(下島君の報告、続きです。お読みください。)
センター近くで、コンビニが営業を再開していたので、立ち寄ることにする。操業を止めた工場を間借りしての営業だったが、棚には商品が溢れんばかりにつめこまれ、品揃えも遜色ない。その様子に驚きつつ、昼食にとおにぎりを買い求めた。向かいの倉庫ではヤマト運輸のトラックがひっきりなしに出入りをしていて、物流が再開していることに心強さをおぼえる。被災直後の物不足の噂は、どこ吹く風であった。
元来た道を南下して自然の家に向かう。天候が回復したからか、町のあちこちでは、人々が働きはじめていた。骨組みだけになったガソリンスタンドが営業を再開していた。その向こうでは、がれきの撤去作業が続く。上空をヘリコプターが飛ぶ。人が動く。
内陸へ向かうところで、国道をそれ、海岸沿いに進む。路面が急に悪くなった。アスファルトが剥がれて未舗装の状態が続き、橋は土管の上に砂利を敷いただけの簡素なものとなる。道の脇に真新しい電柱がしっかりと立っていた。流された電柱は折れたまま、田んぼの跡と思われる場所に転がっていた。その横に、横倒しになった船が放置されていた。船底に大きな亀裂が走り、赤いスプレーが丸く吹きかけられていた。
しばらく走ると、周囲に何もなくなった漁港の船揚げ場が見えた。どうやら、まだ使えそうな船が集められ、修理を受けているようだ。ここでもまた、復興への作業が続いている。