6月初旬に上映された「ぐるりのこと。」がアンコールにより2週間限定(9/6~9/19)で再上映しています。=銀座テアトルシネマの場合=
ぐるり~って日常よく使う言葉を題名に一組の夫婦の10年間の物語。
自分の身の周りや、自分をとりまく様々な環境を、夫婦・家族・社会・時代をぐるりと描いた作品。
ストーリーは割愛するが、監督は「ハッシュ!」の橋口亮輔さん。
悲しみから心を病み、やがて力強く再起する翔子役は木村多江さん、翔子を優しく受けとめる夫カナオにリリー・フランキーさん。
初主演ながらリアルで手抜きの無い感情表現は観客を惹きつける。
また90年代に起きた様々の犯罪・事件を<カナオは法廷画家>リアルに当時の連続殺人事件・サリン事件等を再現した脇役者達<存在感ある俳優>の迫力ある演技はブラボー
監督の丁寧な妥協を許さないショートカットはすべて目を惹き付ける。
翔子とぶつかって大泣きした子供まで、完璧!
<生まれた我が娘>・<翔子の父親>のスケッチ画は愛しいほど気持ちが溢れていた。
各場面でストーリーからかけ離れた、一点の部分に目線を惹きつけさせるのは、完璧なコダワリだ。
ワンシーンごとの完成度が高いので、カナオのヒョウヒョウさにホッと息抜きができるが、、、、
ちょっとだけ遊びがあった方が滑らかになったかも知れない。(緊張した)
病から快復にむかった翔子が、お寺でお茶を頂いたシーンは、特に静謐できれいだったわ。
また天井画に取り組み生き生きした姿は、日常の穏やか空気が流れ、自然でとっても良かった。
美大出の二人が歩んだ10年は
めんどくさいけど、いとおしい。
いろいろあるけれど、一緒にいたい。
良い映画でした。
「どうだった?」って聞いたら、
「ん・・・」
「私に対する思いが変わった?」って聞いたら、
「やさしくしてやらんといけんかな。」
と思ったそうです。
それから1週間くらいやさしかったかなあ…
その後はご想像にお任せ、ということで
90年代の事件を織り込みながらの生き様は、どこの夫婦でもありそうな危機感を撮った映画でした。
どうにもならないこと、罪にさいなまれたこと、、
1人より、2人で分かち合えたね。
翔子の両親の話題も歴史を重ねた結果が出ていたような気がしました。
カナオはhideさんにそっくりだった!
いつでもどんなときでも一緒にいられることは幸せね。
鑑賞者は結構40代の男性が多く1人で見ているの。
この作品はこっそり温めて見るものだと思った。
本当に抜け道の無い「うつ」になることあるよね。
人から見たらなんでもないことが。
裁判風景は本当に異常者とはっきり出ていた!
時間と寄りかかれる人がいるだけ生きていけるのかも。