今日で11月も終わりで、明日から師走です。師走の風物詩は、何と言っても暮れの有馬記念ですが、ファンにとって中山競馬場の師走の名物レースと言えば、芝の最長距離3600mのステイヤーズSです。これは菊花賞や天皇賞のようにステイヤー血統であれば絶対有利とも言い切れないおもしろいレースだと思っています。
一般にステイヤーと呼ばれる馬たちを一緒くたに考えるのはたぶんまちがいで、3000mで好成績を残した馬だからといって、3600mが得意とは言い切れず、「ステイヤー」にも浅いのと深いのがいるのが露わになるのがこのレースだと思います。それは中短距離のレースでわずか100mか200mの距離のちがいが、競走馬の適性や命運を分けるのと同じだと思います。
最近は長距離競馬であっても瞬発力勝負になりがちなのも、ますますこの傾向を助長しています。その他、中山のコース形態や、騎手の駆け引きなどもあるでしょうし、初冬で急に寒くなり、馬の調整に微妙な影響が出るという時期的な問題もあるかもしれません。とにかく、不確定な要素が意外な結果につながるレースだと思います。
今年の出走予定馬を眺めると、去年の上位3頭をはじめ、長距離自慢が集まった印象ですが、まずは去年と今年の春の天皇賞に出走した組から検討するのが筋でしょう。
・アイアンバローズ :22春天 5着 21ステS 2着
・シルヴァーソニック:22春天 中止 21ステS 3着
・ディアスティマ :21春天 6着
・ディバインフォース:22春天12着 21ステS 1着
・メロディーレーン :22春天 9着
・ユーキャンスマイル:22春天13着
春の天皇賞は振るいませんでしたが、実績で断然上位なのはユーキャンSです。メンバーを考えても、7歳馬とはいえ、3600mの距離がもてば、大負けする感じはしません。ただ、中山の成績が、有馬記念のときだけとはいえ、2020年11着、21年9着ですから、そんなに強気になれないのも確かです。
そうなると、やはり去年の上位馬が強いのかなと思うのですが、それではおもしろみがないので、オープンに上がった馬で考えてみると、私はあまり血統に通じていませんが、個人的な好みとして、母系にノーザンダンサーのクロスが入ってる馬には惹かれるものがあり、レース後にわかって「ああ、やっぱり」と思う人間なので、3勝クラスを勝ったばかりとはいえ、プリュムドールに少し期待を寄せています。上に挙げたなかでは、メロディーレーンもその血脈ですが、春の天皇賞を3回走って、11・11・9着で、やや底が見えた感じがありますので。
二桁人気の馬が割り込んできたのは、過去10年では、19年の逃げたエイシンクリックの3着だけですから、おそらく上・中位人気馬で決まって、大きくは荒れないと思っています。
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