前回の ~心の声を届けたい 筆談援助~で、
ご紹介させていただいた、中川さんに、
今、これからの気持ちなどを聞きましたので、
ご紹介させていただきます。
中川さんは、自閉症という障害を持つ息子の洋輔さん(男性29歳)がおられ、
洋輔さんが小学4年生のころから、筆談援助を使って、
コミュニケーションや心のやり取りを行って来られました。
【 洋輔さんの働く姿です 】
その長い年月の中で、
「一番、筆談援助をやってきてよかったと
感じることはなんですか?」と聞きました。
中川さんより
『 去年 研修会でご一緒させて頂いた、
学齢デイサービスさんからのお声かけで
職員対象そして保護者対象の勉強会に先生として2回よんで頂いたとき
その時の質問に一番良かったこと?と聞かれました。
洋輔は筆談で、『いつも僕を支えてくれているのはお母さんです。
お母さんありがとう』と伝えてくれました。
その時、洋輔の筆談援助をしながら、自分が涙ぐんでいました。
私も洋輔と同じで、大人になってからは、
私をいつも支えてくれているのは洋輔だったんです。
仕事で悩んでいるとき、励ましてくれたり、慰めてくれたり
なんでこんないい子に育ったのか…不思議です。
もしかすると、自閉症の人達はみんな
見掛けは分かってないような行動をしていますが
私達以上に心清らかで、素晴らしい人達なのではないかと感じています 』
と話していただきました。
中川さんは、現在、ご自身の経験を基に、
地元で心のケアと筆談援助を、
下和田実先生と共に行っておられます。
また、ホワイエの抱っこの広場やその他研修会へも、
精力的に参加してくださっています。
その中川さんに、もう一つ、
「これからやりたいことはなんですか?」という質問をしてみました。
中川さん
『 最初は息子の為に、地元で心のケアを広める活動を始めました。
息子の事を沢山の人に理解してもらいたい…
でも 今は変わってきました。
皆さんに幸せになって欲しいと思っています。
洋輔は筆談で、
『僕は障害あっても幸せです』と伝えてくれた事があります。
それを独り占めしていては本当の幸せではないと感じました。
抱っこ法や心のケアは、
私自身を幸せに導いてくれています』
と返事いただきました。
障がいを持つ方の心を、
たくさんに人が知り、理解できるように、
また、その輪が広がるようになったらいいですね。
今後も、中川さんの活躍を期待しております。