あともう少しだけ

日々の出来事綴ります。やらずに後悔よりやって後悔。

対話 発散

2014-11-08 23:19:35 | コラム
「口の中に唾が溜まってきたらどうしますか?」
「・・・飲み込みますが?」
「では、コップ一杯に自分の唾を溜めこんだとして、飲み干すことはできますか?」
「嫌ですよ汚い」
「汚いと思うでしょ?何故自分の口に入っている時はそうでないのに外に出ると汚いと思うんだ?」
「コップに入っているそれは、今現在の自分のものでないからではないですか?」
「いや、自分のものだろ」
「数瞬前だろうが10年前だろうが過去の自分は他人です。自分と思えるのは今現在ここにいる自分そのものでしかありえません。他人の唾が汚いと思うのは当然です。と、私は思いますが。しかしいきなり何の話ですか」
「有名漫画家が切った髪とか爪が汚いと感じるのはそれが自分の死んだ姿に似ているからだとか言ってたから何となく唾もそうなのかなと思って」
「それ髪や爪が切り離される前は綺麗なものなのに、みたいな前置きが確かありましたよね」
「知ってんのか」
「そんな綺麗な例えしなくてもいい気はしますけど。排泄物は汚い。これ当たり前です。ゴミはゴミ箱に。汚物は消毒だ。無理やり理屈をつけるなら、それらが欠損していて後は腐っていくだけの代物だからでしょうかね」
「ま、そもそも野郎で自分の髪とか爪が綺麗とか意識する人は少ないよな」
「私にとって髪は切るというより刈るものですから。雑草と同じです」
「世の中にはその雑草すら生えてこない人もいるんだから慎もうか」
「欧米では額が広い方がより知的なイメージを持たれるそうですよ。他人の目を気にしてあれこれ自粛しては言いたいことも言えなくなってしまいます」
「ポイズンですな」
「ポイズンですよ。しかも遅行性です」
「後からその弊害に気付いてくると」
「気付いた頃には致命傷です」
「過去の自分を責めてもそれは他人か」
「他人を責めても仕方ないから今の自分が何とかしなければなりませんね」
「未来の自分は自分じゃないの?」
「未だないものを指して自分とは言えません」
「過去の自分だって今は無いだろう」
「過去に確かにあったもので記憶として残っています。想像する事と想起する事は別物です」
「今日は随分哲学っぽいな」
「そういう流れになればいつでも話しますよ。ただ必要がないから話さないだけで」
「休みなしで体を動かし続けた反動だったり」
「それは否定できません。本も全然読めませんでしたしね」
「それでもなぜか夏目漱石のこころを初めて読んだという」
「教科書に載っている本ってなんか読んででも勉強している気分になってとっつきにくいですよね」
「遅ればせながら読書の秋を満喫しますか」
「それがいいです。やる事やらないと溜めこんで具合が悪くなります」
「発散が大事だと」
「そういう事です」
「話が収束しなくてもいいと」
「たまにはいいんです」
「最近収束してない記事ばっかりな気がするんですが」
「個人的ブログだから構わないんです」

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