<本日の一言>
明日は今年最後の対局があります。
相手は小林光一名誉棋聖ということで、日本棋院ネット対局幽玄の間でも中継されます。
お時間のある方はぜひご覧ください。
皆様こんばんは。
本日2回目の投稿です。
さて、天元戦はいよいよ最終局となりました。
許、井山、許、井山と交互に勝ち星を上げてきましたが、最後に笑ったのは井山裕太天元か、許家元挑戦者か・・・。
それでは振り返っていきましょう。
1図(実戦)
許挑戦者の黒番です。
白1のノゾキは、「黒Aとつないでくれたら嬉しい」と言っている手です。
すると、気合を重んじる許挑戦者としては、黒2と急所に迫って反発したくなります。
しかし、これは井山天元の誘いの隙だったかもしれません。
白3~7とかわし、黒Bなら白Cと渡って白十分というわけですね。
井山天元、流石に老獪な打ち回しです。
・・・30歳の人を指して使う言葉ではない気もしますが、大舞台の経験は大ベテラン級ですからね。
一方、この後黒Cと出たのは、これまた許挑戦者らしい最強手でした。
2図(実戦)
中央黒にプレッシャーをかける白に対し、黒1と切って反撃!
戦いはいよいよ激しくなってきました。
3図(実戦)
黒1と打って中央白に脅しをかけたのに対し、白2、8と黒×を取って頑張りました。
当然黒は取りかけにきますが、白はリスクを承知で凌ぎ勝負に出ました。
井山天元らしい全力投球です。
4図(実戦)
その後、黒×と白×の攻め合いになりましたが、白△の手筋が止めの一撃でした。
これで白の攻め合い勝ちは明らかです。
井山天元が熱闘を制しました。
これで5連覇となり、将来名誉天元を名乗る資格も得ました。
今年の井山天元はかなり負けが多く、タイトルの大半を失ってもおかしくないと見る向きもありましたが、実力と勢いを兼ね備える許挑戦者を破ったのは流石ですね。
三冠を堅持して、第一人者の座を守りきりました。
年明けの棋聖戦七番勝負にも良い状態で臨めそうですね。
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