先日書いたフランスの医療に関してもそうだが、フランスに来て日本との違いを痛感する
事の一つに『サービス』がある。残念な事に多くの場合はがっかりさせられるのだが、
もちろん日本同様に個人差はある。
例えば、娘の誕生日に子供用のミシンを購入したのだが、家に帰って娘がさっそく
何かを縫おうとしたが、不良品なのか使い方が悪いのか、布に穴は空くもののちっとも
縫うことができなかった。私も試してみたが、状況は変わらなかった。そこで、同じ
商品をフランスのアマゾンで検索してみると、同じような症状を訴えるカスタマーレビューが
何件か見受けられたので、これは不良品かもと後日購入したお店に持って行った。
サービスカウンターが無かったので、商品があった辺りに担当者が居ないかと
探してみたが、誰も居なかったのでレジに並んだ。たった一つ開いていたレジの女性は
同僚と思われる人と電話で話しながらレジを打っていたが、私の番が来ても電話は終わらず
事情を説明できないのでそのまま待たされた。数分後、電話が終わって事情を説明すると、
「売り場に行って担当者を探して」と言われた。今まで電話をしていたんだから、担当者に
電話するなり、館内放送で呼び出してくれても良さそうなものなのに、「あっちに誰か居るから」
の一点張り。仕方なく売り場に戻ると、今度は品出しをしているスタッフを見つけて
事情を説明。「一緒に症状を見てくれますか?」と頼むと、この担当者は良い人だったようで、
実際にミシンを動作させるための電源を探し始めた。しかし、なかなか空いている電源が
見つからず、結局最初に行ったレジの横に一つ電源を見つけ、そこで試してみる事になった。
でもやはり、ミシンは家で試した時と同じ症状。「返品しますか?」と言われたが、
実はすでに同包の作品用の布を裁断してしまった後だった。しかも娘が間違えて裁断して、
このミシンセットで作れるはずのスカートは作れない状況だったため、説明して、
「同じ商品を注文して交換してもらうことはできますか?」と聞くと、それは自分には
分かりかねるので、他の担当者を呼んでくるという。そこでまた待っていると、女性の
担当者がやって来て、「どうしましたか?」と尋ねられた。そこで、また最初から説明かと
思いながらも、「このミシン、うまく動かないんですけど」と言うと、「これは子供用のミシン
ですから、本物のミシンのようには動きませんよ。この間も同じようなクレームを言ってきた
お客さんがいたんですよね。」と言われてしまった。いくら私が変なフランス語をしゃべっても
パッケージからして子供用で、おもちゃ売り場に並べられていた商品を大人用と思って
買う訳がない。あまりの言いようにちょっとカチンときたが、まだ使い方が間違っているという
可能性もゼロではない。そこで、「じゃあ、一緒に試してもらえますか?」とお願いすると
今、自分は時間が無いから今商品を置いていって、後日また来れるかと聞かれた。しかし、
その店は家から30km以上離れているし、近々この街に来る予定も無かったので説明すると、では
待ってくれるなら一緒に見てくれると言う。「じゃあ、何分後にくればいいですか?」と
聞くと「でも、私今時間が無いのよね」と繰り返す。この辺りから完全に怒りを覚えて
「じゃあ、1時間後にくればいいの?それとも2時間後?」と聞くと1時間後には見てもらえる
との事。じゃあ、最初からそう言えばいいじゃないかと思ったが、ケンカしても仕方がないので
そのお店のあるショッピングセンターをぶらぶらして待つ事にした。
しかし、他のお店で暇をつぶしている間も、思い出すたび腹が立つ。普段はフランス人と
フランス語でケンカをしても負ける事が目に見えているのでちょっとの事は我慢をしているが、
今日は怒りが収まらないので、もし不良品だったら一言文句を言ってやろうと思いながら1時間後
店に戻った。すると、レジの人が私を見つけて、「返金します」と言ってきた。さっきの担当者に
一言いってやろうと思っていたのに、本人が居ないので私の怒りは行き場を失った。しかし、
ミシンがきちんと動かないことを一緒に見ていたこのレジ係も、さっきは何も言ってくれなかった
ので、「結局、このミシン子供用にもならないでしょ」と言ってやると、ここで初めてお店側として
「すみません」の一言。返金はしてもらったものの、娘はこのミシンを気に入っていたので、
後日アマゾンで注文する事になった。
かと思えば、先日テラスにテーブルセットを購入したのだが、私たちが買いに行った時には
すでにその商品は売り切れてしまっていた。すると、担当者の女性は私たちの住まいを
聞き、反対方向でも構わなければ、ここから30分ほど行った店舗に同じ商品の在庫が
あると教えてくれた。じゃあそこで購入しようという事になったが、その日はすでに
他の用事があって、直ぐにはもう一つの店舗に足を運ぶことができなかった。事情を
説明すると、電話で予約を入れることができるが、月曜日までに行けば10%の割引を
受けられるから、できるだけそれまでに行くようにと、丁寧な説明をしてくれた上に、
その場でもう一つの店舗に電話を入れて予約をしてくれた。
こんな気の利いた店員さんも居るのに、どうしてこんなにもサービスの質が違うのだろう?
↓後日アマゾンで注文して正常に動いている娘のミシン
(「その2」に続く)
事の一つに『サービス』がある。残念な事に多くの場合はがっかりさせられるのだが、
もちろん日本同様に個人差はある。
例えば、娘の誕生日に子供用のミシンを購入したのだが、家に帰って娘がさっそく
何かを縫おうとしたが、不良品なのか使い方が悪いのか、布に穴は空くもののちっとも
縫うことができなかった。私も試してみたが、状況は変わらなかった。そこで、同じ
商品をフランスのアマゾンで検索してみると、同じような症状を訴えるカスタマーレビューが
何件か見受けられたので、これは不良品かもと後日購入したお店に持って行った。
サービスカウンターが無かったので、商品があった辺りに担当者が居ないかと
探してみたが、誰も居なかったのでレジに並んだ。たった一つ開いていたレジの女性は
同僚と思われる人と電話で話しながらレジを打っていたが、私の番が来ても電話は終わらず
事情を説明できないのでそのまま待たされた。数分後、電話が終わって事情を説明すると、
「売り場に行って担当者を探して」と言われた。今まで電話をしていたんだから、担当者に
電話するなり、館内放送で呼び出してくれても良さそうなものなのに、「あっちに誰か居るから」
の一点張り。仕方なく売り場に戻ると、今度は品出しをしているスタッフを見つけて
事情を説明。「一緒に症状を見てくれますか?」と頼むと、この担当者は良い人だったようで、
実際にミシンを動作させるための電源を探し始めた。しかし、なかなか空いている電源が
見つからず、結局最初に行ったレジの横に一つ電源を見つけ、そこで試してみる事になった。
でもやはり、ミシンは家で試した時と同じ症状。「返品しますか?」と言われたが、
実はすでに同包の作品用の布を裁断してしまった後だった。しかも娘が間違えて裁断して、
このミシンセットで作れるはずのスカートは作れない状況だったため、説明して、
「同じ商品を注文して交換してもらうことはできますか?」と聞くと、それは自分には
分かりかねるので、他の担当者を呼んでくるという。そこでまた待っていると、女性の
担当者がやって来て、「どうしましたか?」と尋ねられた。そこで、また最初から説明かと
思いながらも、「このミシン、うまく動かないんですけど」と言うと、「これは子供用のミシン
ですから、本物のミシンのようには動きませんよ。この間も同じようなクレームを言ってきた
お客さんがいたんですよね。」と言われてしまった。いくら私が変なフランス語をしゃべっても
パッケージからして子供用で、おもちゃ売り場に並べられていた商品を大人用と思って
買う訳がない。あまりの言いようにちょっとカチンときたが、まだ使い方が間違っているという
可能性もゼロではない。そこで、「じゃあ、一緒に試してもらえますか?」とお願いすると
今、自分は時間が無いから今商品を置いていって、後日また来れるかと聞かれた。しかし、
その店は家から30km以上離れているし、近々この街に来る予定も無かったので説明すると、では
待ってくれるなら一緒に見てくれると言う。「じゃあ、何分後にくればいいですか?」と
聞くと「でも、私今時間が無いのよね」と繰り返す。この辺りから完全に怒りを覚えて
「じゃあ、1時間後にくればいいの?それとも2時間後?」と聞くと1時間後には見てもらえる
との事。じゃあ、最初からそう言えばいいじゃないかと思ったが、ケンカしても仕方がないので
そのお店のあるショッピングセンターをぶらぶらして待つ事にした。
しかし、他のお店で暇をつぶしている間も、思い出すたび腹が立つ。普段はフランス人と
フランス語でケンカをしても負ける事が目に見えているのでちょっとの事は我慢をしているが、
今日は怒りが収まらないので、もし不良品だったら一言文句を言ってやろうと思いながら1時間後
店に戻った。すると、レジの人が私を見つけて、「返金します」と言ってきた。さっきの担当者に
一言いってやろうと思っていたのに、本人が居ないので私の怒りは行き場を失った。しかし、
ミシンがきちんと動かないことを一緒に見ていたこのレジ係も、さっきは何も言ってくれなかった
ので、「結局、このミシン子供用にもならないでしょ」と言ってやると、ここで初めてお店側として
「すみません」の一言。返金はしてもらったものの、娘はこのミシンを気に入っていたので、
後日アマゾンで注文する事になった。
かと思えば、先日テラスにテーブルセットを購入したのだが、私たちが買いに行った時には
すでにその商品は売り切れてしまっていた。すると、担当者の女性は私たちの住まいを
聞き、反対方向でも構わなければ、ここから30分ほど行った店舗に同じ商品の在庫が
あると教えてくれた。じゃあそこで購入しようという事になったが、その日はすでに
他の用事があって、直ぐにはもう一つの店舗に足を運ぶことができなかった。事情を
説明すると、電話で予約を入れることができるが、月曜日までに行けば10%の割引を
受けられるから、できるだけそれまでに行くようにと、丁寧な説明をしてくれた上に、
その場でもう一つの店舗に電話を入れて予約をしてくれた。
こんな気の利いた店員さんも居るのに、どうしてこんなにもサービスの質が違うのだろう?
↓後日アマゾンで注文して正常に動いている娘のミシン
(「その2」に続く)