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☆百名山「体力」格付け 遭難防止へ登山の負担数値化

2015-08-22 | ■初心者トレッキング

2015年8月22日(土曜日)東京新聞(夕刊)

体力的に易しいのは美ケ原(うつくしがはら)(2,034m)、厳しいのは北アルプスの黒岳(2,986m)と鷲羽岳(わしばだけ)(2,924m)の高瀬ダムからの往復。

富士山(3,776m)は平均よりやや上。作家の故・深田久弥が選定した日本百名山を体力面からグレード分けした表を、鹿屋体育大の山本正嘉教授(運動生理学)が作った。

「百名山」は登山者に人気が高い。ガイドブックでは経験によって☆マークなどで難易度を表しているが、山本教授はデータに基づいて各登山道の負担度を数値で示し、必要な体力をより科学的に表示した。

中高年の山岳遭難が増え続けている。山本教授は体力不足が一因とし、「表を遭難防止に役立ててほしい」と願っている。

山本教授は登山の消費エネルギー量をルートの指標にした。数値は(1)歩行時間(2)歩行距離の総数(垂直方向、水平方向)-で表し、それぞれ研究に基づく一定の数値を掛けて百名山の「コース定数」を導き出した。

定数は小さいほど負担が少なく、美ケ原が「9」、蔵王山(1,841m)が「11」で続く。

難しいのは黒岳・鷲羽岳の「105」、薬師岳(2,926m)と黒部五郎岳(2,840m)の「101」と北アルプスで最も奥まった地域の山が並ぶ。

富士スバルライン五合目から往復する富士山は「41」だった。

平均は「33」で、会津駒ケ岳(2,133m)と巻機山(まきはたやま)(1,967m)が相当。

穂高岳(奥穂高岳=3,090m)は「66」で、双方の倍の体力が必要と分かる。

データは「日本百名山 山あるきガイド」(JTBパブリッシング)2014年版を使用。

以前まとめた表は長野県が技術面などを加味して作った山のグレーディング(難易度)の基礎となり、新潟、静岡、山梨各県の難易度表に結び付いた。今回は前回の改訂版。

コース定数に重量(体重+ザック重量)を乗じた数値が個人の必要エネルギー量(キロカロリー)になり、この数値は個人別の脱水量(ミリリットル)とも同じ。

必要な水分補給量を知ることで熱中症予防に役立てることも可能だ。

同じ百名山でもコースが違えば難易度は変わる。また、天候が悪化すれば厳しさは増す。

山本教授は「遭難には体力不足に加え、エネルギー不足、水分の補給不足も関わっている。表は好天下での数値で、これ以下になることはない」と語った。

 
 


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