五輪で活躍した何人かの人がプロに転向した。プロになることは構わないが、所属している組織では何か難しいものかがあるのだろう。しかし、リスクはある。プロはすべて自己責任。支えてくる母体も自分で探さなければならないと聞く。
会社員が錯覚しているのは肩書だ。年末になるといくつもの会社が挨拶に来る。受けた方は、自分もここまで来たかと思う。でも、それは肩書きであって実力ではない。むろん、社内的には力があったといえるかもしれないが。
「あいつが課長?」と思って驚く、呆れる。そんな場面はよく見る。たが、確かにこれまでの時代はその見方はある程度当たっていた。今は。冷静に見て、経験値で判断すべき事項はそれで可。だんだん、その比率が下がるというより邪魔になっている。40代以上の人たちの並みの経験値は特に。
戦争で負ける時、実は負けた方は、はるか前に負けを悟ると聞いたことがある。太平洋戦争において山本五十六が語った「1年や1年半は暴れてみせるが」という言葉は、実はやる前から勝てる気がしなかったということ。連合艦隊司令長官というポストは「負け=自刃」の覚悟がいる。山本はその覚悟はあった。山本は、経験値で冷静に判断するところまでは出き過ぎの長官。
敗軍を背負う長はつらい。負ければ悪く言われる。
立場は人を作るのか。言い換えれば、今の企業社会で、立場はその時代にふさわしいリーダを作っていると言えるのだろうか。