Netflixで「トゥルーマン・ショー」を観た。
もう20年以上前の作品なのだな。
でも、まったく古めかしくならない、むしろ個人情報やプライバシーがかまびすしく扱われる今日だからこそ、考えさせられるところの多いテーマだ。
トゥルーマンは美しい夕陽の見える海辺の街で、保険会社に勤めている。
美しい妻、気のいい隣人たち、そして幼い頃からの親友などと、毎日変わらない、平凡で平和な日々を過ごしている。
しかし…彼の生活は、どこかがおかしい。
何かがおかしいのだが、何がおかしいのかわからないトゥルーマン。
昔の辛い思い出を乗り越え、今は何も不自由なく、皆に愛されて暮らしているはずなのに…
実は、
彼は知らないのだが、
トゥルーマンの生活は、いや人生は、全世界に向けて発信されているのだ。
リアリティショー?
いや、彼を巡る世界は、それよりもはるかに壮大で、いとわしい。
ネタバレになるので細かく書かないけれども、
コメディと書いてある映画ではあるが、サスペンス、またはサイコホラーとも言える。
トゥルーマン自身にも、あるいはそれを観ている視聴者にも、どちらにも共感できそうで、はらはらする。
悪役(?)はどこか、スティーブ・ジョブズを思わせる風貌。
ジム・キャリーも、もちろんピーター・ウィアー監督もさすがと思える作品。
好みはあるかもしれないが、なかなかのお勧め。