モリッシーのWorld Peace Is None Of Your Business、いろいろな感想を聞きますが、
デラックスエディションや日本盤のボーナスCDに入っている6曲の評判がとても良く、
ただの「おまけ」の域を超えていますよね!残念なことに日本盤には、題名の日本語訳
がついているのにもかかわらず、「Disk2の歌詞、対訳は制作上の都合により割愛
させていただきます。ご了承ください」と書いてあり、「ずこっ」となった方もおられるの
では?
モリッシーの歌は歌詞あってこそ!一曲、いや一行一行が「物語」だと思って
いるので、歌詞とその対訳をのせて行きたいと思います。
まず1曲目、“Scandinavia”。
こちらは、今までのライブや、BBCのラジオ番組スタジオセッションでも
力強く、まるでひとつひとつ楔を打つように歌っており、印象的でした。
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Scandinavia
I was bored in a fjord
And I curse the heart and soul
Of Scandinavia
Let the people burn
Let their children cry and die
In blind asylums
But then you came along
And you held out your hand
And I fell in love with you
And Scandinavia
I kiss the soil
I hug the soil
I eat the soil
And I praise the God who made you
Stab me in your own time in Scandinavia
Unprotesting I'll die in Scandinavia
Pinned to a crime in Trondheim
I despise each syllable in Scandinavia
Let the people burn
Let their children cry and die
In blind asylums
But then you came along
And you held out your hand
And I fell in love with you
And Scandinavia
I kiss the soil
I hug the soil
I eat the soil
And I praise the God who made you
Stab me in your own time in Scandinavia
I'd be so happy to die in Scandinavia
フィヨルドにはうんざり
スカンジナビアの心に、魂に、どうか禍あれ
スカンジナビアの住人など放浪させてしまえ
子どもたちなど泣かせてしまえ
盲目の亡命者として死ねばいいのに
でも、あなたが現れた
そして手を差し伸べてくれたから
あなたに、恋したんだ!
そしてスカンジナビアにも、恋したんだ…
大地にキスしよう
大地を抱きしめよう
土だって食べてしまえ
そしてあなたを創った神を讃えよう
僕を刺し殺すがいい!
スカンジナビアの時の中で生きるあなたが殺せ
たとえスカンジナビアで死んでも、文句は言わないから
トロンヘイムの犯罪
「ス・カ・ン・ジ・ナ・ビ・ア」という音節
ひとつずつを蔑んでやる
スカンジナビアの住人など放浪させてしまえ
子どもたちなど泣かせてしまえ
盲目の亡命者として死ねばいいのに
でも、あなたが現れた
そして手を差し伸べてくれたから
あなたに、恋したんだ!
そしてスカンジナビアにも、恋したんだ…
大地にキスしよう
大地を抱きしめよう
土だって食べてしまえ
そしてあなたを創った神を讃えよう
僕を刺し殺せ!
スカンジナビアの時の中で生きるあなたが殺せ
スカンジナビアで死ねるなら、それは本望だから
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激しいですね。憎悪から愛への振れ幅がすごすぎてついていけない…
殺せとか死ねとか、ああ、物騒だ事…
でも憎悪と愛、生と死、その間の深い谷の底から鳴り響くようなドラムの音が
印象的です。
「トロンハイム」というのはフィヨルドのあるようなノルウェーの都市。
モリッシーはこの曲を2011年7月のライブから演奏、ちょうどその年、その月に
ノルウェーの連続テロ事件が起きて、物議を醸しだすようなコメントをしていました…
基本的に、寒い所はあまり好きじゃないんだと思いますwww
でも、本国以外の熱狂的なファンの歓待は素直に嬉しいのか、フィンランドのライブ
での人々の熱狂を「まるでサッカーの試合のサポーターみたい」と喜んで
いたことも。あと、自伝のサイン会はスウェーデンだけで行ったり…
北欧、好きみたい。
私は来日時にスウェーデン人のモリッシーファンがこの曲の間、祈るみたいに
両手の平を合わせて聞き入っていたのが印象的で、忘れられません。
「自分とこの歌だ!」って感じで聞いてて、とてもうらやましかった。
いつか“Japan”なんて歌、歌ってくれないかな。ないわ…w