くらがりで神懸かりな瞬間を待って
おざなりなからくりが転がるのを見てた
戯れるいきどおりほつれる袖先
うずくまる悶える淡くなる途絶える
百万回も刻まれた嘘
遠雷のこだまする窓
挽回が砕け散る音
ぞんざいな捨て台詞の末路
きみの思い通りに失速してあげよう、大きく眼を見開いて、失策の認識を演出してあげるよ、ハロゲン・ライトの照射域みたいに出来過ぎたピッチで果てしなく
嘲笑の標識は大きめの方がいい、きみが欲しているシナリオに沿って、そんな振りをして
ぼくは道化師になってどうかしたみたいな素振りを連続するんだ
きみに見せてあげよう
きみに見せてあげよう
きみに見せてあげよう
きみに見せてあげよう
きみに見せて
ちょっとやそっとじゃ出来ない満足を充満させてあげよう
それはぼくのパーソナリティとは少しも関係がないから
ぼくは際限無く、愚者で在ることが出来る
ところで旅行してるんだ
短い旅の一夜なんだけど
冷たい雨が降り続くせいで
醜悪な内観を余儀なくされているんだ
醜悪な内観が雨と同じだけ降り継いで
乗り継いだ列車の数が曖昧になって
まどろんだ瞬間に一番酷いひと隅を見つけた
そこにはぼくがいた
そこにはぼくがいて
一番熾烈な記憶に死に継いでいた
ここはぼくが知り尽くした領域ではないから
貪るだけの猥褻動画みたいな感じでずっと受け止めていた
あぁ、時に依っては甘美な感覚に違いないのに
自由にならないってことはとっても辛いことだよ
明るいものを見つけたいけど雨がやみそうもない
明るいものを見つけたいけど雨がやみそうもない
きっと喜ばしい震えなんて
逆行催眠にでもかからなきゃ引きずり出せはしない
窓に顔をあずけて濡れた路面をずっと見ていた
雨は明日にはやむらしい
濡れた路面はぼくに余計な予感を加算するだろう
アラームなんか仕掛けない、ぽっかりと空いた時間ほど
眠りは
素っ気なく終わるものだから
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