鉄マニズム
ホイドーズ鉄マンの日々
 



悲劇、将軍の行方
第二話

[おもいで]

次郎丸は黙ったまま、下人を睨んだ。


[ひ、人を呼んできます!]
下人は走っていった。


次郎丸は骸となった兄を見ながら昔のことを思い出していた。

三つ上の兄は本当に自分をかわいがってくれた。

どこへ行くにも自分をつれていってくれ、勉学、剣術もよく教えてくれた。

ことに槍術においては右にでる者がおらん!と言われていた兄!
その兄からいろいろな槍術をしこまれたことで次郎丸もまた、[兄をも凌ぐ槍の使い手]と謳われた


そこまで育ててくれた兄を尊敬し、

また酒を飲んだときの少々やんちゃになる子供ぽいところもすきだった。



昨日も、

昨日も兄と酒をのんだ、
槍術の話、政り事の話、女の話。

いろいろ語ったのだ。

楽しそうに武勇を語る兄は、今は目の前で、もの言わぬ骸となっているのだ。

次郎丸はふいに遠くに目をやった、

よく兄と遊んだ岩木岳が朝日に照らされ、なんとも美しく日々の始まりを告げていた。


つづく



6月22日
日曜日

横浜BBストリートにて、ホイドーズ鉄マン!ソロ弾き語りがあります!!

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