国立新美術館にて開催中の、「トルコ至宝展」を見てきた。
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HPの「開催概要」に、
本展では、イスタンブルのトプカプ宮殿博物館が所蔵する貴重な宝飾品、美術工芸品をとおして、花々、とりわけチューリップを愛でた宮殿の生活、オスマン帝国の美意識や文化、芸術観を紹介します。
とあるように、壮大で輝かしいオスマン帝国の有様を映し出す多彩な品々が展示されていた。
それはそれは見事な、金やルビー、サファイア、トルコ石などが散りばめられた武具や装飾品。もちろん実用のための短刀や兜などではないわけだけれど、この輝きを纏ったスルタンの威光たるや、文字通り世に煌めくものがあっただろう。
また、オスマン帝国では、チューリップの花が愛されていたことを実感できた。
「チューリップ」の言葉の綴り(当時のアラビア文字)が、組み換えると「アッラー」に通じたことなどもあり、チューリップは単に花として愛好されただけでなくイスラムの象徴と見なされ、美術品のモチーフとして大いに使われたとか。
絵では細長い花の方が良しとされたそうで、会場には、細長めのチューリップの意匠が、布にも紙にも、礼拝用のマットから馬具にまで、美しくあしらわれていた。いや、これ可愛い。文具店にこのシリーズあったら買うなあ。
柄としてだけではなく、チューリップは当時盛んに栽培され飾られていたということで、チューリップ用の、先のすぼまった形の花瓶も様々な色形のものが展示されていた。「チューリップ時代」と呼ばれた頃、トプカプ宮殿には内外ともにチューリップが咲き競っていたのが目に浮かぶようだ。
「トルコと日本」のコーナーにはエルトゥールル号の遭難のことも取り上げられていた。
トルコは親日国だとよく言われるが、日本人にとってもトルコは魅力的な国であると思う(そう言えばこないだトルコ料理食べたなあ)。これからも良好な関係であるように、自分にできることから心がけていきたい。
出口の売店で散々迷った末、チューリップ柄のメモ帳と、キリムのコースター(一つ一つ柄が異なり、裏が革張りになってる)を、ささやかなお土産に。
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