親子でつながる子育て~抱っこ法~

抱っこ法の考え方をもとに、子育て中の親子やハンディを持つ方など、たくさんの方の心の支援を行っています。

障がいのある方の心のケア ~研修会ご案内~

2014年01月28日 | 障がいのある方の心のケア ネットワーク

人は誰でも、何かを見てきれいだなと感じる心

つらい出来事に対して、悲しいと思う心

嬉しいことがあると誰かに聞いてほしいと思う心

そして一緒に喜びたい心

何よりもお母さん、お父さんを大切に感じる心があります

 

 

それは、障がいを持っていても、

持っていなくても何ら変わりはありません。

 

ですが、障がいを持つ方は、

その心を人に伝えることが苦手な人が多いです。

つまりは、心の中の感じ方には何ら障害はないのに、

人に伝える・コミュニケーションに不自由さを抱える方が多いのです。

 

例えば、人にありがとうと言いたいのに、ぴょんぴょん飛んでしまう人、

大好きな人に会いたいといいたいのに、自分の顔をたたいてしまう人、

本当は頑張りたいのに、逃げてしまう人。

そんな風に、言葉でコミュニケーションをとれないだけでなく、

行動まで、まるで気持ちと違ったことをしてしまう人が多いです。

 

 

障がいのある方の心のケアネットワークは、

そんな、コミュニケーションに不自由さを抱えている方が、

少しでも人に気持ちを伝え、

人間としての幸せを味わいながら生きていける方法を、

日々、考えています。

 

我々が障害のある方と接するときに、

使う援助技術に、

【心のケア】と【筆談援助】があります

 

心のケアは表現の苦手な障害のある方に、

体を使いながらお話をしていきます。 (前回の説明です)

また自己表現のお手伝いに、筆談援助があります。

 

 

障がいのある方の心のケアネットワークは、

障がいを持つ方と関わる家族の方、

福祉関係のお仕事の方、

障がい児と関わる学校の先生方など、

広く心のケアと筆談援助を伝えるため、

研修会を予定しております。

 

ご案内 【詳細はクリックください】

筆談援助者勉強会  2月8日開催

心のケア ファーストステップ   3月9日開催

 

【心のケア】と【筆談援助】が、

障がいを持つ方の支援方法に広く活用され、

障がいを持つ方が、

あたりまえのように自己表現できる社会を望んでいます。

 

ホワイエホームページ

 

 

 

 

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障がいのある方の心のケア ~心の声を届けたい 筆談援助3~

2014年01月27日 | 障がいのある方の心のケア ネットワーク

前回に引き続き、筆談援助について、お話しします。

今日は、筆談援助の実際の場面を紹介させていただきます。

これは、地元で心のケアと筆談援助を行っている、

中川さんから頂いたお話しです。

 

中川さんより

地元でセッションを受けて下さっている親子なんですが

息子さんは自閉症です。言葉で伝えることは難しいタイプの方ですが

一般就労をされています。

(家庭的な雰囲気の就労先でとても温かく受け入れてもらっています)

 

9年続けてきたのですが 『仕事を辞めたい』と伝えてきました

彼にはてんかん発作があり

この1年は発作が多く主治医をかえたり薬をかえたり…

薬がうまく彼にあうまでには時間がかかる為に

眠気が強くなったりで

やりたいように体が動かず彼自身が苦しんでいました。

 

彼が一般就労していたのは

元々はお母さんの望みでした。

お母さんに喜んでもらう為 自慢の息子になる為…

彼も頑張っていましたが

それだけではなく 彼自身も仕事が好きで

温かく受け入れて下さる就労先で働く喜びも感じていました。

 

『自分の思うように仕事が出来ない。辞めたい』と伝えていましたが

お母さんは残念で残念でたまりません

こんなに頑張ってこれたのに

こんなに優しく受け入れてもらえる所なのに

 

セッションの中でもお母さんは

「頑張ろうよ 」「待ってくれているんだから こんな優しくいいとこないよ」

お母さんに踏ん切りがつきませんでした

 

お母さんに踏ん切りがつかない為

彼も困ってしまい

問題行動を繰り返す日々が続いていました。

 

そして先日、約束していた

就労先の方と直接話しあいをする日でした…

その親子と筆談援助者(私)と就労先の責任者と

いつも関わって下さっていた方と5人で話し合いをしました。

筆談のことはお母さんが伝えておられたので

少しは理解して下さっていましたが

目の前でするのは今回が初めてです

 

いつもの様にお母さんとも手を繋ぎ筆談が始まりました

『皆さんお集まり頂きありがとうございます…』

思うように仕事が出来ないこと

自分の気持ちを伝えたいのにちゃんと伝えられないこと

仲間がいないこと

Yさん大好きです。

Sさん大好きです。

をお母さんに支えてもらいながら伝えることが出来ました

 

就労先の方も「ここまで考えているとは…」と驚いたり

「本当に?」と少し疑いを持ったりされていましたが

「わかった そこまで考えているんなら…でも ここはいつでも待ってるからな」と優しく受け止めて下さいました

 

帰り際 就労先の方から

「じゃこれからどうしていったらいいんや」

「ここのやり方を考え直さないとあかんな~」

「筆談も出来るようにならなあかんのか~」と前向きな話をして下さいました

一般就労を経験した彼が

投げ掛けてくれたことを私たちは前向きに受け止める事が出来ました。

 

私も自宅に帰り息子と話をしました

洋輔 →『やるべき事が見つかりましたね』

『Cさん(本人)はそれを身を持ってお母さんに伝えたかったんですよ』

『日本の障害者就労の形がかわりますね』

この言葉をお母さんにメールさせて頂きました

お母さんからは

[本人の気持ちがしっかり伝えられて、

私もスッキリしました。

今回の話し合いでは辞めることに納得しました

明日から親子で前向きに頑張ります

一人で就労している人の気持ちを考えた支援が出来ていくよう、

伝えて行く役目を果たしたいと思います。

親子で支えて頂きありがとうございました]と返信がありました

 

(お母さんは障害者を支える団体の役員をされています)

 

親子が前向きに繋がった瞬間に立ち会わせて頂けたことを感謝しています。

 

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障がいを持つ方の心のケア17 ~心の声を届けたい 筆談援助2~

2014年01月26日 | 障がいのある方の心のケア ネットワーク

前回の ~心の声を届けたい 筆談援助~で、

ご紹介させていただいた、中川さんに、

今、これからの気持ちなどを聞きましたので、

ご紹介させていただきます。

 

中川さんは、自閉症という障害を持つ息子の洋輔さん(男性29歳)がおられ、

洋輔さんが小学4年生のころから、筆談援助を使って、

コミュニケーションや心のやり取りを行って来られました。

 

【 洋輔さんの働く姿です 】

 

その長い年月の中で、

「一番、筆談援助をやってきてよかったと

感じることはなんですか?」と聞きました。

 

中川さんより

『 去年 研修会でご一緒させて頂いた、

学齢デイサービスさんからのお声かけで

職員対象そして保護者対象の勉強会に先生として2回よんで頂いたとき

その時の質問に一番良かったこと?と聞かれました。

洋輔は筆談で、『いつも僕を支えてくれているのはお母さんです。

お母さんありがとう』と伝えてくれました。

その時、洋輔の筆談援助をしながら、自分が涙ぐんでいました。

 

私も洋輔と同じで、大人になってからは、

私をいつも支えてくれているのは洋輔だったんです。

 

仕事で悩んでいるとき、励ましてくれたり、慰めてくれたり

なんでこんないい子に育ったのか…不思議です。

もしかすると、自閉症の人達はみんな

見掛けは分かってないような行動をしていますが

私達以上に心清らかで、素晴らしい人達なのではないかと感じています 』

 

と話していただきました。

 

中川さんは、現在、ご自身の経験を基に、

地元で心のケアと筆談援助を、

下和田実先生と共に行っておられます。

また、ホワイエの抱っこの広場やその他研修会へも、

精力的に参加してくださっています。

 

その中川さんに、もう一つ、

「これからやりたいことはなんですか?」という質問をしてみました。

 

中川さん

『 最初は息子の為に、地元で心のケアを広める活動を始めました。

息子の事を沢山の人に理解してもらいたい…

でも 今は変わってきました。

皆さんに幸せになって欲しいと思っています。

 

洋輔は筆談で、

『僕は障害あっても幸せです』と伝えてくれた事があります。

それを独り占めしていては本当の幸せではないと感じました。

抱っこ法や心のケアは、

私自身を幸せに導いてくれています』

 

と返事いただきました。

障がいを持つ方の心を、

たくさんに人が知り、理解できるように、

また、その輪が広がるようになったらいいですね。

 

今後も、中川さんの活躍を期待しております。

 

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障がいをもつ方の心のケア16 ~心の声を届けたい 筆談援助~

2014年01月25日 | 障がいのある方の心のケア ネットワーク

障がいのある方の心のケアネットワークです。

今回からしばらく、筆談援助についてお話しします。

 

どんなに重い障害を持っていても、

心の中の内面世界は、とても豊かで、

たくさんの気持ちがあふれています。

 

我々は、そんな方々と

体を使ってお話ししています。

その中のひとつに、筆談援助と呼ばれる方法があるのですが、

これは、体のやりとりのことをよく知らない人にとってはある意味で、

とても衝撃的な方法なので、さまざまに誤解されやすいのです。

そうした危険性に充分配慮しながら、

筆談援助についてお話しします。

 

筆談援助は、一般的に、

支援者が筆談ユーザー(筆談援助を生活の中で使っていいらっしゃる方)の手を取り、

一緒に紙の上で絵や文字を書きます。

描かれた表現を基に、

相手の気持ちを知ったり、共感したり、お互いに話し合ったりという

気持ちのやり取りを行ったりします。

 

 

ここで、一人の筆談ユーザーの方と、そのお母さんをご紹介します。

自閉症という障害を持つ洋輔さん(男性29歳)と、

洋輔さんの小さなころから、筆談援助を使って、

成長を支えてこられた、お母さんの中川さんです。

洋輔さんは、小さなころから言葉を話すことができませんでした。

そこで、お母さんとのコミュニケーションは、

いつも筆談を使っていました。

 

小さなころからずっと、

洋輔さんのつらい時や、悲しい時、

楽しい時、聞いてほしいことがあるときは、筆談で、お母さんに伝え、

また中川さんがつらい時には

洋輔さんが筆談で励まし・慰めてこられました。

そうやって、親子がともに支えあい、

寄り添いあってこられました。

そんな素敵な親子に、筆談について、いろいろ聞いてみました。

 

 まず、長年筆談援助を行ってきた中川さんに、

洋輔さんと筆談を始めたきっかけを聞いてみました。

 

【洋輔が筆談を始めたのは、小学校のころでした。

小学校3年の時、障がい児学級の先生が、

抱っこ法の勉強を一緒に寄ろうと誘ってくれ、

先生と一緒に抱っこ法の勉強会に行ったり、

抱っこ法で気持ちを聞いたりしていました。

そして、小学校4年生の時に洋輔といった、

抱っこ法の研修会で、高橋先生という抱っこ法の先生が、

初めて筆談援助という技術を使ってくれました。

 

それまで、自分でも字を書くことが難しかった洋輔が、

先生に手を支えてもらうだけで、

たくさんの気持ちを文字にして表しました。

 

一緒に参加していた、支援学級の先生は、

ただ驚いておられましたが、

私は、

『なんだ、これで会話できるんだ。

なんて便利なんだろう。

こんな便利な物なら家でやればいい!」

と、普通に筆談というものを受け止めました。

 

そしてそれから、自宅で洋輔と一緒に筆談の練習を始め、

一緒に筆談による会話をするようになりました。】

と、中川さんは語っておられました。

 

現在、29歳になる洋輔さんは、

就労支援事業所の介護レンタルを行っている職場で

一生懸命働かれています。

 

筆談は、洋輔さんの一部分で、

現在は、就労支援事業所の職員さんが、

筆談援助を行ってくれ、

自分の思いや、普通の会話など、

29歳の男性らしい生活を送っておられます。

 

では、また洋輔さんと、

お母さんの中川さんに、お話を聞きたいと思います。

 

 

 

 

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抱っこ法研修会ご案内

2014年01月23日 | ホワイエ

ホワイエでは、2月1日・2日

抱っこ法研修会を行います。

この研修会は、日本抱っこ法協会の主催で行われます。

日本抱っこ法協会は、抱っこ法の普及と研究、

援助者養成を目的として設立された非営利団体です。

詳しくはこちらをクリック日本抱っこ法協会



今回行われる研修会は、

発展講座A実践講座です。


発展講座Aは、すでに基礎Ⅰと基礎Ⅱ講座に参加した人

(初級認定取得者)を対象に、

さらに高いレベルの内容の習得をめざします。

この発展講座Aでは、

子どもとその親との仲立ちを援 助する3者関係

(援助者対親子)の抱っこに取り組み始めるための、

初歩的な知識や 技術について学びます。


実践講座は、すでに発展講座A・B両方に参加した人

(中級認定取得者)を対象に、

抱っこ法をさらに発展させてゆくために

必要な知識や技術を習得することを目的とします。

講座ごとに異なるテーマを設け、

それについて集中的に学びます。

またどの講座に出ても、最新の情報を知ったり、

経験を交流し合ったり、悩みに助言を受けたりする機会にもなります。


興味・ご関心のある方は、ぜひご連絡ください。

ホワイエホームページ

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