新国立劇場オペラハウスにて、バレエ「シンデレラ」(アシュトン版)を観てきた。
前回、「ラ・バヤデール」は急用ができてしまってチケットを人に譲る事態となってしまったので、久しぶりのバレエ鑑賞である。
音楽はプロコフィエフ作曲、東京フィルハーモニー交響楽団。
今日のシンデレラは米沢唯さん、王子は渡邊峻郁さん。仙女は木村優里さん。
ゴールデンウィークの公演であり観客席には子供が多く、キッズ対象のバックステージツアーも企画されていた(応募者が多く、競争率は高かった様子)。
物語は、よく知られている「シンデレラ」そのままのハッピーエンドなのであるが、このバレエでは、意地悪な義理の姉たちを男性がコミカルに演じる。このため、意地悪なのだが憎めない、観衆の笑いを誘う存在となっている。古川さんと小野寺さん、熱演でした。笑っちゃいました。
シンデレラと王子はもちろん圧巻。米沢さんは手の動かし方とふとした表情だけでも、死んだお母さんを思う切なさ、舞踏会への憧れ、そして恋心など、移り変わる乙女心を語ってくれる。そしてポワントで歩きながら舞踏会に登場する場面の晴れやかさ、ガラスの靴を履くところのとまどい、恥じらい、喜びと愛情までの流れなど、難しいと言われるアシュトンの振り付けをこなしながらの表現力。渡邊さんの王子も、もう登場したときから王子オーラである。生まれた時から王子だったんじゃないかという感じの。
そしてひときわ大きな拍手を得ていたのが「仙女」の木村さんの繊細で優美な踊り。本当に魔法をかけてくれそう。四季の精、星の精の皆さんも、難しいと思われる動きを美しくまとめていて素晴らしかったです。
衣装や照明、そして舞台装置も、ゴールデンウィークにひとときの非現実を味わうにはぴったりの演目だったと思う。と言いつつも別キャストでまた観てみたいけれども(汗)
それにしても、
「シンデレラ」の物語が愛されるのは、
地味でも誠実にやっていれば、いつか誰かが認めてくれる、という、ありそうでなかなか起きない希望を叶えてくれる物語であるからかなと思う。
地味で基礎的で、いわゆる「カネになる」テーマではないけれども、コツコツやっていればいつか助成金g(ここで途絶えている
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