にぎわう都市、花開く文化

2008-09-03 | 授業記録
社会科 江戸大阪の文化の導入

教科書資料の「大阪港」「越後屋」の資料を比較させる。
そして発問
============================

「大阪や江戸に住んでいた人々の仕事を予想しなさい」

============================

資料にはいろいろな情報が詰め込まれている。
そこを引き出しながら子どもたちは推理する。

・海
・船
・多くの蔵屋敷
・意味深なマーク(屋号・家紋)
・教科書本文

を活用して、子どもたちは答えを出した。

さまざまな仕事を予想する中で、自然と子どもたちの意識が集まるのが

・蔵屋敷
・屋号家紋

だった。

======================

何のために、この蔵屋敷はあるのか?

======================


子どもたちは資料集や教科書を調べて意見を出し合う。


その後、蔵屋敷資料にある家紋を全部ノートに模写させる。
すると子どもたちが言う。

「先生、おれこのマーク見たことがある。どこかで!」

・醤油の会社じゃない?
・近所の〇●屋のマークに似ている
・江戸の呉服屋の資料にも、そんな旗がある。

などなど、いろいろ出てきた。

そこでミツ○スミトモVISAカードのフレーズを口ずさむ。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

あー!!その会社のこと!?

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

と、子どもたち。

実はこの三井のマークは、黒船来航のページの
「開港された横浜」の資料にもさりげなく出てくる。

だから伏線を張る意味でもきっちりおさえた。

このようなやり取りを続け、子どもたちはいかに当時の江戸と大阪が
繁栄したかを理解したようだ。

江戸の人口(100万人)とロンドンの人口(86万人)も比べさせ、
しっかり地図帳で調べ、付箋も貼らせる。

==============================
「天下の台所」
「将軍のおひざもと」
==============================


も、すんなりと理解した。

その後、文化の学習へ。

その切り替えの発問がうまく作れず、教師の話でなんとか流して
歌舞伎・浮世絵へ。

PCの故障で今回スマートボードを使えなかったのが
一番痛かった。
だからFACE TO FACEの授業ができなかった。

しかし、まあ落ちていたようではあった。

ゴッホは広重の絵の構図をまねているのでその資料を比べ
「あのゴッホがね・・・」
と話そうとしたら

「先生、ゴッホは生きているときは1枚しか絵が売れず、
 その時は認められていなかったんですよね」

「ゴッホは自殺したんですよね」

などと、妙に詳しい子どもたちがいて、そちらのほうでも盛り上がった。


文化を学習するときは必ず自分は他の時代と比較する。

今回は「浮世絵」

教室に最新の巨大年表を貼っているので、
すかさず移動。

==============================

平安時代ー大和絵
室町時代ー水墨画(雪舟)
江戸時代ー浮世絵・多色刷り・歌川広重・東海道五十三次

==============================

キーワードを確認・比較させる。
子どもたちも意欲満々で発表していた。


時間があれば以下のことを総合でやりたい。

・落語から江戸の町人の暮らしを探る
・歌舞伎の秘密
・浮世絵の特徴(東洲斎写楽・歌川広重)

このあたりは突っ込めば突っ込むほど、楽しい授業になる。