博文(ひろぶみ)通信

浪江町の今をできる限り発信!

R1.9月定例会一般質問 その4

2019-10-31 15:21:01 | 日記

昨日の続きです。

 

〇質問:質問事項4、私有地の環境保全についてご質問いたします。

 町内では、震災前の町並みを忘れてしまうほど家屋解体が進んできている反面、家屋解体後の更地や解体を控えている宅地には雑草が繁茂し、このような状況は、防犯・防火上、非常に問題となっております。また、イノシシなど鳥獣には居心地のいい場所と化している場所もあると聞いております。雑草の繁茂は景観を害するため、これから帰町しようとする町民の意識が失せてしまう要因にもなりかねません。

 以前、議会と国との意見交換の際、私は、「補助金事業によって各地区で農事復興組合を設立し、農地保全に努めている。現在、宅地の雑草対策が問題となりつつある。雑草対策に新しい補助メニューをつくってもらえないか」と質問したところ、国からは、「個人の財産管理に税金は投入できない」という非常に冷たい答えが返ってきました。

 確かに原理原則ではそうでしょうが、町としてやるべきことがあるのではないかと思います。議会報告会でも、雑草問題の解消についての意見をいただきました。雑草という確かに小さな問題かもしれませんが、復興の妨げになっていると言っても過言ではないと思います。

 そこで、1つ、原理原則論からの提案をしたいと思います。土地所有者に対し、「更地・宅地などの私有地管理のお願い」を広報なみえや町ホームページなどに掲載し、環境保全、つまり除草の協力を要請することです。意外に簡単なことですが、今までお願いをしていなかったと思います。対策の一環として取り上げていただけると思いますが、いかがでしょうか。

 また、そのほか何らかの雑草対策を講じるべきと思いますが、お考えをお伺いいたします。お答え次第では、再質問でもう一つ提案したいと思います。

 

 

〇企画財政課長答弁:私有地の環境保全についてのご質問にお答えします。

 議員おただしのとおり、町内の宅地や家屋解体後の更地に雑草が繁茂している状況が見受けられております。町に帰還された方や避難先から定期的に自宅を訪れ土地、建物の管理をされている方がおられる一方で、それぞれの事情がおありとは思いますが、管理がなされていない土地が、建物が少なくないと認識しております。国や県に対して相談しているところではございますが、補助事業等の明確な対応策がない状況でございます。

 これまで広報やホームページで、私有財産である土地、建物管理のお願いについて、その観点で掲載したことはございませんでした。今後、適正な管理にご協力いただけるよう広報に努めてまいります。また、町による支援策についても、何かできることはないか検討してまいりたいと考えております。

 

〇再質問

私有地の環境保全についてですが、「広報等による私有地管理のお願いなどの呼びかけを行う」とのことですので、速やかな対応を求めたいと思います。また、「今後、環境保全に関し、何かできることがないか検討していきたい」との答弁だったかと思います。

 そこで、何かできることで私なりに考えるのは、業者にお願いする草刈りなどの管理料金に対する補助、除草剤の購入補助です。また、敷地内に防草シートを設置する補助はいかがでしょうか。防草シートは、インターネットからの情報ですが、物によっては10年以上の耐用年数だそうです。効率的な対策だと思います。これら私からの提案について、検討されてはいかがと思いますが、お答えをいただきたいと思います。

 

○企画財政課長再答弁:私有地の環境保全について、議員から除草についての提案をいただきました。提案、ありがとうございました。いただいた案も含めまして、どのような方法があって、町としてどこまでの支援ができるのか、関係課で連携して検討を進めて、支援策をお示しできるように努めてまいります。

 

今日はここまで。


R1.9月定例会一般質問 その3

2019-10-30 17:37:23 | 日記

昨日の続きです。

 

 

〇質問:質問事項3、町税等の来年度の考え方についてご質問いたします。

 今年度の町民税の全額減免は、平成30年中の合計所得金額が400万円以下と、前年度の500万円以下から引き下げられ、合計所得金額は400万円超500万円以下は4分の3減免となりました。

 また、今年度の土地、家屋の固定資産税は、帰還困難区域は課税免除ですが、避難指示解除区域では、地方税で2分の1の減免、町税減免条例で4分の1を減免し、残り4分の1を課税することとなっています。

 町長は、今年2月4日の全員協議会において、「平成31年度町税の取り扱いについて、町の方針が固まりましたので報告いたします。発災以来8年が経過する中、国、県は、法令減免以外は課税を求める方向性を示す状況にあり、近隣市町村の動向を含め、総合的に判断しました。特に住民税、固定資産税につきましては、ほとんどの町民が県内外に避難を余儀なくされている中、どのように対応することがベターなのか苦慮いたしました。次の3点を基本として協議を進めてきました。数少ない自主財源であること、行政の健全化を図りながら行政サービスを低下することなく継続が必要であること、発災以来、ほとんどの町税が減免をされている中、納税の意識の醸成が必要ではないかということ。以上のような事柄を考慮し、方針をまとめました」として、31年度の町民税と固定資産税の方針を示されました。

 その後、翌月の定例会において、東日本大震災等による被災者に対する平成31年度の町税等の減免に関する条例を提出され、審議の結果、私も熟慮の結果、賛成し、議案は賛成多数で可決しました。

 今後、特に税や料金等、町民の皆さんにご負担を強いることについては、来年度末の復興・創生期間終了を見据え、計画的行政運営が求められると思います。単年度ごとの対応では、町民の不安を毎年あおるばかりではないかと考えます。

 そこで、町税等の来年度以降の考え方についてお伺いいたします。また、水道料金及び下水道使用料の免除についての考え方についても、あわせてお伺いいたします。

 

〇町長答弁:町税の来年度以降の考え方についてであります。町税等の来年度以降の考え方については、近隣町村の動向を踏まえて総合的に判断をし、できるだけ早い時期に方向性をお示ししたいと考えております。

 また、上下水道料金の免除についてでありますが、帰還町民の数少ないインセンティブでもあります。帰町するに当たり、不便さ等を覚悟していると言いながらも、さまざまな困難がございます。このような状況で上下水道料金のインセンティブについても必要であると考えて現状があるわけですが、財政状況等を踏まえながら総合的に判断をして、できるだけ早い時期に方向性も一緒に示しをしたいと思っております。

 

〇再質問:町税等の来年度以降の考え方についてですが、「来年度以降の町民税及び固定資産税の減免や帰町者に対するインセンティブである上下水道料金の免除については、できるだけ早い時期に方向性を示したい」との答弁だったかと思います。

 例えば、限定的になりますが、固定資産税の減免についてです。今年度は、地方税による2分の1減免、条例による4分の1減免により4分の1課税でしたので、来年度以降に想定されるのは、あくまでも想定ですが、来年度は条例減免がなくなり、地方税による2分の1減免、再来年は、解除の翌年度から3カ年経過となりますので、地方税法上の2分の1減免がなくなり通常課税となることが考えられます。誤解のないように繰り返しますが、これは想定です。

 町としては、「いやいや、そうではなく、来年度以降も4分の1課税を継続します」と考えるのか、こういった具体的な方向性を示すことが必要ではないかと思います。今年2月の全員協議会で、町民税及び固定資産税の減免について町の考えを示した際に、周知期間などを考慮するならば、もっと早い時期にすべきだとの指摘されたことを踏まえ、いま一度お答えいただきたいと思います。

 

〇町長再答弁:町民税の来年度以降の考え方についてのおただしであります。そういった中で、単年度の減免方針では、町民の皆様が不安を招くことになるということは当然だと思います。そういった中で、周知期間を考慮して、できるだけ早い時期、遅くとも年内中には方針を示したいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



今日はここまで。


R1.9月定例会一般質問 その2

2019-10-29 18:05:30 | 日記

昨日の続きです。

 

〇質問:質問事項2、仮設津島診療所の今後の運営についてご質問いたします。

 仮設津島診療所は、震災直後、混乱の中であっても二本松市東和にて診療を再開しました。当時は、着の身着のままで避難した町民の中には、風邪を引き体調を崩したり、健康不安に陥ったりした方々が多く、医療機関の必要性、重要性を再認識したものでありました。

 その後、診療所は、岳温泉陽日の郷、安達運動場仮設住宅内と2カ所移転し、現在、石倉団地にて診療所を整備し、診療を行っています。患者数は、1日平均25.5人となっています。町内においては、一部地域の避難指示解除の4日前の平成29年3月27日に浪江診療所を開設し、これまで医療環境の充実に努め、現在は、1日平均17.4人の患者数となっています。

 このように、1自治体2カ所の診療所運営の現状にある中、二本松市及びその周辺に避難している町民の皆さんを中心に、「引き続き仮設津島診療所を継続してほしいとの声」、また、町内に居住している帰町者を中心に、「一部地域を避難指示解除したのだから、仮設津島診療所を閉鎖し、浪江診療所の充実を図るべきとの声」と二分する声があります。

 やはりここは、今後の診療所のあるべき姿、つまり計画的診療所運営について、町として示すべきだと思います。議会報告会でも、仮設津島診療所の今後についての質問がありました。

 そこで、今後、仮設津島診療所の運営についてどのようにお考えかお伺いいたします。

〇町長答弁:仮設津島診療所の今後の運営について、答弁をさせていただきたいと存じます。

 仮設津島診療所の施設は県有財産であり、県との契約による使用貸借の期間は、令和2年の末までとなっております。その運営につきましては、医師の高齢化や看護師を初めとする医療スタッフの確保、運営財源の確保など、さまざまな課題がありますが、避難先における保健、医療の拠点として、当面は現体制での運営を維持していく方向で県とも調整を行っていく方針であります。

 なお、その後、その終了時期が来てといいますか、終了時期につきましては、今後、運営状況等を見据えながら、しかるべき時期に控え、あるいは町民の方々の意見を伺って、その上で今後の判断をしてまいりたいと考えております。

 

〇再質問:質問事項1及び2について、これ一括で再質問いたします。私なりに答弁を理解すると、「各施設の必要性は十分に認識しているので、今後、総合的に判断する」との答弁だったかと思います。

 しかし、計画的行政運営の観点から申し上げれば、復興・創生期間後の閉所、閉鎖時期や、それらに対する対応策を早期に町民の皆さんに示すことが行政の責務だと思います。例えば、仮設津島診療所を閉所するならば、通院していた方々、また地元の方々になるべくご迷惑をおかけしないよう、二本松市及びその周辺地域の医師や看護師などの確保に向けて、二本松市及び安達医師会との連携を今以上に強化し、医療充実を図るための協力が必要だと思います。

 今後、二本松事務所、3出張所、3交流館や仮設津島診療所の閉所、閉鎖となる場合も、不安解消に向けての対応策についてどのようにお考えかお伺いいたします。

 

〇町長再答弁:先ほどの再質問の中で、1番、2番が一緒ということでございますので、まず私からお答えをさせていただきます。

 先ほどお答えしたとおり、当面は現体制で運営を維持していくという方向性でありますので、閉鎖時期における対応をしっかりしようということは当然でありますけれども、当面、現体制で町政執行を行っていくということでありますので、ご理解をいただきたいと思います。

 そういった中で、もしそういった時期が来れば、議会、本町民の方々と相談をしながら、しっかりとその後の対応についてもご相談を申し上げたいと考えております。


R1.9月定例会一般質問 その1

2019-10-28 11:07:02 | 日記

今日から数回に分け、9月定例会において一般質問を行いましたので、反訳原稿を基にご報告します。

なお今回は、質問方式を一括質問といたしました。一回目の質問は30分の持ち時間で質問事項の全てを一方的に質問を行い、全ての質問に答弁をもらった後、再質問10分、再々質問を10分内で行います。反訳原稿では分かりずらいので、質問事項ごとに質問と答弁となるよう編集しましたので御理解下さい。

また、次の8項目について一般質問を行いました。

1.二本松事務所、3出張所及び3交流館の今後のあり方について

2.仮設津島診療所の今後の運営について

3.町税等の来年度以降の考え方について

4.私有地の環境保全について

5.営農再開支援事業について

6.米乾燥調製貯蔵施設整備について

7.酪農復興事業について

 8.町教育行政について

 

それでは、始めます。

 

○質問:9番、山崎博文です。

 議長の許可を得ましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 なお、質問方式は一括質問方式でお願いいたします。

 3月定例会において、平成31年度、後に令和元年度になりますが、当初予算が可決しました。当初予算では、特に1次産業である農業の復興・再生にかける吉田町長の思いを私は感受しました。

 全国の新規就農希望者等に就農先として当町を選択してもらうために、一定の収入補助や家賃補助を行うとともに、視察や就農体験の受け入れを積極的に行う「新規就農者確保促進事業」、また、避難の長期化に伴い、町内で営農する方が減少する中、新たな生産者として農業法人を誘致する「農業法人誘致事業」、さらに、震災前は農家ごとに所有していた乾燥調製設備のほとんどが劣化により使えなくなってしまったため、公設で整備する「カントリーエレベーター整備事業」等々、その思いは新規事業に見てとれます。

 今日は、これらの点についても質問を行いたいと思います。また、県外2カ所をまだ残しておりますが、先月7日から、町内外5カ所において開催しました議会報告会での参加者からいただいたご意見なども触れながら質問を行いますので、よろしくお願いいたします。

 それでは、まず初めに、質問事項1、二本松事務所、3出張所及び3交流館の今後のあり方についてご質問いたします。次の質問事項2及び3もそうですが、計画的行政運営の観点からご質問いたします。

 平成23年3月11日の大震災、翌12日の原発事故により、津島支所に災害対策本部を移転し、15日に二本松市役所東和支所に災害対策本部を設置しました。4月4日は、東和支所2階に浪江町役場二本松事務所を設置し、5月23日に二本松事務所を福島県男女共生センター内に移設。翌年の10月1日に現在の二本松事務所を開所し、本庁舎機能を移しました。この間、本当に混乱の中、故馬場町長を初め、当時の職員の皆さんは、激務を強いられてきたことは記憶として脳裏に焼きついております。

 そして、平成29年3月31日に一部地域の避難指示を解除し、役場機能を本庁舎に移してから、間もなく2年半を迎えます。一部地域の解除後も、二本松事務所は各種申請受け付けや交付業務などを通し、避難先住民の利便性及びサービス向上に貢献しています。そういった意味では、開所継続の意義は非常に大きいものと考えます。

 しかしながら、遅かれ早かれ必ずやってくるのが事務所の閉鎖問題です。現在、二本松市及びその周辺に避難されている町民の皆さんを中心に、開所継続を望む声があります。

 そこで、計画的行政運営の観点から、二本松事務所の今後のあり方についてどのようにお考えかお伺いいたします。

 また、賃貸借契約では、終了時に原状回復義務を負うはずですが、事務所解体であれば、その財源はどう捻出するのか、机など備品はどうするのかなど、さまざまな点が危惧されます。閉鎖に伴う作業とその財源などについてもあわせてお伺いいたします。

 また、福島市、いわき市、南相馬市の3出張所も開所継続の意義は同様であるものと考えますが、今後の3出張所のあり方についてもどのようにお考えかお伺いいたします。

 

○総務課長答弁:それでは、質問事項1の(1)今後の二本松事務所のあり方についてのご質問にお答え申し上げます。

 役場の事務組織につきましては、震災からの復旧や町民の生活支援など、復興のステージに合わせ多様に変化する行政需要に適切に対応するため、係の統廃合や出張所の設置等を行ってきました。

 二本松事務所については、借地契約が終了いたします2021年度までに今後の方向性を決定する必要があると考えておりますが、特に町民の居住や出張所の利用状況等に基づき総合的に判断してまいりたいと考えております。

 なお、閉所に当たっては、事務所の解体ですとか備品の搬出などに数千万円の費用を要すると思われ、財源については一般財源での対応を見込んでおります。

 次の3出張所のあり方についてのご質問にお答え申し上げます。

 二本松事務所のあり方についても先ほど答弁させていただきましたが、3出張所についても同様に、町民の居住や出張所の利用状況等に基づき総合的に判断してまいりたいと考えております。

 

〇質問:次に、震災後の平成25年7月、いわき市に「浪江交流館」を、27年5月には、福島市に「まつまっぺ交流館」、同年7月には、郡山市に「コスモスふれあいセンター」をそれぞれの地に町民同士の交流の場として開館し、きずなの維持などに取り組んできました。現在は、生涯学習の場として各種教室も開催されています。

 実は、7月中旬に福島市の2自治会より、交流館の継続について私は要望を受けました。交流館運営について事前調査し、両自治会正副会長には、「賃貸契約は再来年の3月までの契約となっている。交流館運営の財源は、復興庁の予算枠から捻出しているので、復興・創生期間終了の再来年3月まではある程度担保されていると考えている。再来年4月以降については、継続できるかわからない」とお伝えしました。いわき、郡山も、利用者からは長期開館の継続を望む声が多く私のところに届いています。

 そこで、今後の3交流館のあり方についてどのようにお考えかお伺いいたします。

 

〇総務課長答弁:交流館のあり方についての考え方についてお答え申し上げます。

 交流館につきましては、主に町民の交流事業やきずなの維持など、町民同士の交流の場や自治会活動等に活用されております。今後も、このような事業継続は必要であると認識しており、町民の利用状況等に留意しながら、関係課と協議の上、継続について判断してまいりたいと考えております。



ここまで。

 


台風21号の影響

2019-10-26 20:46:11 | 日記
各地で甚大な被害をもたらした台風19号に続き、昨日も上陸しなかった台風21号の影響で、大雨や土砂災害、河川の氾濫が相次ぎ発生しました。
幸い町内では、人的被害や家屋浸水被害等の情報は、午前中の段階ではありません。ただ、土砂崩れが多数発生しました。
もはや、異常気象とは言えないですね。防災・減災対策が急務です。

今朝8時頃の請戸川です。




先週、そして昨日、被災された皆さんにお見舞い申し上げます。