不定形な文字が空を這う路地裏

悲鳴





カタログの隙間を縫って、最も共鳴するものを見つけ出せばいい
それはいつか君を果てしない高みにまで連れてゆくだろう―鼓動にも似た上昇のリズム
身動きの取れない真夜中狂ったように内奥で暴れだす本質という名の観念が
どうすれば静まるのかなんて本当は聞くまでもないことだと知っているんだろう?
カウントするんだ…おぼろげにでも天蓋が揺れるのを感じるのなら
君の呟きが聞こえる、小さな声だがゆっくりと何かをカウントしている
暗闇のさなかに見える光はただの点でも確実に網膜を射抜くだろう
どこまでも散らばりたい、必ず拾い上げられると信じているから
血流にまぎれていつかのスペルが疲労した身体を信仰している
吐いた言葉のいくつかに生かされているような気がするんだ、吐いた言葉のいくつかが俺の襟首を掴んで
虫唾が走るような世界の端っこに引きずり戻す、おい、自由になりたいからって
靴を脱いで走ろうとするのは止めな、路面には死んだアンテナが散らばっている
もっと上に行けるか?もっと先に行けるか?
カウントを取るんだ、どうしても止めちゃいけないリズムが必ずある
どんなにノイズが溢れていても俺は耳を済ませているよ、本当に手に入れたいものは必ず見つけなければ
確信のある盲目になどなりたくはない、ほらよ、そこらじゅうで唾を飛ばしているじゃないか
何も決めないでいる、そうしているしかない
心は自由だ、表層が拒んでも
きっともっと近づいてくる物は見分けることが出来るのさ
カウントだ、それがなければ
俺は何もかも捨ててしまうだろう

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