因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

因幡屋の8月&俳句日記

2013-07-31 | お知らせ

 もう8月ですよ。
てがみ座第8回公演『空のハモニカ-わたしがみすゞだった頃のこと-』 (1,2,3,4) 
 初演から2年の足らずの再演となった。7月の京都公演を終えて、座・高円寺へ。
*二兎社38『兄帰る』1,2,3,4,5
*文学座有志による自主企画『この道はいつか来た道』
 公演チラシには「後期高齢者俳優2人、末期演出家最後にして最初の最後(になるやも!)の顔合わせ」と仰々しいキャッチが。本山可久子、金内喜久夫の出演に、演出は藤原新平で、別役実作品を上演する。
水素74%vol.5『謎の球体X』
 2年前初演された作品を大幅に改訂したとのこと。リンクは以前の劇団掘出者時代から田川啓介作品観劇の記事(1,2,3,4,5,6,7,8,9)。
*劇団民藝公演『黒い雨-八月六日広島にて、矢須子-』 (1,2,3,4,5,6,7
 井伏鱒二の原作を笹部博司による上演台本、丹野郁弓の演出で奈良岡朋子が朗読する。8月8日相模女子大学グリーンホール、15日川崎市アートセンター、16日紀伊國屋サザンシアターで上演。
八月納涼歌舞伎1,2,3,4
 中村屋兄弟の「鏡獅子」が大きな話題だ。月の前半を兄の勘九郎、後半を弟の七之助が踊る。
劇団フライングステージ第38回公演『OUR TOWN わが町 新宿二丁目』(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13
 毎年夏の下北沢はフライングステージの新作だ。
*文学座有志による「久保田万太郎の世界」(1,2,3)。
 第4回したまち演劇祭in台東に初参加し、万太郎誕生の地である浅草で上演の運びとなった。会場は浅草見番というところで、地下鉄浅草駅から徒歩15分だそうだ。これは因幡屋、ぜったい迷うなあ。

 今月も懲りずに俳句日記です(1,2)。
 しばしおつき合いくださいませ。
 

 句会においては、たくさんの人から選ばれること、とりわけ結社の主宰からの選をいただけることが重要らしく(そのあたりもよくわかっていない)、それを目指して作句に励むわけであります。
 自分は7月の句会において、参加5回め(うち1回は投句せず選句のみ)にしてようやく1句、主宰の選をいただきました。やれやれといったところですが、正直に言いますと実感がないのです。なんでこれがなぁとぼんやりしている。まったく罰あたりな話です。
 つまり選んでいただいた句が、ことばをよくよく吟味して何度も推敲し、少し寝かせてまた練り直し・・・といった過程を経たわけではない、いや何度か作り直しはしましたが、最終的に提出したのが「よしこれなら」と確信して投句したものではないということです。

 選ばれたのはほんとうにたまたまであり、さすがに字余りや字足らずを避けて五七五にする、季語を忘れない、同じ季節の季語をふたつ入れない、旧かなづかいにするなどは気をつけるけれども、「その句がほんとうに俳句になっているか」という確信に向かっての吟味や推敲のレベルに至っていないということです。それだけ俳句というものに対してまだまだ無自覚、無意識であることの証左でしょう。

 はじめて句会に参加して、主宰から「3年は雑巾がけですよ」と言われたとき、ずいぶん前のNHK朝の連ドラ『あすか』で、菓子職人をめざすヒロインあすか(竹内結子)が茶道のお稽古にいく場面を思い出しました。
 ろくに心得のないあすかをお師匠さん(加納幸和)は茶室に入れることすらせず、「あんたはとうぶん掃除です」と言い渡す。来る日も来る日も廊下を拭きつづけるあすか。お師匠さんも女中さんも怖いこと厳しいこと。
 ある日のこと、お稽古はとっくに終わったのにあすかはまだ掃除をしている。驚いた女中さんにあすかは晴々と、「お廊下がきれいになるのが嬉しくて」と言うのでした。
 多少ずれている気もしますが、因幡屋もあすかを目指しましょう。
 8月の兼題は「盆の月」と「梨」です。

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