ホワイトのお部屋

日本画を描く日々の悩みや喜び

たゆたえども沈まず

2023-01-31 10:11:47 | 日記

原田マハの本をよく読む。とは言っても、まだすべて読んだわけではないけれど、最近「たゆたえども沈まず」を読み終えた。ゴッホとその生涯を支えた弟テオの関係は有名だが、それにたぶん(私の想像だが)架空の二人の日本人をからめての物語だ。

東京でゴッホ展があった時に、幸いにも東京に行くついでがあり、見ることができたし、アイルランドへ行く途中オランダに寄って、ゴッホ美術館にも行くことが出来た。それまでは好きというほどでもないが、何となく心に深く残る絵だとは思っていた。しかし、印刷などではなく本物を見て、涙がでるほど感動した。

感動した作品は多いが、中でもゴッホ美術館で見た2枚の裸像作品(トルソのような胴体だけの作品だったが)の美しさは今でも目に残っている。こんな女性の裸像は見たことないと思った。画集などでも見た記憶がない。

ゴッホの作品に限らずやはり本物を見ないとわからないと言われるゆえんだと思う。しかし、東京でのゴッホ展会場で「こんな絵どこがいいんだ。みんながいいと言うからいいと思って見てるだけだ」と、声高に言う男性がいた。人それぞれなんだなと思ったけれど。

「たゆたえども沈まず」を読み進めながら、ゴッホとテオの美しくも苦悩にあふれた心情が胸に迫って苦しくなるほどだった。フィクションとはいえ、ここまで書く原田マハってすごいと思った。


個展のDMが出来上がった

2023-01-30 15:40:17 | 日記

  

3月22日から27日まで岡アートギャラリーさんで開催予定の個展のDMが出来上がりました。今回も石原田園ギャラリーさんにお願いしましたが、とてもすてきに作って頂きました。

 

今回の個展は、あんまりきばらずに屏風以外は全部絹本で描いた純和風の作品です。モチーフもお花や草を素直に描いたものばかりなので、気楽に楽しんでいただければと思っています。

 

あと一か月半ばかりありますが、すぐ来てしまいます。屏風に貼る扇面の草花がまだ半分ぐらいしかできていないので頑張らなくてはなりません。その間、新日春展の作品も描かなくてはならないので、余裕はありません。

よろしくお願いします。


天神山文化プラザへ

2023-01-27 11:04:51 | 日記

天神山文化プラザで開催されている展覧会を見に行きました。

まず「なかまたち展」です。岡山大学特美を卒業し、教員やアートの世界でご活躍の皆様の展覧会です。私も昔行きたいなと思っていた特美。いろいろな事情で断念しただけに、ちょっとうらやましさがあります。こうした気持ちは、もういい加減卒業できたと思っていたけれど、完全には払拭できていなかったのかな?

日頃いいなと思い、尊敬している作家さんたちがたくさんいらっしゃいます。あらためて特美の存在、果たした役割の大きさを感じた展覧会でした。

続いて水墨画と日本画のグループ展「嘉墨会展」。ちょっと考えれば墨だけで表現できるから手軽に思える水墨画ですが、実は難しいのが水墨画だと思います。それだけに、感動を覚えるような水墨画にはなかなかお目にかかれません。しかし、大勢の生徒さんがこうして頑張っていらっしゃるのを頼もしく拝見しました。

ここ数日の寒波襲来で雪の少ない岡山でもうっすら雪化粧をする朝です。


金山寺の復興・保存を願う

2023-01-22 11:38:56 | 日記

 金山寺護摩堂(金山寺HPより借用)

金山寺は岡山市の北に位置する金山にある由緒ある天台宗の古刹ですが、檀家が少なくなり荒れ果てる危機に瀕していました。それに追い打ちをかけるように10年前豪壮で装飾豊かな桃山建築で重要文化財に指定されていた本堂が焼失してしまいました。しかし、山門、客殿など貴重な建築物も多く残っており、現在のご住職や檀家のみなさん、その他大勢のみなさんのお力で修復されつつありますが、なにぶんにも莫大な費用が必要です。

私は、誘われて金山寺の護摩供養に何度か参加させていただいき、その時貴重な文化財の数々を拝見していたので、このたびシティーミュージアム主催で「金山寺」の講演会があることをフェイスブックで知り、ぜひともと参加しました。

講師の乗岡実就実大講師と現在の金山寺ご住職のお話、本堂が焼失する前に作成されたビデオも、とても興味深く、歴史や文化財のことがよく分かりました。

 

 


「権力の背信」

2023-01-19 08:56:07 | 日記

同じことを何度も書きますが、年を取るにつれ本を読む速度が遅くなったうえ、読んだ後で時間の無駄だったと思うのを減らすために、最近では尊敬する人が「良かった」という本を読むようにしています。もちろんそれだけではなく自分で興味を持った本も読むのだけれど、人生の残された時間が短い今、できるだけ効率的にと思うからです。

「権力の背信」・・・これは友人のフェイスブックで知った本です。こういう難しい本は、最近避けているのだけれど、頑張って読んでみようと思い、図書館で借りてきました。

この本は、朝日新聞取材班が「森友・加計学園問題」をスクープした経過、その後を追った内容を、丹念に書いています。字も小さく、読むのはかなりしんどい感じだし、だんだん腹が立ってくるので、精神的にもきついけれど、投げ出さず読んでいます。

 

話は変わって、いつも飲んでいるお薬が切れて来たので、もらいに行ったら休診日。休診日に行くのはこれで何回目かしら?水曜日が休みとわかっているのに、「あ、今日は空いているな、お薬貰いに行こう」と、思い付きで行くので、こういうことになるのです(涙)行く前に「今日は何曜日?」と確認すればいいのに、こりない私です。

夫に「ボケよるんと違うか」と言われる始末。情けない。


世は定めなきこそ いみじけれ (徒然草第七段)

2023-01-18 09:52:10 | 日記

    

尊敬するかっての上司であり、親しい友人でもあったOさんがお亡くなりになって一年余りたちました。昨日ご仏前にお詣りさせて頂きました。

 

ご仏前に手を合わせ、いろいろな思い出話に花がさく中で、ふと気が付くと何ともう二十年くらい前描かせていただいた肖像画と、今年の干支卯の色紙が飾ってあるのに気が付きました。まだ日本画の初心者だった頃、人物画が好きだった私が、無理にお願いして描かせていただいたものです。まあ何と厚かましかったことだろうと赤面する思いでしたが、こうして仏間に飾って頂いているのを見ると、絵の良しあしはともかくいい思い出として「良かったな」と思えました。干支の色紙は、これも恥を知らず、毎年年末に干支の色紙を得々として描いてはいろんな人に配っていた頃のものです。奥様の心配りが感じられ、お亡くなりになる前15年間の闘病を支えてこられた奥様のお人柄に深く感銘したことでした。

 

そして、「これはあなたにもらって頂くのが一番いいかと思って・・・」と、唐津焼の抹茶茶碗と水墨画を描かれていたOさんの南天の短冊、保育士だった奥様らしい折り紙の孔雀やコマなどを添えて頂きました。

 

「世は定めなきこそ いみじけれ」とは兼好法師の徒然草ですが、人の命も無常だからこそ、今を大切に生きることの大切さをしみじみと感じた一日でした。


第9回日本画「遊」グループ展のDM出来上がる

2023-01-13 19:05:16 | 日記

京山公民館の日本画講座「遊」グループ展のDMはがきが出来上がりました。今回も石原田園ギャラリーさんに構成・印刷をお願いして、すてきに出来上がりました。

京山公民館の日本画講座の講師をさせていただくようになって早いもので18年になります。その間隔年にグループ展を開催してきました。DMに使う作品は、公平に順番を守っています。

3月7日からですので、近くになったらまたご案内させていただきますが、どうぞよろしくお願いします。

 

話は変わりますが、今日は午前中は院展(岡山展)と岡山日展会秀作展をはしごして、午後からは高島公民館の日本画講座でしたので、少々疲れました。若い頃は、こんなことへっちゃらだったのになあと、しみじみ年を感じてしまいます。日展会秀作展の会場では、3月に個展をする予定になっている岡アートギャラリーさんにお会いして、自分のDMをまだ何にも考えていないことを認識して、ちょっとあせりました。


明日から「岡山日展会秀作展」始まる

2023-01-09 09:14:50 | 日記

明日から岡山天神山文化プラザで岡山日展会秀作展が始まります。

私も昨年(2022年)の日展入選作「映」を出品します。日本画の出品者が少なくなってきたのは淋しい限りですが、見ていただけるとうれしいです。

会期中は、公民館やカルチャーの講座日が集中しているため、会場にはあまり行けませんが、よろしくお願いします。

話は変わりますが、自分でも不思議なのですが、何故か私は伝統行事が好きで、仕事や子育てなど生活に追われていた時でも、立派できちんとしたものでなくてもしめ飾りやお鏡餅を飾ってきました。この頃では、お飾りなどしない家も増えた気がしますけど。

長男の家でも孫がお雑煮も嫌いだとかで食べないようですが、我家ではお雑煮を食べないとお正月が来た気がしませんし、7日には七草がゆもほんの申し訳程度のものながら作りました。

子供の頃、貧しかった我家で鯉のぼりを買ってもらえない弟に紙で1mぐらいの鯉のぼりを作ってあげたことを思い出します。弟が喜んでくれたかどうかは、もう覚えていないのですが、この頃から私はこういうことが好きでした。鯉のぼりも雛祭もしだいに廃れていくのかしら。

 


友人の書に感動

2023-01-08 09:02:50 | 日記

尊敬してやまない友人の書道展に行きました。この友人を語る場合、枕詞のようにいつも「尊敬してやまない」と書くのだけれど、決して口ぐせなどではなくて、心の底からそう思っているのです。彼女については、私ばかりではなく多くの友人たちからいつも称賛の言葉を聞きますので、それは私ばかりではないのです。

今回2点出品されていましたが、特に二曲屏風の作品には感動しました。薄墨で書かれた線の動き、かすれ具合、彼女は「筆が傷んだのを使ったから」と言うけれど、何とも微妙な細い線の絶妙さ、美しさ、本当にすばらしく感動しました。傷んだ筆で書いたからと言って、こんな線が簡単にできるものではないと思いました。

絵でもそうだけれど、書も、もちろん芸術というものは、やはりその人の生き様が現われるのだとつくづく思います。だから表現者は、考えようによっては怖いと思います。やはり数々の大病と闘いながらも、今も世の中人のため東奔西走している彼女、ただ尊敬の一言では十分ではないと思えるからです。

さすがに高齢で「今年が最後」と弱音の声も出るけれど、やめないでと心から思ったことでした。

彼女を見ていると、私も何分の一かでも見習いたいと、いつも励まされているのですから。


やっぱり!なりすましらしいです

2023-01-07 13:23:19 | 日記

宇宙飛行士の若田光一さんからのフェイスブックの友だちリクエストは、やはりなりすましの偽物のようです。若田さんのフェイスブックのアカウントは存在しないと教えて頂きました。

危ない、危ない。個人情報をこんな方法で集めているらしいです。何の関わりもない若田さんから友だちリクエストが来るなんて、そもそもおかしいですよね。ちなみに添付の写真は、宇宙飛行士の若田さんのものでした。だまされなくて良かったです。

皆さん、きをつけましょう!