いよいよグランプリ有馬記念が迫ってきました。欲を言えば、JCの1・2着馬や菊花賞馬が参戦してくれれば、夢のオールスター戦にふさわしかったと思います。残念ながらそれは叶わずですが、それでも、豪華メンバーが揃って、今年も楽しみな一戦になりそうです。
今回は3歳勢から皐月賞馬とダービー馬が参戦します。古馬の一線級を相手に、3歳馬がどこまでやれるのかは、毎年レース予想をする上での最初のテーマです。過去10年の3着以内馬から性齢の出目を探ってみると、
〇3歳 9頭 〇4歳 8頭 〇5歳 12頭 〇6歳 1頭 /◇牝馬 7頭
(※頭数は延べ数)
5歳が最多で、6歳以上の高齢馬の三連絡みは1頭だけですので、5歳以下の勝負と見るのが妥当です。3歳から5歳の三世代で、今年はどの世代が優位なのか。個別の馬の強さは別途考えるとしても、もう少し全体的な世代の差がわかると、レース予想の参考になります。
そこで、世代的な実力差を比べるため、6月以降、3歳馬が参戦した芝の重賞レースの成績(3歳で最先着を果たした馬の着順)を一覧にして比べてみることにします。前年と前々年(2022年と2021年)は、現4歳と5歳の3歳時のデータということになります。
3歳馬の重賞成績 *〇数字は着順。 は3着以内を示す。
2023年 2022年 2021年
GⅠ 安田記念 ⑭ ④ ③
GⅢ 函館スプリントS ⑤ ① ⑨
GⅠ 宝塚記念 ⑩ 出走なし 出走なし
GⅢ CBC賞 出走なし ① ②
GⅢ アイビスSD 出走なし 出走なし ①
GⅢ クイーンS ① ⑩ 出走なし
GⅢ 関屋記念 出走なし 出走なし ③
GⅢ 北九州記念 ⑧ ③ ①
GⅡ 札幌記念 ② 出走なし ①
GⅢ キーンランドC 出走なし ② ①
GⅢ 新潟記念 ① ③ ⑫
GⅢ 京成杯AH ⑥ ⑧ ③
GⅡ セントウルS ⑤ 出走なし ②
GⅠ スプリンターズS ⑫ ② ③
GⅡ 毎日王冠 ① 出走なし ①
GⅠ 天皇賞・秋 ⑩ ① ①
GⅡ 府中牝馬S ⑩ 出走なし 出走なし
GⅡ 富士S ⑪ ① ①
GⅡ スワンS ④ ⑦ ③
GⅠ エリザベス女王杯 ① ③ ②
GⅢ 福島記念 ⑥ ④ 出走なし
GⅠ マイルCS ④ ① ②
GⅠ ジャパンC ② ⑤ ③
GⅢ 京阪杯 ② ① ⑤
GⅡ ステイヤーズS ⑤ 出走なし 出走なし
GⅢ チャレンジC ⑧ ⑧ ①
GⅢ ターコイズS ④ ⑤ 出走なし
GⅡ 阪神C ― ⑱ ①
これを重賞のグレードごとに合計すると、以下のようになります。
(*3着以内レース回数/出走機会)
2023年 2022年 2021年
GⅠ 2/7 4/6 6/6
GⅡ 2/7 1/3 6/6
GⅢ 3/9 6/11 7/10
計 7/23 11/20 19/22
GⅠレースの成績に如実に現れていますが、2021年に3歳だった現5歳世代は古馬を蹴散らす活躍だったことがわかります。それに比べると、今年の3歳世代の重賞実績は今ひとつです(GⅠで3着以内だった2頭とは、ジャパンカップ2着のリバティアイランドとエリザベス女王杯を勝ったブレイディヴェーグで、いずれも牝馬。牡馬はいません)。現5歳が3歳のときの上の世代がたまたま強くなかっただけかも知れませんから、ここから5歳が「最強世代」と即断はできませんが、今年の3歳――タスティエーラ(ダービー馬)、ソールオリエンス(皐月賞馬)、ドゥラエレーデ(ホープフルS1着)、ハーパー(オークス2着)――については、個別の能力はともかくとして、現状で「強い世代」に属してはいないことは頭に入れておいてもよさそうです。
明日は、イクイノックスのような最強馬が不在の年のレースがどうだったのか、過去の例を探してみようと思います。本日もお読みいただきありがとうございました。寒波襲来により、暖かい日に慣れていた身体には堪える週となりそうです。今週もがんばっていきましょう。
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