気まぐれ日記

気ままに、また、思い出に

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 上野国立西洋美術館

2020-07-04 | 美術館(キルト展を含む)
ヴァン・ダイクとイギリス肖像画

アンソニー・ヴァン・ダイク
『レディ・エリザベス・シンベビーとアンドーヴァー子爵夫人ドロシー』
こちらも『死ぬまでに観ておきたい世界の絵画1001』に選らばれいます。
ヴァン・ダイクは、『王の画家にして画家の王』と讃えられる巨匠、ピーテル・パウル・ルーベンスの最良の助手でしたが、師匠が偉大過ぎて、活躍の場がないと活路を求めて、当時、絵画後進国だったイギリスに渡って成功した画家です。

依頼された、肖像画を本人より優美に上品(古川雄大さんもこの事を漏らさずに解説します。)に、雰囲気までもほどよく理想的に描くため、大人気を獲得しました。

今だと、皺やほうれい線をなかった事にすれば、それはみんな喜びますよ!

この絵は、結婚が決まった妹に花を差し出すキューピッドを描き、また、姉妹のコスチュームもイギリス人好みの華美過ぎない上品さでまとめています。



また、常設展には、ヴァン・ダイクの『レガネース侯爵ディエゴ・フェリーぺ・デ・グスマン』も展示されています。
威厳を感じさせる肖像画です。



ヘリット・ファン・ホルトホルスト
『ボヘミア王妃エリザベス・ステュアート』
自然を背景にたたずむ王妃の肖像画ですが、なぜか、絵の中央左端にある文字『Queen of Bohemia 』が目立って、気になりました。



ジョージ・スタッブス
『ミルバンク家とメルバーン家の人々』



ジョゼフ・ライト・オブ・ダービー
『トマス・コルトマン夫妻』
上2作のような意識したカメラ目線(画家目線かな)でなく夫妻を自然なワンシーンにして描いてます。



ジョシュア・レノルズ
『レディ・コーバーンと3人の息子』
こちらは、室内なので、犬でなく、オウムと一緒に描かれています。
古代のコスチュームでとリクエストしたのでしょうね。
神話や伝説の人物に憧れて、自分たちもそのように描いてもらいたかったのでしょう。


トマス・ゲインズバラ
『シドンズ夫人』

こちらは、イギリスが誇るウィリアム・シェークスピアの『マクベス』で『マクベス夫人』を演じる女優、シドンズ夫人で、マクベス夫人のコスチュームでの肖像画です。
小さい絵ですが、凛とした気品のある美しい表情が印象的でした。


トマス・ローレンス
『シャーロット王妃』
大きな作品なので、背景まで丁寧に描いています。
こちらのコスチュームも素敵です。