ボンコワン

今、フランスにはとても人気のあるインターネットサイトがある。その名も”ボンコワン”。

【例1】
「今度南フランスに旅行に行くんだけど、どこかいいホテルか民宿知ってる？」
「ボンコワンにたくさん情報が載ってるよ」

【例2】
「子供の自転車が小さくなったから売ろうと思うんだよ」
「じゃあ、ボンコワンに出してみれば？」

【例3】
「子供が犬が欲しいって言うんだ」
「この間、ボンコワンに子犬が出てたよ」

こんな具合に、何でもかんでもボンコワン。そもそもボンコワンとは、掲示板のようなもので、
物を売りたい人、買いたい人、仕事を探している人、ペットを譲りたい人、宿泊先を提供したい人
などのありとあらゆる情報が毎日に80万件も載せられるというから驚きだ。
欲しい物が見つかったら、そこに記載された連絡先に連絡して、その情報を載せた人と値段や、
引渡し方法などを交渉する。値段はほとんどの場合すでに記載されているが、物によっては
交渉によって値引きしてくれる場合もある。

ボンコワンは2006年に立ち上げられたサイトで、ダンナがフランスに留学していた今から
○十年前には存在していなかったが、今回のフランス滞在では我が家も数多い利用者の一員だ。
情報は、個人から提供される場合もあるし、プロの業者が載せる場合もある。

私達が今住んでいる家もボンコワンで見つけた。今回の引越しは、前の家から今住んでいる所まで
350kmほど離れており、ここまで出向いて不動産屋を回るのも難しかった。そこで、毎日
ボンコワンをチェックして、この地域に毎日数件出される不動産情報を見た上で、良さそうな
物件があれば電話で内見を申し込み、週末などにこちらに出向いて家を見せてもらった。
結局10件近くの家を見せてもらいこの家に決めたのだが、ボンコワンが無ければ、どうやって
家を探したのが見当もつかないくらいだ。

そしてまた、ダンナが引っ越す前に通勤に使っていた車もボンコワンで見つけた物だし、
こっちに引っ越してきて、会社から車が支給されたのでその時に買った車は必要がなくなり、
またボンコワンで売るために先週情報を載せたところだ。すでに何件かの問い合わせがあり、
なんとか売ることができればと願っている。

しかし、多くの情報は個人によるもの。個人売買にありがちな詐欺にも気をつけなければ
ならない。例えば、中古のスマートフォンなどの売買では、商品を送ったのにお金が
振り込まれない、お金を払ったのに商品が送られてこないなどという事もあるらしい。

また、ユニークな情報も載せられている。今年3月には、フランスの山間にある村で、村に
一つしかない小学校が生徒不足で閉校の危機に直面しており、ある生徒の父親がボンコワンに
生徒募集の情報を載せてネットニュースに取り上げられている。

こんな風に、ありとあらゆる情報が載っていて、見ているだけでも結構楽しめたりする。
フランス生活が長くなるにつれ、日本の事にうとくなってきているけれど、日本にもこんな
サイトがあるのだろうか？

↓試しにボンコワンでペットを探してみた結果
http://www.leboncoin.fr/animaux/offres/franche_comte/?th=1