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漫画の思い出 花輪和一(28) 『護法童子・巻之(二)』(双葉社)

2024-12-30 00:05:29 | 評論

   漫画の思い出

   花輪和一(28)

   『護法童子・巻之(二)』(双葉社)

「旅之拾壱 信貴山」

有名な『信貴山縁起絵巻』とは無関係。

女子が単独で護法童子に変身する。その理由は不明だが、彼女がある少女を助けたかららしい。その少女は、病気の母親を救うために信貴山に登り、難儀をしていた。

「そうか もうおれたちは 一人で生きていけるということだ」

「そうね わかれましょう」

作者のアニマみたいなものが始末されたらしい。彼の母親に対する甘えと憎しみが分離されたのだろう。

少女は、母親に甘えるのではなくて母親を救うという行為によって、母親より優位に立った。作者のアニマが母性像を憎み続けることを止めて、母性像よりも優位に立ち、憎しみが解消され、精神的に自立できるようになったわけだ。

だが、こんな始末は生悟りだ。きっと反動が来る。

(『護法童子・巻之(二)』終)


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