白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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大表拓都ー酒井佑規(幽玄の間選手権)

2020年10月21日 23時59分59秒 | 幽玄の間

<本日の一言>
11/3(火)、永代塾囲碁サロンにて五藤眞奈初段の指導碁会を行います。
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皆様のご参加をお待ちしております。
一応、おまけで私も指導碁を受け付けています(笑)。



皆様こんばんは。
本日は幽玄の間選手権第2クール本戦トーナメント1回戦から、大表拓都三段(24)ー酒井佑規二段(16)戦をご紹介します。

1図(実戦)
大表三段の黒番です。
黒△と中央に転がしたのは、武宮流を思わせます。
大表三段はじっくり打って寄せで勝つ碁というイメージが強いですが、最近は中央志向の碁も結構打っていますね。



2図(実戦)
そして、なんと言っても本局のハイライトシーンはここでしょう。
白△の切り!
白にとって命がけのコウ争いになるので、通常はなかなか仕掛けにくいところです。
しかし、本局では白Aの所に大きなコウ立てがあるというわけですね。



3図(実戦)
黒2に対して、白Aとコウを解消することもできました。
しかし、実戦は白3の当て!
×より〇を抜いた方が効率的ということで頑張りましたね。
Bの所に絶対のコウ立てがあることを見越しています。



4図(実戦)
結局、白がコウに勝ち、黒はコウ替わりに1、3と連打する振り替わりになりました。
右上白の被害は地だけでも40目を超えますが、右下での利得も相当なものです。
黒×の存在意義が薄くなったことも大きいですね。
また、酒井二段のことですから、黒〇への寄り付きさえ狙っていたかもしれません。
総合的に判断すると、白のコウ仕掛けは成功したようでした。
結果は黒時間切れ負けでした。



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