久しぶりに能楽鑑賞に行った。
狂言 朝比奈
最近の人間は賢くなり仏道に帰依して極楽往生するものが増えたので、閻魔さまはすっかり暇になった。そこに現れた武士を何とか地獄に落とそうとしたが、その武士は恐ろしく力の強い武士で何とかやっつけようと何度もいどんだが、ことごとく打ち負かされて、地獄どころか極楽浄土へ案内することになった。
今まで見たことのない凄い狂言だった。その武士こと朝比奈義秀はどうやら鎌倉時代に実在の人物みたい。時の執権・北条義時に反旗を翻した和田合戦で大活躍した。
プログラムには地謡の名前が載っている。が、それらしき人が見当たらない。これは印刷ミスかと思ったら後半になってのこのこと出てくる。能と違って地謡は袖に座らず後ろの座る。狂言にも地謡というものがあり、能の謡と同じ。
能黒塚
安達が原の伝説、鬼婆を能にしたもの。安達が原を訪れたお坊さんが泊まった宿の主人が絶対に覗くなといった部屋を、主人がいない間に、そっと覗いたところ、そこには人の屍が大量に積み上げられていた。ここはうわさに聞く鬼婆の棲家だと知ったお坊さんはスタコラサッサと逃げて行くのだが後から鬼婆が追っかけてきたのでお経を唱えて祈り倒したと言う話。
三間四方の狭い舞台でどうやって逃げる場面をつくるのだろうと興味を持ったが、なんとそこにじっとしているだけだった。能は言葉で表現するだけで体はあまり動かさない。
黒塚の謡本があったので、見所で見比べていたが、囃子がうるさくて肝心の謡が良く聞こえない。ましてや今回は脚色してあるので、セリフが所々違っていてページが分からなくなって大変だった。
分かり易く面白い番組なのに、客の入りがパっとしない。入場料の設定た5千円と高すぎるのだ、3千円ぐらいだったらもっと見に行く人がいただろう。
最近は女性の方が増えて休憩になると女便所に長い列が付く。もう一つ女性用トイレが必用かも。
ワンコだより
コウもだいぶおとなしくなった。撮影する時、「コウ」と呼ぶとそそくさとケージの中に入って行った。コウのこっちを向いた写真は撮れなかった。まだ警戒心が取れないようだ。