鉄マニズム
ホイドーズ鉄マンの日々
 



悲劇、将軍の行方
今宵は艶子の事を話しておこうか、、語り部 鉄マン

第九話 [艶子]

次郎丸を悲しい目で見つめる身籠の女。次郎丸の兄、一郎丸の妻、艶子である。
実はこの艶子、もともとは次郎丸と恋仲であった。

しかし兄、一郎丸も艶子の事を好きになり、幾度も幾度も艶子の元に求婚をしにいったのである。

次郎丸と艶子の仲を知らなかった兄は、艶子の美しさ、なんともいえない、いい香りなどをよく次郎丸に語っていた。

次郎丸は言い出す事が出来なかった。
艶子の事を好いてはいたが、兄は将軍になるお方、艶子もきっと兄のほうが幸せに暮らせるのでは?

そう思い、艶子に別れを告げた。
艶子はいつもやさしくしてくれた次郎丸に言われた別れ、

つらかったが、次郎丸の涙を一杯にためた顔を見ると素直にうなずくしかなかった


それから、一郎丸と艶子は祝言をあげた。

一年がたち、待望のやや子である。

皆が大事に大事に艶子を見守っていた。

そして次郎丸もまた、兄、艶子、そしてそのお腹の子、
自分が守らねば、とおもっていた。




艶子は[将軍即位の儀]の日、将軍になった次郎丸を見て、これから起こる事柄を見つめていく決心をしたのだろうか。
これから起こる悲劇を、、、

つづく

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