し上げ脚を使ってしまった。それでも、直線は早めに抜け出して最後まで抵抗。スムーズだったら勝っていた。トビが大きくエンジンが掛かってからの末脚はかなりのもの。長距離適性は高い。それを生かすも殺すも折り合い次第。テン乗りの福永だが、3週前から調教に跨り、呼吸を整えてきた。揉まれ弱さが残るだけに大外枠は却ってプラスと見たい。

天皇賞・春(GI)展望・2

2007-04-27 13:21:00 | 調教診断
マツリダゴッホ】○ 内へモタれるのを矯正しながら
DWで6ハロンから追走する形。直線は内へモタれるのを左手綱を引きながら矯正する形で追われていなかった。併走遅れは気にしなくていい。

ファストタテヤマ】○ 歴戦の古馬好調キープ
歴戦の古馬で中2週だけに脚抜きのいいBで馬なりのまま軽快に駆け抜けた。フットワーク硬さも見られず、好調キープ。

ユメノシルシ】○ 力強い脚捌き
南Wで馬場の2分どころを追走する形。ゴール前は完全に手応えで見劣ったが、6ハロン77秒9-12秒4なら悪くない。脚捌きも力強い。

アドマイヤモナーク】△ 前捌き硬く
チークピーシーズ着用。DWで単走。頭が高く、前捌きも硬め。強調できる内容ではない。

アドマイヤタイトル】○ 攻め強化プラス
美浦・芝コースで5ハロンから単走。馬場の6分どころを頭の高い走法ながらピッチの利いたフットワークで駆け抜けた。まだ11戦しか消化していない5歳馬。この中間は坂路、南W、芝コースとバラエティに富んだ調教内容。上積みが望める。

メイショウサムソン】◎ 2冠馬文句なし
最終追いはDWで石橋を背に6ハロンから追走する形。目一杯に追われ、首をうまく使った推進力満点の走りで76秒5-12秒1と超破格時計。昨秋は頭が高くて集中力を欠く走りだったが、明らかに良化している。状態は文句なし。あとは距離の壁。

トウカイエリート】◎ 長めをビシッと追われ
1週前にDWで4ハロンから時計を出し、最終追いは7ハロンの長めをビシッと追われてきた。大トビでもシャープな脚捌きで文句なし。

アイポッパー】○ 攻め駆けしないタイプ
1週前に安藤勝を背にDWで80秒0-13秒3を出し、最終追いはDWで終い重点。ラスト1ハロンから手綱をシェイクさせて追われるも、頭が高くお世辞にも良い動きではなかったが、元々が攻め駆けしないタイプ。

ウイングランツ】○ 併走馬を突き放し
長期休養明けを叩かれ2週続けて南Wの大外から時計を出した。最終追いは併走相手を瞬時に突き放し、ゴール後も追われ続けた。7歳馬の中2週だけに叩き一変は望み薄も、期待のできる動き。

トウショウナイト】◎ 究極の仕上げ
1週前に6ハロンから77秒0-13秒3の猛時計を出し、最終追いも南Wで馬場の4分どころを通って追われた。四肢を目一杯伸ばしたストライドで6ハロン79秒2-12秒5と文句なし。使い詰めだが、究極の仕上げで本番へ挑む。

マイソールサウンド】△ マズマズ
2冠馬カワカミプリンセスをDWで6ハロンから追走する形。ゴール前は手綱を抑えた併走馬に対し、激しく手綱が動き完全に手応えでは見劣ったが、11秒9なら悪くない。

トウカイトリック】○ 軽快な脚捌き
2週続けて坂路で追われてきた。最終追いは坂路でシャープな脚捌きでゴール前3,4度ハミをかけ直されてラスト1ハロン12秒5。好調キープ。

ダークメッセージ】○ 中2週もビシビシ
中2週で1週前にもDWで4ハロンから時計を出し、最終追いもDWで単走をステッキ2発入る熱のこもった調教。頭は高かったが、推進力十分の脚捌き。これだけやれれば文句なし。

ネヴァブション】○ 若干の急仕上げ気味
この中間は前走で減った馬体を戻すことに重点を置いている。最終は南Wで馬場の3分どころを通り、テンから13秒4-12秒1と飛ばし、終いも手応えに余裕を残しながら13秒0で踏ん張った。若干の急仕上げ気味。当日、馬体が減っていなければ。

デルタブルース】○ 大型馬叩かれた上積み多し
CWで岩田を背に格下2頭を両サイドに従えながらの併走。時計自体は平凡も余裕十分の手応えで併入し、ゴール後も伸ばされた。18日の1週前に坂路で52秒6-13秒4。22日にもCWで時計を出している。大型馬だけに一度使われた上積みは大きい。

エリモエクスパイア】○ 雄大なフットワーク健在。
最終はCWで福永を背に単走で82秒7-11秒8。直線入り口では内にモタれていたが、追われてからは頭の高い走法ながら、トビの大きい雄大なフットワークで推進力を感じさせた。1週前にも坂路でマンオブパーサーとビシッと追われており仕上がりは万全。癖はあるが、2週前から福永が調教に跨っている。



天皇賞・春(GI)展望1

2007-04-24 16:01:31 | 見解
稀代の名馬ディープインパクトの引退で、主役不在の古馬中長距離路線。新たなスター誕生を目指すべく精鋭が終結した。好メンバーの揃った阪神大賞典組にネヴァブション、トウショウナイトの関東勢がどこまで迫れるのか。そして、2冠馬メイショウサムソンの走りも見逃せない。馬券的妙味十分でGWの資金をガッポリ稼ぎたいところ。

エリモエクスパイア
最大の惑星はこの馬しかいない。前走の日経賞10着は発馬直後にブラックタイドと接触。更に外のインテレットがハナへ行ったために、この馬もハミをグッと噛んで折り合を欠く。最初の3~4角でもコーナーワークにぎこちなさが残り、チグハグに。正面スタンド前でブラックタイドの後ろに付けるも、流れの落ち着いた1~2角で抑えきれずに2番手へ上がる。皮肉にも、そこからペースアップして自ら先行馬に苦しい展開を作ってしまう。三分三厘でも早めにブラックタイドに競りかけられては万事休す。前々走のダイヤモンドS2着は、発馬直後は鞍上の当たりの柔らかい騎乗で折り合っていたが、一周目のスタンド前で両サイドの馬に挟まれた時にハミをグッと噛んで力んでしまう。「チークピーシーズが裏目に出た」とは鞍上の談。ここで3番手に上がり脚を使ってしまう。その後は何とかなだめられて直線へ。懸命に脚を伸ばし、最後の最後まで応戦するも僅かに屈した。勝ち馬と4㌔の斤量差があったとはいえ、道中で脚をタメていれば勝っていた内容だった。トビが大きく、中山のようなコーナーの傾斜がきついコースは不向き。勿論、京都外回りは大歓迎。敵は相手ではなく己。いかにハミを外してリラックスして走れるかが問題。他馬を気にする面があるので、作戦はひとつ。それは逃げること。周りに馬がいない状況でスイスイ行ければスタミナを備えているだけに一発ある。テン乗りの福永だが、普段の調教から跨っている。

デルタブルース
前走の阪神大賞典は大型馬の久々でトップハンデの59㌔、決して楽な条件ではなかったが、直前の攻めで引っ張り切りの手応えのまま先着するなど、昨年の今頃とは雲泥の差。完全に立ち直っている。発馬直後に手綱を押してハナへ。だが、外からマイソールが競りかけてきたためにスンナリ2番手へ。だが、マイソールが必要以上にペースを落としたために馬群が固まり、業を煮やしたコスモ、アマノらが外から仕掛けたために、インで包まれて位置取りが悪くなってしまう。結局、三分三厘でも馬込みに包まれ、有馬記念と全く同じ展開。直線で狭いところを割って出てきたものの、勢いが付き始めたところがゴール版だった。苦手のスローで馬込みに包まれる競馬、それでも着差は僅か。負けて強しの内容だった。前々走の有馬記念6着も最内枠発走から好位のインを奪うも、2番手のダイワメジャーが折り合いに専念する形で後続に蓋をしてスロー。この馬もインで馬込みに包まれて動くに動けず。完全に仕掛けのタイミングを失ってしまった。ここ2戦は完全な消化不良。3走前のメルボルンCでの快挙は記憶に新しい。昨年のこの時期はデキが本物ではなかった。理想は菊花賞のように、外枠を引き、三分三厘で自らのタイミングで動け、引っ張ってくれる馬がいる形。機敏さに欠ける同馬にとって京都の下り坂は大歓迎だし、叩いた上積みも大きい。実績は一番。

アイポッパー
前走の阪神大賞典1着は師走のステイヤーズS以来の実践。裂蹄明けで中間はそれほど速い時計を出していなかったが、下見どころではアバラがクッキリ浮かび、好仕上がり。道中はドリームパスポートを徹底マークする形。相手が折り合いを欠いて前へ行った1周目のスタンド前で、ピタリと横に付けビッシリとプレッシャーをかける。このあたりは百戦錬磨の天才Jの成せる業。流れの落ち着いた1角からは2馬身後方に下げる。終始、スムーズな折り合いで鞍上との呼吸はピタリ。三分三厘で早めに動いたドリーム、外からファストらが競りかけてくる展開でも慌てることなく、仕掛けどころを伺う。そして、4角で一気に仕掛けを開始させ、直線でドリームに並びかける。予想以上に相手が粘ったが、最後はきっちりと交わした。以前よりパワーアップしている。鞍上の巧みな戦法に対応する素直さは、長距離戦線において大きな武器だ。以前は控えての終い一辺倒の競馬が続いていたが、2走前のステイヤーズSから積極的な競馬で活路を見出した。13秒台のラップがなく、全体的に緩みない流れを好位追走から早めに押し切った内容は圧巻であった。自在性があって良馬場なら大崩はない。ブックのPHOTOパドックを見ても完全に完成された馬体。充実一途。

トウカイトリック
前走の阪神大賞典3着は半馬身の出負け。仕掛けて中団へ。少し掛かる。アイポッパー、ドリームパスポートが巧みな駆け引きをするなか、自分の競馬に徹する。ギリギリまで脚をタメ、メンバー最速の34秒0の脚を使いギリギリまで追い詰めるも、勝ち馬2頭には及ばなかった。だが、スローの瞬発力勝負でよく差している。前々走のダイヤモンドS1着もスローの流れ。それを中団のイン追走から折り合いに専念。直線での追い比べで長くいい脚を使い、差し切った。以前は、前へ行って粘る競馬だったが、近走は脚をタメて終いを生かす競馬が完全に板に付いた。これなら瞬発力勝負にもある程度対応できるが、やはり一線級のGIとなると、スタミナ勝負の方がいい。昨年よりも力を付けている。

ネヴァブション
前走の日経賞1着はいつものように発馬で半馬身ほど出負けするも、鞍上は慌てない。中団馬群を悠々と進む。すぐ前のマツリダを見ながらインで脚をタメる。マツリダとの差が広がった1角~向こう正面半ばでも慌てない。3角手前でインを通ってスパート開始。3角で一気に先団へ取りつく。三分三厘では一瞬の反応の違いでマツリダに突き放されるも、この辺りは計算づく。懸命に手綱を押してエンジンを点火させると、直線で内にモタれながらも、鞍上の懸命な右ステッキに応え、ゴール前で交わした。圧巻の内容ではなかったが、持ち味を存分に発揮した。前々走の白富士S1着は超Hペースの流れを後方からスッと抜け出せなかったが、長くいい脚を使って1分58秒3の好時計勝ち。菊花賞10着後に休養を経て力を付けている。息の長い末脚が武器で、淀の3200㍍は望むところ。右回りだと内にモタれる点と、前走で減った馬体を戻すことに重点が置かれ、調整が手緩い点が気になる。

マツリダゴッホ
前走の日経賞3着は先行馬には厳しい流れを好位のイン追走。課題であった折り合いは何とかなだめられる。三分三厘で楽な手応えのまま進出を開始させ、4角で一気に脚を使って先頭へ。坂下では後続を突き放したものの、ゴール前で脚色が鈍り交わされてしまった。前々走のAJCC1着はインティライミが刻む暴走ラップ好位追走から三分三厘で一気に脚を使いゴール前は筒一杯になったものの圧勝した。この馬の武器は速い流れのなかでの一瞬の爆発力。3200㍍でそれが生かせるのか。鞍上の騎乗に注目が集まる。

トウショウナイト
道中、中団外めを難なく追走。歴戦の古馬だけに折り合いもピタリ。だが、若干気合いを付けながらの追走で手応えは良くない。三分三厘でもズブさを見せて突き放される。それでも、直線で外からジワジワと差を詰めて際どいところまで迫った。58㌔を背負い、よく頑張っている。切れる脚には欠けるが、上がりの掛かる展開で確実に差してくる。雨が降って馬場が渋るようだと急浮上。

メイショウサムソン
前走の大阪杯1着は59㌔を背負い久々。転厩緒戦で仕上がりはほぼ万全。道中はシャドウゲイトの作る緩急ある流れを中団で折り合いに専念。この辺りは本番を意識してのもの。内回りの残り600㍍標識から手綱を押して進出開始。直線入り口でシャドウに並びかけるも、想像以上に粘られ交わせない。ゴール前で懸命に手綱をしごいてダービー以来のV。前々走の有馬記念5着は馬体を絞ることができず4㌔増。やはり腹回りには余裕があった。道中は例によってダイワメジャーの直後、3番手から。しかし、ダイワが折り合いに専念したことで予想外に流れが緩くなる誤算が生じた。三分三厘でペースアップし、4角でダイワとともに先頭へ躍り出る。一瞬はあわやのシーンを演出したが、その後はジリジリとしか伸びず。4走前の菊花賞(3000㍍)4着は下見どころではボリューム感溢れる馬体。しかし、太く見せるタイプとはいえ、腹回りに余裕があったのは確か。道中はポンと好位の4番手。懸念された折り合いはピタリと付き、スムーズな道中。だが、誤算だったのはAメインが離し逃げを打ったことと、レコードが続出する高速馬場。1番人気である以上、後続のマークされることは分かっていても、逃げている有力馬を捕らえに行くことは宿命だ。4角の下り坂で進出を開始させると、直線入り口では単独2番手へ。だが、いつものサムソンなら抜群の勝負根性で詰め寄るも、いつもの伸びが見られない。後続の2頭にあっさり交わされると、自身も最後にバテてしまう。Aメインを捕らえるどころか、4着を死守するのが精一杯だった。粘り強いタイプだけに、高速馬場は歓迎できないし、切れ味にも乏しい。仕掛けどころが難しく、なし崩しに脚を使わされるパターンとなった。今回も2度の坂越えの淀3200㍍。2000㍍前後の淀みない流れを好位から押し切るパターンが得意と考えている。今年も高速馬場の様相で楽ではない。中途半端に好位で脚を使うよりは後方でジッと専念する形が合っている。強気の鞍上がどう騎乗するかに注目。

ダークメッセージ
前走の大阪ハンブルグC2着は道中、超スローの流れを後方のイン追走。終始、経済コースを通り直線もインへ。仕掛けられてからスッと反応し、一気に突き抜ける。超スローの追い比べで他馬も脚を使っているなかでのもの。目を見張るものがあった。だが、一頭になって気を抜いてしまったところをファストタテヤマに強襲された。馬体が合わさったところでまた伸びたが僅かに屈した。追い込み一手からの決め手には目を見張るものがある。3㌔増の58㌔で距離延長と楽ではないが、充実一途の4歳馬で上昇が見込める。

マイラーズC(GⅡ)予想

2007-04-14 06:03:12 | 最終結論
◎フサイチパンドラ
○ローエングリン
▲マイネルスケルツィ
△エアシャイディ
×ハットトリック
×エイシンドーバー
【見解】
牡馬相手でもフサイチパンドラの力を信頼。前走の日経賞9着はスッと3番手に付けるも、終始、外のブラックタイドにプレッシャーをかけられる展開で折り合いを欠く。しかも、ネヴァブションが飛ばし、向こう正面でエリモエクスパイアが絡み先行馬には厳しい流れだった。度外視。昨秋のエリザベス女王杯1着は繰り上がりVだったが、超ハイペースを正攻法の競馬で押し切っている。スムーズに力を出せれば底力のある末脚を発揮する。揉まれ弱いだけに大外枠は大歓迎。緩みないマイルの流れも望むところ。叩き3戦目で2週続けて坂路でビシッと。

皐月賞(GI)スペシャル

2007-04-12 22:16:27 | 見解
【エイシンピーシー】
前走のスプリングS3着はトビの大きいフットワークで好位のインへ。終始、経済コースを通る。三分三厘のギアチェンジで、ズブさを見せて一旦は引き離されるも、直線で一完歩毎にジワリと詰め寄った。僅かに届かなかったが、見せ場十分だった。トビの大きいタイプだが、意外にもテンの脚は速い。トップスピードまでに時間の掛かるタイプでもあるので府中向きなのは間違いない。それでも、三分三厘で外めに持ち出して助走できれば面白い存在。2走前のセントポーリア賞1着の長く使った末脚、勝ち時計2分00秒9は非常に優秀。相手は強いが、この馬の上昇度も凄い。

【ドリームジャーニー】
前走の弥生賞3着は久々だったが、気の勝ったタイプで完全に仕上がっていた。発馬直後の1角で外へ膨らみ、力みながらの追走。直線入り口で伸びかけたところでココナッツパンチと接触する不利。それでも最後まで諦めなかった。前々走の朝日杯FS1着は大外一気の末脚で戴冠。3走前の東京スポーツ杯2歳S3着は、発馬で出負けし、テンにガツんと掛かって脚を使ってしまう。それでいながら直線で一旦は抜け出して小差の競馬。負けて強しの内容だった。決め手の鋭さは相当なもの。課題は2000㍍でそれが生きるかどうか。前走のように力んでしまうと半減してしまう。GI独特の激しい流れは歓迎材料。仕上がっているだけに調教は軽めで良い。


【アサクサキングス】
前走のきさらぎ賞1着は逃げ馬不在で楽にハナへ。2ハロン目に11秒3と加速されると、2番手以下を引き離す形に。3ハロン目から息を入れる展開にもかかわらず、大逃げの形。これ以上ない形でスイスイと気持ち良く逃げる。三分三厘の下り坂でジワッと加速し、4角~直線入り口で一気のギアチェンジ。セーフティリードを奪うと、左右にフラつきながらも渋太い脚で寄せ付けずV。前々走のラジオNIKKEI賞2歳S5着は発馬直後に挟まれて位置取りを落とす。仕方なく中団から。向こう正面でフサイチの外を通って進出。三分三厘で早めに仕掛ける積極的な競馬を見せるも、直線でスッと反応できず。外からフサイチに一気に来られて進路を塞がれる不利。だが、一瞬の脚に差があったのは事実。今回は小回りコーナー4回の中山2000㍍。テンのダッシュ力が鈍く、発馬直後にすぐコーナーを迎えるこのコースは向かない。しかも、フルゲート。最初の1角までに、この馬のすべてが決まる。枠順に注目。

【ココナッツパンチ】
前走の弥生賞2着は発馬直後のスタンド前で首を左右に振って行きたがる。鞍上との呼吸が悪い。ようやく1角から平静を取り戻すと、向こう正面では気合いを付けながらの追走。この辺りはまだ若い。だが、三分三厘でエンジンが掛かってからの加速力は凄かった。大外へ持ち出すロスがあり、直線で内へモタれドリームジャーニーと接触し、アドマイヤオーラにも寄られながら最後まで脚色が衰えなかった。とてもキャリア一戦の馬とは思えない。デビュー戦でうまっ気を出し、返し馬で鞍上を振り落としながら、33秒4の脚を使って一気に差し切っているように素質は超一流。上積みはどの馬にも負けない。大外枠で鞍上がどう乗るか。


【フサイチホウオー】
無敗の皐月賞馬へ2ヶ月の充電期間を経ての登場。前走の共同通信杯1着は道中、中団の外めを悠々と追走。ペースの落ち着いた4角で抑え切れない手応えで進出。直線で大外へ持ち出すと、ノーステッキでグッと加速。一気に突き放すかの勢いだったが、坂を上り切った半ばで、左ステッキが入ると右→左手前に替えてしまう。そこからの脚色は今ひとつで、ゴール前で何とかフライングアップルを捕らえて連勝を死守した。前々走のラジオたんぱ杯2歳S1着は道中、緩い流れを中団から折り合いに専念。向こう正面で離れた2番手グループの先頭を走る。三分三厘で一気に進出すると先団へ。直線で外から豪快に追い込むも、左ステッキに反応し過ぎて内側へ斜行。他馬に迷惑をかけてしまう。それでも勝つのだから凄い。4角から直線入り口にかけての脚色は凄いが、ステッキが入ると手前を替えたり、モタれる癖がある。だから、突き放せない。これが解消してくれば敵なしだろう。

【アドマイヤオーラ】
前走の弥生賞1着は平均ペースの流れを仕掛けて好位へ。その後は馬群のなかで折り合いに専念。三分三厘で除々に仕掛けを開始させると、ズブさを出して手応えは良くない。それでも、鞍上の懸命なシェイクによって突き抜ける。だが、残り1ハロン地点で右ステッキが飛ぶと外へ膨れる。意外と突き放せなかったが、きっちり先着した。勝ち時計2分00秒5は優秀。前々走のシンザン記念1着は完全な瞬発力勝負の流れを一旦は突き放されながら、トップスピードに入ってから凄まじい脚を使って差し切り勝ち。スブさはあるがエンジンが掛かってからの脚は一級品。決め手はNO.1。三分三厘で仕掛けたいだけに真ん中あたりの枠を希望。


【ヴィクトリー】
前走の若葉S1着は久々で八分の仕上げ。道中はポンと掛かり気味に2番手へ。終始、抑え切れないくらいの行きっぷり。三分三厘で業を煮やして先頭へ躍り出る。残り3ハロン地点から11秒5-11秒8と加速。さすがに急坂で脚色が鈍ったが、鞍上の懸命なステッキに応えて粘り切った。前々走のラジオNIKKEI賞2歳S2着も大外枠発走から掛かり気味に2番手へ。若葉S同様、早めに仕掛け押し切りを図る競馬をするも、勝ち馬の決め手が一枚上だった。中距離でのスピード性能に長けている。ワンペースで皐月賞向きの馬。時計勝負にも対応できる。初の長距離輸送、馬体減り、折り合い、テン乗り、一週前の放馬、クリアすべき課題は多いが、まだまだ底を見せていない。


【サンライズマックス】
前走の若葉S2着は最後方待機で脚をタメる作戦。三分三厘で外めを通って進出すると、直線で鋭い伸び脚。タメての末脚だけに課題評価はできないが、フワフワする面が解消されつつある。

【フライングアップル】
前走のスプリングS1着は煽り気味の発馬で意を決して最後方待機。鞍上は落ち着いている。終始、インを通って末脚を温存。向こう正面まではポツンと後方を走っていたが、馬群の固まった4角で差を詰め、直線もインへ。坂上で勢いの衰えた先行馬を楽々交わしてV。それまでは行って詰めの甘さがあったが、新境地を開拓した。

【マイネルシーガル】
前走のスプリングS2着は緩みない流れを大外枠から2番追走。終始、スムーズに流れに乗る。手綱を緩めたら持って行かれそうな手応え。テンに若干力む。直線で早めに抜け出すも、坂上で脚色が鈍ったところを差された。緩みない流れで先行馬には厳しかった。行ってもし、控えてもよしだが、これまで以上に相手が強くワンパンチ欠ける印象。

【サンツェッペリン】
前走のスプリングS8着は一頓挫明けで鞍上が無理しなかったとはいえ、あまりにも淡白な印象。前々走の京成杯1着は、逃げ馬不在で手綱を押してハナへ。上記に書いたように絡む馬がおらず1角でペースを落とし、その後もマイペース。残り600㍍からジワッと加速を開始させ、4角から直線にかけて後続を突き放してセーフティリード。展開に恵まれたものの、突き放した時の脚は目を見張るものがあった。

【ナムラマース】
前走の毎日杯1着は道中、中団の外めを追走。その前のレースが仕掛けが遅れただけに、早め早めの競馬。直線で外めへ持ち出し、スブさを見せるも、前脚をピンと張り出した独特のフットワークで突き抜けた。前々走のきさらぎ賞2着はペリエがオーシャンエイプスを徹底マークしたため、完全に仕掛けが遅れた。騎乗ミス。スブさを見せるため、三分三厘で加速できるかどうかが焦点。その意味では小回り中山2000㍍の適性は高いとはいえない。スムーズに行ければ通用する力は持っている。

【ニュービギニング】
前走の毎日杯3着は最後方待機から一気の末脚。メンバー最速の上がりで追い込んでは来ているが、タメての物。余程展開が嵌らないと厳しい。

【ローレルゲレイロ】
前走のアーリントンC2着は外回りマイルの淀みない流れを好位の外めを追走。直線で満を持して追い出すと、内のトーセンキャプテンとの馬体を併せながらの激しい叩き合い。最後僅かに遅れた。「頭を上げてしまう分、どうしても終いが甘くなってしまうんだ」とは鞍上の談。それがこれまでの戦績に反映されている。それでも、好位から安定した走りを見せている。相手なり。

【メイショウレガーロ】
折り合いに不安のあるタイプでここ2戦は、それを気を使う余り位置取りが悪くなってしまった。前走の弥生賞4着など直線でもゴチャついた。スムーズなら。

【モチ】
ここは力が足りない。

【フェラーリピサ】
前走はイレ込みもあったが、ダートだろう。

▲【フサイチホウオー】ステッキ入るも突き放せず
坂路で古馬1000万下ビーオブザバンを追走する形。ギリギリまで追い出しを我慢し、馬体を併せることを意識。ゴール前で手綱をシェイクさせてハミをかける。最後は左ステッキも注入されたが、突き放すことはできず。ステッキが入ってから手前を替えてしまう癖も覗かせた。ビシッと追われたのは3本。

○【ローレルゲレイロ】終い重点でグイッと
藤田を背にDWで併せ馬。2000㍍を意識してかラスト1ハロンまで追い出しを我慢して折り合いに専念。ゴール前に気合いを付けられると、逆手前のままだが弾むようなフットワークで駆け抜けた。1週前、2週前とビッシリDWで追われ、態勢万全。

○【マイネルシーガル】馬任せで楽に先着
美浦坂路で3頭併せの内追走。持ったままの手応えで一気に突き放した。脚捌きにそれほど鋭さは感じられなかったが、手応えを考えれば問題なし。1週前に49秒3-12秒4。

○【ブラックシャンツェ】中1週でビッシリと
DWで併せ馬の外。直線で並びかけてから突き放す時の反応は鈍かったが、ステッキをビシビシ入れられると、グイグイ伸びてラスト1ハロン11秒9。中1週でこれだけビシッと追われれば文句なし。

▲【フェラーリピサ】左にモタれ
坂路で終い重点。若干、左にモタれて手前も替えていた。強調できる動きではなかった。

◎【ドリームジャーニー】重心の低いフットワーク
3月27日にグリーンウッドから帰厩。最終追いはDWで単走。終始、持ったままの馬任せ。逆手前ではあったが、重心の低いフットワークで推進力を感じさせる動き。気性の勝ったタイプで、自ら馬体を造る。ソフトな仕上げは逆にプラス。

○【サンライズマックス】この馬なりに順調
DWで併せ馬の外。並びかけてから右にモタれ、追われて頭を上げてお世辞にも良い動きとは言えなかった。それほど調教駆けしないタイプで水準の時計。順調。

○【ナムラマース】相変わらずの前脚
DWを単走でビシッと。前脚を高く上げてピンと伸ばす独特のフォームは相変わらず。それでラスト1ハロン12秒4は意外。高く脚は上げるが、推進力には繋がらないのかも。

○【サンツェッペリン】抑え切れない手応え
南Wで終い重点の調教。抑え切れない手応えで併走馬を抜き去り、内へモタれながらもグイグイと伸びた。終い重点だけに過大評価は禁物だが、上積みは望める。

○【メイショウレガーロ】頭高いも脚捌きはシャープ
美浦芝コースで併せ馬の内。頭の高い走法で推進力は感じられなかったが、シャープな脚捌きが印象的だった。

○【ニュービギニング】鞍上の意図が感じられ
四位を背にDWで併せ馬の内。池江流のビッシリ終われる調教ではなく、まるで角居厩舎の追い切りを見ているよう。終始、持ったままの手応えで馬体を併せながらゴール。四位としては我慢させることを覚えさせたかったのだろう。これに対して池江師は「金曜日もやる」と。

◎【アサクサキングス】豪快なフットワークで
DWで武幸を背に単走。馬なりながら、ラストはダイナミックなフォームで11秒4。相変わらず惚れ惚れする動き。

△【モチ】強調材料なし
CWで大外をビッシリと。手綱が激しく動き、ステッキが入るも反応が鈍い。ゴール前は逆手前で走っていた。前脚を掻き込むフォームはダート馬のそれ。

◎【エイシンピーシー】引っ張り切りで先着
南Dで併せ馬の外。ビッシリ追われた併走馬に対し、抑え切れない痺れる手応えで楽々先着。トビの大きいフォームで文句なし。

○【アドマイヤオーラ】いつもどおり終い重点
DWで岩田(本番は武豊)を背に終い重点。これだけの馬だけに、ラスト1ハロンの調教なら動いて当然。輸送を考慮した調教か。

○【フライングアップル】3頭併せを追走先着
南芝コースで3頭併せの外追走。直線で持ったままの手応えで先着した。ピッチの利いた走りで余裕十分。今回も終いを生かす競馬か。

△【ヴィクトリー】気難しさ相変わらず
相変わらず気難しい。坂路でステッキを何度も注入されるも、頭を上げてバカつく。自ら走るのをやめていた。テン乗りの田中勝がどう操るか。

○【ココナッツパンチ】余力残しで併入
いつもどおり美浦坂路で実質3ハロン。1週前にビッシリやられているだけに持ったままの手応えで併入。順調。

土曜日の予想

2007-04-06 21:35:51 | 最終結論
中山11R ニュージーランドT
◎ワールドハンター
○スズカコーズウェイ
▲ヤマカツブライアン
△ハロースピード
×シャドウストライプ
×マイネルレーニア
☆トーホウレイサー

【見解】
 スプリントの逃げ馬グレイトフルタイム、ユーチャリスにマイネルレーニア、昭和モダンらが加わればテンの激流は必至。中山マイル特有の前傾ラップで一瞬の脚が生かせる。
 ワールドハンターを狙い打つ。前走のファルコンS5着は発馬で行き脚がつかず最後方から。しかも鞍上との呼吸が合わず。4角でも最後方のままで大外へ持ち出すチグハグな競馬。開幕2週目の高速馬場で、先行して内々を通った馬断然有利を考えれば無謀な仕掛けだった。それでも、直線は強烈な伸び脚で急追した。見せ場たっぷりで距離延長で楽しみが膨らむ内容だった。今回は2ハロンの距離延長で折り合いが課題になるが、鞍上強化と激流でうまく脚をタメられればまとめて差せる。
⑫⑬→⑨⑤⑮⑦⑧③⑥①  3連単軸2頭マルチ。
⑫ ⇔⑬⑨⑤⑥⑦⑧⑮①③ 馬単表裏。
その他、ワイド、単勝、複勝。

阪神11R 阪神牝馬S
◎ディアデラノビア
○サウスティーダ
▲アサヒライジング

【見解】
 前走の末脚が凄まじかったディアデラノビア。狭いところを割ってきた破壊力は圧巻だった。ヴィクトリアMへ向けて負けられない。
 発馬◎のサウスティーダはここも単騎でガンガン行ける。スピードを生かしたいタイプで距離延長は望むところ。
 チグハグな競馬になった前走のアサヒライジング。当然変わっていい力の持ち主。

阪神10R 大阪ハンブルクカップ
◎ダークメッセージ
○トウショウパワーズ
▲メイショウホウオウ
△トウカイエリート
【見解】
 発馬で後手を踏み、後方のインでジッと我慢したダークメッセージの前走。タメてのものとはいえ、直線で抜け出す時の脚はモノが違っていた。成長急なダンスインザダーク産駒の4歳馬。まだまだ奥は深い。
 トウショウパワーズの前走は8㌔減で腹が巻き上がりギリギリだった。小回り中京のテンからの激流を三分三厘で早めに捕らえに行く正攻法の競馬で最後は脚が上がってしまった。が、成長途上のこの馬にとって良い経験になった。距離延長でゆったり追走から差しを生かす。
 大トビのメイショウホウオウが芝替わりで注目。気難しいタイプでスムーズにハナへ立てることも大きい。

ダービー卿CT(GⅢ)予想

2007-04-01 09:20:17 | 最終結論
中山11R ダービー卿CT(GⅢ 芝・1600㍍)

◎ブラックカフェ
○ダンスインザモア
▲デアリングハート
△ロジック
×サイレントプライド
×ピカレスクコート

【見解】
関東馬ブラックカフェの能力に期待。休養明けの前走東風S4着は、ニシノデューの作る前傾ラップをテンは後方追走。だが、3角手前で抑えきれず一気に先団へ。ここでかなりの脚を使ってしまう。その後は4角でギリギリまで脚を温存し、直線へ。勝ち馬の決め手に屈したものの最後まで粘り強く応戦した内容は中身が濃かった。気性難でガツンと掛かるタイプ。だが、スムーズに走れれば終いの決め手は鋭い。流れが速くなりやすい中山マイルはこの馬にとってベスト舞台。ハンデGⅢなら力上位。

3連単 ⑦⑪⑬のBOX
馬単  ⑦⑪⑬のBOX
3連単 ⑪⑬→①②⑧⑨⑩⑫⑮ 軸2頭マルチ