井真井のちょっと一言。。

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民法を解くカギは登場人物の数の把握

2015-02-04 00:05:14 | 日記
民法問題は法律系試験では避けて通ることができません。
そして、この民法ができないという人が多いです。

民法に関する問題に限らず、国家資格試験では、
設問中に登場する人物の数を把握することが重要です。

たとえば、下記の設問。

「AとBは通謀して虚偽の土地売買契約を締結しBの名義
に移転登記をしたが、BがC に、C がDにこの土地を売却
し所有権移転登記をした場合、AB間の事情をC は知って
いたが、Dが知らなかったときは、DはAに対しこの土地
の取得を主張できる。」

このような設問であれば、簡単に登場人物はABCDの4名
だとわかります。

次に重要なのは、登場人物の置かれている立場を把握する
ことです。

設問では・・・・

Aが自分の土地を奪われたくないので、Bに頼んで一時的に
Bに所有権を移転したら、Bがその土地を勝手にCに売って
しまい、更にCもDに転売してしまった。Cは、その土地の
真の所有者がBでないことを知っていたけど、Dは何も知ら
ずCから購入した。この時、DはAに対して、その土地は
自分の土地だと主張できるのか?

・・・という内容になります。

このような設問を読んで単純に「できる」と結論だけ答えて
いたら、本当の力は身につきません。

何故、「できる」と判断したのかその根拠が重要なのです。
根拠が説明できなければ、理解しているとは言えません。

結論に辿りつくには以下のような過程が必要です。

1:通謀は当事者間では無効。よって、AB間取引は無効行為

2:しかし、善意の第三者には対抗できない。
  つまり、通謀行為を知らずにそれらの者と取引した相手に
  対し、ABは無効を主張できない。

3:CはAB間通謀を知っていたのだから、ABはCには無効
  を主張できる。

4:しかし、Dは通謀を知らなかったのだから、ABはDには
  無効を主張できない。

5:よって、「DはAに対しこの土地の取得を主張できる。」
  ことになる。

このような解答根拠がしっかりご理解できていれば、どんな
言い回しの設問が本番試験で出題されても、間違うことはあ
りません。弊社では、わからない設問については、マンツー
マン式に解説させていただきます。