親子でつながる子育て~抱っこ法~

抱っこ法の考え方をもとに、子育て中の親子やハンディを持つ方など、たくさんの方の心の支援を行っています。

障がいを持つ方の心のケア10 ~障害を持つ方の不自由さ~

2013年06月11日 | 障がいのある方の心のケア ネットワーク

こんにちは、障がいを持つ方の心のケアネットワークです。

今日は、障がいを持つ方の不自由さについてお話しします。

 

『ハンディのある方の心のケア』を推進する活動をされている

【 さぽーと優&遊 は、たくさんの人に心のケアを知ってもらうために、

『心のケア』に関しての本を出版しています。

その中の、

「 “心のケア”=対人援助技術 」と、

「 自己表現にハンディのある子供の心のケア 」

から、抜粋した文章の紹介に、私なりの説明を加えて

障がいのある方の心を知ってもらいたいと思っています。

 

 「自己表現にハンディのある子供の心のケア」の冒頭に、こんな文章があります。

 

ハンディを持つ人たちは、なんと誤解を招きやすい人たちなんだろうとつくづく思います。

自閉症とか、ダウン症とか、様々な診断名が付きますが、

概してこの人たちは、自己表現に不自由さを抱えている人たちである、

という印象を持っています。

健常な人たちと同じように、いろいろなことを感じたり、考えたり、また願ったり悩んだりする内面世界があるのに、

それを表現したり、実行したりすることに、

とてつもなく大きな不自由さを抱えているため、

彼らは、その内面世界が、ほとんどないかのようにみられてしまいがちです。

そこでこの人たちを、

「自己表現にハンディを持つ人たち」と呼びたくなるほどです。

 

私は、初めてこの文章を読んだとき、

「自己表現にハンディを持つ人たち」という表現は、

障がいを持つ人たちを、的確に表現した言葉だなと感心しました。

一つ、事例を挙げて見ます。

 

障がいを持った成人の女性、Cさんが、施設に通っていました。

その施設には、とても優しくて素敵な男性職員がいて、

何人かの女性利用者はその方がそばにいると、とても嬉しそうにしていました。

Cさんも同様に、その男性職員がそばにいると、とてもにこにこしていました。

 

でも、その男性職員はCさんだけを見るわけにはいかず、

А君も、Bさんも、みんなとともに過ごさなくてはいけません。

 

そのうちCさんが、ほかの職員をたたくようになりました。

職員は、なぜそんな行動に出るのか、理解ができませんでした。

何を怒っているのか…

もしかして男性職員を一人占めしたいのか…

 

そこで、心のケアのセッション(特別な時間を作って、ゆっくりと話をする)を行いました。

その中で、体を使ったお話しや、筆談によってCさんの心を聞きました。

 

『うらやましい・・』

『ほかの人は、たくさんお話をする』

『私は伝えられません』

『大好きって言いたい』

Cさんの心は、こんな気持ちだったんです。

でもCさんの行動からは、そんな風には見えませんでした。

 

Cさんの内面世界は、人を好きだという気持ちと、

お話ができる人へのあこがれ、

話せない自分の悲しさなど、

たくさんの気持ちがあったのですが、

それを表現することができなかったんですね。

 

障がいを持つ方は、

自己表現の不自由さがあるために、

内面世界まで疑われる

 

と、本に載っていました。

この内面世界と表現の落差を埋めるための方法が

心のケアだなと思っています。

ホワイエホームページ

 

 

 

 

 

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障がい者と虐待

2013年06月11日 | 障がいのある方の心のケア ネットワーク

こんにちは、ブログオーナーの永井です。

久しぶりにアップします。

 

今日は、障がいを持つ方の人権について、少し話をしたいと思います。

 

私は成人の障害者施設で働いていますが、

私の施設では、障がいを持つ方の人権を、

とても大切にしています。

そして私は、その施設の人権啓発担当をしています。

 

障がいを持つ方の人権を語るとき、どうしても、

いたたましい「障がい者への虐待」について、語らなくてはいけません。

 

残酷な虐待事件に、「アカス紙器」で働いていた20数名の「知的障害」を持つ従業員に対して、

日常的に殴る・蹴るの暴行や性的虐待を行っていた水戸事件や、

福岡県の知的障害者更生施設「カリタスの家」で

入所者に炭や唐辛子、菓子の包み紙を食べさせたり、

熱湯で入れたコーヒーを飲ませ、口や食道にやけどをさせたカリタスの家虐待事件などが、

世間一般に知れ渡っています。

 

 この悲しい事件に対して、平成24年、

障害者虐待防止法が施行され、現在、虐待の通報が徐々に増えてきているようです。

 

しかし、実際は、障がい者虐待は、

世間の目に触れることのできない場所で起きています。

 

私も以前、虐待が疑わしい事業所とのかかわりがあり、

市町村に掛け合ったり、

通報を行ったりしましたが、

どうしようもなかった経験があります。

 

その時は、障がいを持つ方の苦しさや悲しさを感じてやるせなくなったり、

自分の非力さに絶望したりする日々が続きました。

 

その中で、どうやったら、

障がいを持つ方が一人の人間として、

社会で幸せに暮らしていけるのか、

また、その中で自分は何ができるのかを考えました。

 

そして、今、障がいを持つ方が幸せに暮らしていくために、

障がいを持つ方の心の理解と支援について、

社会や施設職員、親御さんたちに広めていけたらと思うようになりました。

 

少しでもたくさんの方に、

障がいを持つ方の心と想いが伝わったらいいなと思っています。

ホワイエホームページ

 

 

 

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