おさらい会で「老松」のワキを謡いました。
ワキというのは最初の間だけで後の方にはあまり出番がないのだか。
途中で突然出て来て戸惑いました。
まさかの、のところで出番があったのだ。
練習してない、どうしよう・・・。
でもなんとかこなした。
老松とは、都の北の天神に 信仰の厚い梅津の何某が或る日に筑紫の安楽寺に詣でよとの霊夢を見た。それで、彼は霊夢に従って筑紫に行った。
そこで、で出会った老翁に案内されて飛梅とゆう銘木の所に着いた。
やがてあたりが暗くなり、名木の下で寝ていると、梅の霊が表れて舞を披露するという話。その都から遥々九州の筑紫まで旅をした。その梅津の何某というのがワキ。
能では物語の進行役のようなものだ。
比較的楽な約割りだが大事な役でもある。
謡曲とは腹の底から声を出して謡うものだが中々出来ない。
声が小さいとどんなにうまく謡っても聞く人の耳では下手くそに聞こえる。
声が大きいと少々いいかがんに謡ってもそれらしく聞こえるものだ。
ところが、大きな声を出すとまわりの人の声が聞きづらくなる。
隣の人の声が聞こえないと声を合わすのが難しくなる。
違った場所を謡っていても気がつかない。頭の悪いわたしは時たま間違えてとんでもない所を謡っていることがある。謡を習っている人は相手が間違った謡い方をしていても誰も注意しないのである。それでなかなか上達しない。
悪い所はお互いに注意しながら練習をするものだと思うが、なぜか、この世界では誰も指摘しないのだ。
耳の悪い私は人について行けず何度もやめようと思った。
が周りの人には上手な人はいないので、何とかごまかしていかれるのではと甘えて続けている。
中々なついてくれない我が家の犬。
何とかなつかせようと毎日散歩。
でも、リードを付けていると何もしてこないのだが、放すと大変。
それでもいつかは何とかなるのでは、と期待している。
何という花か知らないけど道端で一杯咲いている。
アスファルトの僅かな隙間から生えている花には逞しさを感じる。