対話 夢かうつつか

「めっきり冷えてきたねぇ。こんな夜は長々し夜をひとりかもねん的生活が心地いい」

「ちょっと。もう寝ましょうよ。明日も早いんですよ？」

「ちょこっとくらいブログ更新してもいいじゃん」

「このタイミングで文章書くと頭が暖まって眠れなくなる。この前も痛感したばかりでしょ」

「この前購入したレンズについて語りたい」

「もうちょっと早い時間にやってくださいそんなの。どうせこの後横になってけど眠れなくて、スマホいじってじわじわ睡眠時間を削っていく羽目になるんですよ？明日の仕事に支障が出ます。社会人として自殺行為です」

「その仕事が切羽詰ってきてねぇ。少し現実逃避したい」

「気持ちはわかりますが現実逃避したいならそれこそ布団に入って夢見てればいいんじゃないですか？」

「それが最近悪い夢を見る回数が増えてきてる」

「逃避した先もまた地獄なんてのはよくある話です」

「昨日は中学生の頃に戻ってテストを受けて、全然答えがわからない夢をみた。他の人はすらすら解けてたのに」

「てことは他の人のテスト用紙見てたんですか？夢の中でカンニングとは・・・」

「夢の中ってほら、欲望のブレーキとかかからないから。そこは大目に見てほしい」

「とりあえずあれですね。仕事に追いつめられてる」

「年の恒例行事とはいえ、きついな」

「だったらなおさら寝ないと。うとうとしながらできるもんじゃないですから」

「あぁ・・・口惜しいけどそうするか」

「良い夢見てくださいね」

「大丈夫。現実より厳しい悪夢はない」

「ちゃんと夢から帰ってきてくださいね」