4月26日(木曜日)に、民主党「教育の情報化推進に関するワーキングチーム(WT)」の現場視察で、東京都立調布特別支援学校へ行ってきました。
特別支援学校(学級)におけるICTの利活用推進は、私たちワーキングチームの主要検討課題の一つに挙げています。さまざまな障害を持つ子どもたちの学びや、日々の生活、そして将来の自立支援にICTが果たしうる役割が大きいからですね。
先日報告したように、第9回勉強会では都立光明特別支援学校の田添校長先生にお出でをいただいて、利活用の現状について具体的なお話をいただきました。その上で、百聞は一見にしかず。現場では実際にどうなっているのか、どのようなニーズがあるのか、今後どのような工程で推進を図っていくべきなのか、などの点について調査するため、この日の視察を計画したわけです。
学校に到着後、まずは調布特別支援学校の概要、ICT推進の取り組み状況、さらには東京都のICT計画などについて説明をいただきました。
ここは知的障害を持つ子どもたちのための学校で、小学部と中学部で総勢152名の生徒が在籍しています。平成23年度から、東京都教育委員会の「ICT推進校」の指定を受け、現在さまざまなICT利活用推進の取り組みを進めているところだそうです。
特筆すべきは、すぐ隣にある電気通信大学との教育連携でしょうね。平成21年度から始めたそうですが、電気通信大学の学生が頻繁に学校を訪れ、子どもたちの学校生活を支援すると同時に、学校のニーズにあった学習支援ソフトウェアを開発してくれているそうです。素晴らしい!
実際の授業参観では:
- 中学部3年 数学(時計の学習)
- 小学部5年 生活(図書館の使い方と信号の決まり)
- 小学部6年 社会性(年間の行事)
- 小学校3年 算数(すごろくをしよう)
の順番で視察。先生が自作の教育コンテンツを使いながら子どもたちに教えている様子や、子どもたちが嬉しそうに授業に参加している様子を見させていただきました。
視察後の意見交換では、参加した議員の皆さんから次々に質問が!それに対して先生方から大変参考になるお答えを多数、いただきました。例えば:
- ICT教材の利点=実際に使用して、そしてバージョンアップができる
- 自作コンテンツの利点=親しみのある身近な素材を使ってコンテンツを作れる
- ICTの効果=集中力のない子どもたちに大変有効
- 今後の課題=子どもたちが自らICTを操作し、体感し、習熟する機会を増やす
などなど。実感として、ICT機器の整備はまだまだ十分ではなく、今後優先順位を付けながら整備を進め、子どもたちがICTに触れる機会をより増やしてあげることが重要ですね。
視察には9人の議員たちが参加してくれたのですが、みんな口々に「現場を見て良かった」「実情がよく分かった」と感想を述べてくれました。「政策は現場にあり!」--- 今後も現場の声をしっかり聞かせていただきながら、取り組みを進めていきます!