本を読むものの、レビューはほとんど書いたことがない。知識の吸収率を高めるにはレビューした方がいいに決まっている。ならば何故それをしてこなかったのか。
面倒くさいから、では元も子もない。一歩踏み込んで省みるに「本を読みきった」という満足感に浸りたいという欲求が大きな原因だ。レビューとは要するに「この本から自分はどれだけ得る物があったのか」ということに対する回答である。もしこれに窮するようでは、本を読んだ時間は無駄になる。学生時代、問題がどうしても解けなくて答えを見て解いた気になっていたが、自己満足という意味では同じである。
今まで読んできた本について、レビューが書けない訳ではない。しかし文章として形にする過程において「俺はこれしか理解できていなかったのか」とがっかりすることは確実だ。ただこの「がっかり」という感覚が曲者で、これそのものは悪いことではない。むしろ悪い点を改善する機会を発見したのだから喜ぶべきことなのだ。「がっかり」することによって満足感や期待感が打ち消されこそすれ、現実が改悪される訳ではない。明示されるのは間違いのない事実である。ならば、もっとがっかり感を味わっていいのではなかろうか。つかの間の自己満足を求めて等身大が判らなくなるなんて喜劇だ。
という訳で、今後ブログにレビューを混ぜていきます。
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