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外資系企業の凋落

日本コーンフェリー社長の橘氏のインタビューによると、
「アジアでの日本の経済的ポジションが相対的に下がっている。従来は、欧米本社の人間は、日本でキャリアを積むことで箔をつけた。今は中国やインドでの経験がキャリアのバリューになる」という(適せん要約)。

この発言の意味は重い。今後欧米企業は、ハイポ(ハイポテンシャル)な人材を日本に送り込むのをやめる可能性がある。長期的にみると、日本にある外資系企業は国内での採用が苦戦することにだろう。グローバルサイトであまり重きを置かれていない拠点では、モチベーションがあがるとは思えないからだ。待遇もそれなりのものになるだろう。

欧米企業にとって、日本マーケットは、すでにピークアウトしているという認識も一部あるのではないか。そこそこのマーケットサイズでなんとか引きとめているといった感じだ。ただこれも、中国やインドのマーケットサイズが拡大することで、優位性ではなくなる。

国内企業であれば、国内市場が魅力的でないなら、海外へ進出することはひとつの有力な手だ。一方、日本にある外資系企業はオペレーションカンパニーであるため不可能だ。欧米本社は、すでに中国に現地法人をもっているであろうし、ない場合は設立するだろう。
日本にある外資系企業は日本で戦うしかないのだ。

外資系企業はスマートでクレバーなイメージで日本市場に食い込みポジションを築いた。今後はどう維持するかが課題だろう。

ただし、窮鼠猫を噛むという可能性は否定できないのだが。
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