今日は、母の日でした。・・・
私は、自分のお母んに何もしてません。・・・ずっと嫁さんがやってくれてます。・・・
昔、一度だけあげた事がある。・・・
小学校のころ・・・
毎年、今時分になると学校でカーネーションが渡されてた。・・・造花のカーネーション。・・・「お母さんに感謝して渡すようにねー」学校の先生に言われる。・・・それがどういう事なのかまだ分からなかった。だから、家に持ち帰ってもただ、「もらった~渡してって言われたー」と、こんな感じだった。・・・お母んもいつしか諦めてたんでしょうね。・・・
ある学年(高学年になってたか?)の5月のその日も、同じように説明されて学校で貰って来た。・・・
その日は、5月だけれどとても蒸し暑かった。・・・
ふと、先生の言葉が浮かび、「しょうがないね~、買って来てやるか~」・・・
私は、最近売り出し始めたアイスクリームを買いに近くの駄菓子屋へ向かった。・・・
「おばちゃん!二本ちょうだい~!」・・・初めは一本で良いかとも思ったが、(お母んのことだ、汗だくで帰ってくるし、母の日だからな~)・・・ここは、ふんぱつするぞー・・・
母の日だから・・・
いそいそと帰ると、案の定汗だくで作業していた。・・・
「んー!これっ!」・・・と、愛想なく差し出す。・・・
お母んは、「ん?なんなぁ~」・・・汗を拭きながら、訝しげに尋ねる。・・・
「母の日だから、買うて来てん~」・・・「2本あるで、2本ともか?」
「今日は、暑いからなー。先生に言われたねん!母の日は感謝せなアカンって~」・・・
お母んは、黙ってアイスを食べだした。・・・そして、「2本も食われへんから、1本食え!」と、残りの一本を渡された。・・・「おう!そう来ると思ってたで~」と、実は照れていたから、照れ隠しです。・・・
お母んは、私に背を向けてゆっくり、何も言わず食べていたのを覚えている。・・・
それから、数日後。・・・
学校の授業の中で・・・
「今日は、みなさんに素晴らしい、お話があります」と、先生が言いだした。・・・「なんやろ~?」みんな口々に話し出した。・・・
私は、名前を呼ばれて席を立った。・・・
「彼は、母の日に、お母さんにプレゼントを渡しました。大したものではありませんが、少ない小遣いでお母さんにアイスクリームを買ってあげたそうです。お母さんは、涙が込み上げて来て、息子の前では決して食べられなかったそうです。みなさん!彼に拍手をしてあげましょう!」・・・
みんなからの拍手が響きました。・・・
私は、そんなにすごい事をしたつもりではなかったが、なんだか良い気持になった。・・・
どうやら、お母んが、先日あった「家庭訪問」の時にそんな話をしたらしい。・・・かなり、うれしかったようです。・・・
私はそれ以来、何も「母の日」にプレゼントは渡せていません。・・・あの日は、なんだか特別だったんです。・・・
最近は、嫁さんが私の代わりに考えてくれている。・・・今更私が渡してもうれしくないらしい。それより、女同士での方が嬉しいようです。センスも良いし・・・
今日、長男夫婦が孫たちを連れてやって来た。・・・
教室に行く支度をしていると、玄関のドアがゆっくり、ぎこちなく開いた。・・・おチビが、ちっこい体で大きなドアを開けていたんだ。・・・
「ばあちゃんは~?」・・・開口一番。・・・(ばあちゃんかい~!じいちゃんはどうでもいいんかい~)・・・すこしやきもち・・・
嫁さんは、職場仲間と一緒に近くにあるショッピングセンターの中の天然温泉に出かけた処だった。丸一日ゆっくり出来るらしい。私は、そこに温泉が湧き出てからはまだ行った事がない。・・・
おチビに続いて、長男とおチビ2号を抱いた長男の嫁さんが入って来た。・・・
「おう~」・・・
「ばあちゃんは、温泉へ行ったぞ~」・・・「えっ~~」と残念そう。・・・
「これ~!」と、大きな包みを差し出して来た。・・・
母の日のプレゼントだそうです。・・・出来た嫁です。決して長男が考えているとは思えません。・・・
「ありがとう!渡しとくよ~」・・・
「じゃーねー!」・・・孫たちは帰って行った。その間、僅か5分。・・・
なんだか、虚しさが残るのは気のせいか?・・・
こういう場合、男親は寂しいもんです。・・・こら~!もっとなんかないのか~!・・・
まあ~、私も色々話す訳でもないですがね。・・・
男は、孤独が似合うのです~。(空元気~)・・・
それでも、孫はカワイイ~。・・・
それから教室へ向かう。・・・なんだか、気分が良かった。・・・
・・・明日に、期待!・・・
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