6月30日の続きです。
(2)の企業誘致について、ご質問いたします。
➀町復興・再生にはイノベーション・コースト構想の具現化や企業誘致が急務であります。その中にあって、5月第2回臨時会では、既存工業用地である旧日本ブレーキ跡地に、アスファルト製造企業、コンクリート二次製造企業、蓄電池関連企業、業務用洗剤関連企業の現在4者と誘致に関し調整中で、60~70人の雇用が見込まれるとの答弁がありました。実現すれば、町復興にさらに、雇用対策に弾みがつくものと思います。
また、県は、世界最大規模の水素製造工場を東北電力より無償譲渡された旧浪江・小高原発予定地及び防災集団移転促進事業で取得した町有地に立地するよう、5月10日に開催された「ふくしま復興推進本部会議」で国に推薦することを決定しました。
再生可能エネルギーは気象条件によって発電出力が大きく変動するため、電力系統でこの変動を吸収するために調整力が必要となります。水素エネルギーシステムは、水素を大容量かつ長期間保存できるため、電力を一旦水素に変換して貯蔵することにより、再生可能エネルギーを大量導入した際に、電力系統の調整力として活用が期待されています。まさに、復興計画第2次に盛り込んだ「水素や再生可能エネルギー等の最先端のエネルギー関連産業の集積実現」が可能となりつつあります。
そこで、過日開催された全員協議会でご説明をいただいてはおりますが、今後の水素製造工場誘致の正式決定時期や、水素製造、貯蔵蓄電など整備事業計画について、もう少し詳細にお聞かせいただきたいと思います。また、町として本事業推進のためにはどのように係わっていくのか、お伺いしたします。
➡産業振興課長=ご質問にお答えいたします。議員お示しの通り現段階としては、浪江町を水素製造拠点の立地候補として福島県が国に推薦をした状況でございます。国の正式な決定時期としては、平成29年夏ごろと聞いております。また、整備事業計画としましては、水素製造プラントが必要面積4.5haで、30年半ばまでの間で可能な限り早期に着工できること、水素製造プラントへの送電、太陽光発電の整備が必要面積36ha、容量20㎿で、遅くとも31年8月までに電気使用開始できることなどが示されております。また、道路、水路、電力など必要なインフラについて様々な条件が示されております。現時点で正式な立地自治体として選定されている状態ではないため、より詳細な事業計画等は決定後に示されるものと考えております。本事業推進のための町としての係り方といたしましては、立地自治体として先ほど述べました基本的要件を満たすよう、棚塩産業団地等の整備を全力で推進していくとともに、国、県、事業者と一体となって国家プロジェクト実現に向け、全力で取り組んでまいります。
再質問いたします。
経済産業省は、「福島県内で再生可能エネルギーを用いて大規模に水素を製造し、輸送・貯蔵技術と組み合わせて有効活用するためのシステムの構築を推進する。同プロジェクトは、福島県を実証エリアに最大10メガワット級の水素製造装置を設置し、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを中心とした電気を活用して水素を製造する。製造した水素は、水素発電装置により電力系統の調整力として活用するほか、液化して東北エリア内外に供給することを検討する」としており、まさに今回の事業を指しています。経産省では、建設工事の開始を平成30年4月からと想定し、31年10月からシステム試験・試運転開始、32年4月から運用開始する計画となっています。ただ、全員協議会の産業振興課の資料では、北棚塩産業団地の竣工予定は33年3月となっています。本事業の推進に支障はでないか、お伺いいたします。また、町として本事業推進のための係わりでは、たとえば本事業により、従事者が町内に居住するならば住宅確保の協力、つまり、現在開設している「空き家・空き地バンク」や「リフォーム相談窓口」の継続など、町として本事業推進にどのように係わっていくのか、もっと具体的な答弁をお願いいたします。
➡産業振興課長=ご質問にお答えします。北棚塩産業団地の進行予定は平成33年3月となっていますということでございますが、これにつきましては、水素製造拠点の運転開始は32年を当初予定しておりますが、産業団地の造成を含めて完成するのが32年度末になるということでございます。
次に、空き家・空き地バンクやリフォーム相談窓口の継続などについてということの再質問ですが、空き家・空き地バンクの活用、リフォーム相談窓口の他に、不動産業者との情報連携や福島相双官民合同チームとの連携に今後も努めてまいります。
また、生鮮食品やホームセンターなどの誘致など買い物環境の充実に努めることと、町民や町内に滞在している関係者の休憩、情報交換の場ができる飲食店の充実にも努めてまいりたいと考えております。
今日はここまで。