漫画の思い出
花輪和一(3)
『繭』
花輪の絵も話も、決して好きではない。
ただ、不可避という感じがしていたのだ。
「ぼくは着物をぬいで裸になり あの忌わしい白い玉に変身しなければならないのです。
おばあさんの呪いのために」
『神に誓う子』
私も神仏などに誓うことがあったか。
「あのなあ… 母ちゃんこれからチョット用事があるので 出かけてくるよ たぶん帰宅は夜になる予定 おとなしくしている事、以上」と告げる「母ちゃん」の顔が不気味。普通なのに、不気味。普通だからか?
(3の終)