昨夕、いつもの『駅待機』でお客さん待ち。すると、4人組の作業服の兄ちゃんが乗ってきた。『どちらまで?』と聞けば『鴻池新田まで』。この場合、たいていが『食事』である。その中の1人が『おっちゃん、鴻池で美味い店、知らんか?』ときた。『仕事終わりのビールで焼き鳥とかやったら、何軒かあるで』と返す。案の定『教えて、教えて!』。タクシー乗務員は『街角経済コラムニスト』でもあり『地元のグルメ案内人』でもある。そうじゃないと、なめられるのである。
【写真:運営母体が『かしわ屋』の焼き鳥屋を紹介してやった】
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◆こうやって注文するんやで。そしたら『男が上がって、活き金や』。
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むこうもタメ口なら、こっちも少しはタメ口で返す。
わたし『あのな、チマチマとビールの注文なんかしたらあかんねんで』
兄ちゃん『へ?、ほな、どないしたらええのん?』
わたし『こう、注文するねん』
↓
店に着いたら、こうやって注文するのよ。
↓
・まず枝豆、人数分を大皿に盛ってきてぇや(300円×4人前=1,200円)。
・ほんで、焼き鳥盛り合わせを人数分な(800円×4人前=3,200円)。
・ビールは、おかわり注文するのん、めんどくさいし、
・ジョッキ8杯(4人×2杯=500円×8杯=4,000円)持ってきて。
これだけで、店側にとって『8,400円の売上』が、瞬時にわかるわけ。
それで、最後に『締めの生ビール4杯注文』で、2,000円で合計10,400円。
盛り合わせにするのは『店側が早く始末したい品』が盛られる。
そもそも、焼き鳥の『部位』を『味わう』のなら話は別だ。
しかし、仕事の後の『一杯』で『メニューを見入る』のは『しらける』。
どうせ、仕事のうっぷん晴らしが目的なのだし、
タクシーのおっちゃんに『教えて』と聞く程度なら、
正直なところ『腹が減ってたら、何喰っても美味い』のだ。
さらに、席のテーブルが『いっぺんに品が並ぶ』のがいい。
安いかも知れないが、テーブルは『豪勢』に見える。
安い店でも、ぱぱっと注文してあげれば、
店側にとっても『なかなか、やるやん、こいつら』と思うわけで。
一見客には『タクシーのおっちゃんに聞いてきた』と言わせるわけ。
店側も、誰から聞いたかが見当つくし、私が行ったときに『おおきに!』となる。
それが、安サラリーマン管理職が部下を連れて『一杯、いこうぜ』となると、
ちまちまと安けなく情けない注文の仕方になる。
どこの店でも同じくらいの支払いになるのだが『活きカネと死にカネ』が見える。
同じ店に通って、毎日3,000円落とす客も大事だが、
店側にしたら『小さい雑魚扱い』である。
私は、飲みに行くこと自体が『非日常』になってしまったから、
飲みに行くときは『ドカン』と使った方がいいのだ。
たまに行くから、大事にしてもらえる。
広告屋時代に部下を連れて『打ち合わせ』と称した飲みの場でも、
同じような注文の仕方をしてきた。
小料理屋さんとかだと、
女将さんが『毎度ご贔屓に、ありがとうございます』と、
手がすいたとき、こちらの席まで挨拶に来る。
何も、北新地やミナミのクラブでなくてもいいのだ。
目端の利く『右腕の部下』には『これで精算しといて』と、
余分なおカネを預けて『わし、次、あるから』と、早々に退散。
部下らは『うっとうしい上司がいなくなった』方がいいに決まっている。
さらに『二次会の足しになるやろ?』と、余分に渡しておく。
これだけでも人心掌握が可能な時代だったし、今も本質は変わらないはずだ。
こちとら、部下に話を合わせた挙句にタクシー帰りでは、
身もカネも続かないから、とっとと退散して電車で帰る。
部下連中は、翌日に『経理で会議費にしてもらいましたわ』とちゃっかりしている。
『あほか!、誰が領収書もろてこい言うた!』と、形式的に怒鳴っておく。
『まぁ、カネもろたんなら、しゃあない。次の軍資金にしとこか』と、
右腕の部下に預けておく。
今は、こんな『昭和の上司』がいないから、部下がついてこないのですわ。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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