勝海舟は『氷川清話』のなかで治水と堤防について、こう語っている。
「~樹木乱伐の事と堤防築造の事は、御上(おかみ)でもよほど注意しなければなりませぬぞとイツデモ言うて居るのに、
災害を眼の前で見なければ平気の平左衛門で居るから困るのだ。
おれの言ふことは後になると屹度(きっと)事実となりて現れて来るが不思議ぢゃないか。」
上の話は、注によると明治29年9月の新聞談話らしい。この年の8月末から9月にかけての全国的な大洪水にことよせて、昔(江戸幕府)の治水土木工事と、今(明治政府)のそれを比較したものだという。
この本には、さらに維新前は素人でも丈夫な堤防を拵えたのに、ヤレ何博士でそうろうの、ヤレ何技師でそうろうのという人が沢山の費用を遣って拵えた堤防もブクブクと直に壊れてしまうではないかと呆れている。
明治の頃から国土の治水工事は上手くいっていなかったと思われる。




































































さらにブログ:『鼻の健康についてあれこれ』によると乱伐ばかりだった戦中・戦後の林業の詳しい情報がわかりますが、
「~時代が下って太平洋戦争時、日本の木材は軍需目的で大量に伐採されました。鉄などの金属を使い切ってしまった戦争末期には、木製飛行機や木製輸送船なんてものまで造ったそうです。しかし、経費削減のために植林はされずに切りっぱなし。~」という状況。
その反省から植林が再開されても
「~昭和23年の国有林野経営規定により材木の成長量に見合った伐採量に抑えられるようになり、植林も再開されました。~植林は成長の早い杉や檜が殆どで、しかも天然林の広葉樹まで伐採して杉林に変えていったそうです。」ということらしいです。
今年の台風による近畿での深層崩壊を見ると、大量の杉の丸太が土砂ダムに流れ込んで塞いでいたりしています。それを見ると植林の仕方が悪かったのも原因ではなかろうかなとも思うのです。
このことは昔から指摘されていた事ですのに、なぜ今はTVでも問題提起されないのでしょうか
現代ビジネスの「経済の死角」2011年09月19日(月)記事では、台風12号による紀伊半島の被害にふれていて、亜熱帯化しつつある日本の気候の変化を原因としていますが・・・。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/19810
~それによると、「わずか5日で年間総雨量の3分の2を記録するという凄まじい降雨量」であったようだ。
奈良や和歌山の深層崩壊による土砂崩れや、土砂崩れダムの出現には本当に驚いたが、現在も地元の人々を不安に感じさせていることだろう。




















































奈良県大和高田市の市議会議員さんのブログ:「太田あつし がゆく!」には、
「国土交通省によると土砂災害で対策が必要な危険個所は全国の9割の自治体になんと52万か所以上あるということです。
今回土砂災害に遭った奈良県で8186か所、隣の和歌山県で1万8487か所です。
ところが、土砂災害危険個所で砂防堰堤などの対策をとったのは20%程度にすぎないということです。
それにも関わらず、国の災害予防予算は2000年度1兆676億円から今年度2086億円に、「国土保全」予算は1兆8770億円から6748億円に減らされているのです。」
とあります。
林野事業のやりかたを変えていく仕組みと、国土交通省の深層崩壊などの土砂災害対策をもっと早急に考え直していかないといけない時期にきていると思うのです。
勝海舟の言葉、「災害を眼の前で見なければ平気の平左衛門で居るから困るのだ。」
これって、原発事故などでも一緒ですがね・・・。
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勝 海舟 | |
講談社 |

災害を眼の前で見なければ平気の平左衛門で居るから困るのだ。
おれの言ふことは後になると屹度(きっと)事実となりて現れて来るが不思議ぢゃないか。」
上の話は、注によると明治29年9月の新聞談話らしい。この年の8月末から9月にかけての全国的な大洪水にことよせて、昔(江戸幕府)の治水土木工事と、今(明治政府)のそれを比較したものだという。

明治の頃から国土の治水工事は上手くいっていなかったと思われる。




































































さらにブログ:『鼻の健康についてあれこれ』によると乱伐ばかりだった戦中・戦後の林業の詳しい情報がわかりますが、

「~時代が下って太平洋戦争時、日本の木材は軍需目的で大量に伐採されました。鉄などの金属を使い切ってしまった戦争末期には、木製飛行機や木製輸送船なんてものまで造ったそうです。しかし、経費削減のために植林はされずに切りっぱなし。~」という状況。
その反省から植林が再開されても

「~昭和23年の国有林野経営規定により材木の成長量に見合った伐採量に抑えられるようになり、植林も再開されました。~植林は成長の早い杉や檜が殆どで、しかも天然林の広葉樹まで伐採して杉林に変えていったそうです。」ということらしいです。
今年の台風による近畿での深層崩壊を見ると、大量の杉の丸太が土砂ダムに流れ込んで塞いでいたりしています。それを見ると植林の仕方が悪かったのも原因ではなかろうかなとも思うのです。
このことは昔から指摘されていた事ですのに、なぜ今はTVでも問題提起されないのでしょうか

現代ビジネスの「経済の死角」2011年09月19日(月)記事では、台風12号による紀伊半島の被害にふれていて、亜熱帯化しつつある日本の気候の変化を原因としていますが・・・。

~それによると、「わずか5日で年間総雨量の3分の2を記録するという凄まじい降雨量」であったようだ。






















































「国土交通省によると土砂災害で対策が必要な危険個所は全国の9割の自治体になんと52万か所以上あるということです。
今回土砂災害に遭った奈良県で8186か所、隣の和歌山県で1万8487か所です。
ところが、土砂災害危険個所で砂防堰堤などの対策をとったのは20%程度にすぎないということです。
それにも関わらず、国の災害予防予算は2000年度1兆676億円から今年度2086億円に、「国土保全」予算は1兆8770億円から6748億円に減らされているのです。」
とあります。
林野事業のやりかたを変えていく仕組みと、国土交通省の深層崩壊などの土砂災害対策をもっと早急に考え直していかないといけない時期にきていると思うのです。
勝海舟の言葉、「災害を眼の前で見なければ平気の平左衛門で居るから困るのだ。」
これって、原発事故などでも一緒ですがね・・・。
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