桜並木

「桜がキレイよ。ひと駅くらい、歩いて来なさいよ。」


黒いスーツに花びらが付いていたのに気付かず、そっと払ってくれながら、パートのおばちゃんが口にした。


「本当に、キレイよ。」


一駅手前で降りたら、もっと桜の花びらが舞っていたに違いない。一番近い事が正しいと思っていた。けれど、案外少し離れていた方がいい事もあるのではないか。恋愛も、きっとそうなのだろうと思った。

(mixi日記2008年03月31日より抜粋)

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