不定形な文字が空を這う路地裏

議題はひとつだがレポートは変化する










混迷の窓辺に腰掛けて
薄曇りの空の下に舞う
なにかで跳躍した
細いひかりを見ていた
スウィング過剰な
ストレイキャットたちのブルース
耳の裏を掻いたら
ハムノイズみたいにゆがんだ
あの雲が失せたら、昨日決めたことをしよう
この風が消えたら、明日やることを決めよう
ぼんやりとした
リストに埋もれて
かすんでゆく今日の生命
決意の大半は
思い上がりと呼んで差し支えないものだ
人生は
長い長いときをかけて行われる
神経質な調律のようなものだ
はげしく動けば
気持ちいいけど乱れるものだ
魂の奥底で
退屈そうに欠伸する
潜在的なフォー・ビートを探そう
長く揺れる光には
眩さは無いが
時間の中でこさえた、確かさが眠っている
人は蓄積の土壌で
血肉を震わせるビートを探すのだ
傍目俺は腰をかけているだけだが
途方もなく長いプロジェクトの
システムの構築に一枚噛んでいる
声高に叫ばずとも
出来ることは山程ある
温度を一定に
感情に釘を刺して
まずは見つめているものに意識を注がなければ
滑稽なほどにさまざまなことを読み間違えてしまう
青筋を浮き上がらせた
道化になりたくなければ
古臭いヒロイズムには
触らないのが利口というものだ
無論
それは十代には
宝石のように思えたが
ある程度の経験のあとには
提出の仕方を考えるようになれなくちゃいけない
俺がこんなことをしているのは
きっと
そんなプロセスが
ひどく面白く思えるからなのさ

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