チェリビダッケ
みなさんはチェリビダッケと言う指揮者をご存じですか?
と言うのはこの指揮者は生前レコードCDを一枚も出していないからです。
日本では読売日本交響楽団で指揮をしたことがありますが、
ほとんど知られていなかったと思います。
僕は何度か演奏会にいきました。
ウイーンから5時間かけてミュンヘンまで出かけました。
カラヤンがベルリンフィルを振る前の指揮者です。
フルトヴェングラーに強く影響をうけ彼のあと
ベルリンフィルの指揮者として活躍していました。
その後ロンドンはじめ世界中で活躍した後最後はミュンヘンフィルの指揮者でした。
通常1週間のゲネプロ経てコンサートに臨みますが
チェリビダッケは3週間の練習時間を要求し徹底的に自らの音楽を作り上げていました。
コンサート会場はいつも超満員で
舞台袖から現れると満場の拍手で聴衆に迎えられていました。
彼の演奏を聴くとみな虜になっているようでした。
僕もいつも感動していました。
こんな指揮者がいるのかと。
音楽は演奏会場で聴衆と演奏者の間に存在するものと言う
硬い信念を持っていて実況録音しか許さない指揮者だったのです。
ルーマニア出身で、
当時チャウシェスクのもと悪政に苦しむ
ルーマニアのオーケストラの団員との討論を聞いたことがありますが、
とても辛辣なことを言っていました。
また鋭い口調も話題になっていました。
カラヤン ベームはダンゴ虫などと発言していました。
(もっとも僕もこの意見には賛成ですが 笑)
彼の死後親族がCDを発売したのを聞いて怒り心頭しましたが、
たくさんの人にチェリビダッケの演奏を聴けるのはいいことかとも思いました。
ただ チェリビダッケの演奏はテンポがとても遅く、
じっくり音楽を作りあげているので、
実際にコンサート会場で聞いた経験のある人は良くわかるけれど、
CDで初めてきいてチェリビダッケの演奏が理解できるかなと思ったことがあります。
と言うのは音楽はやはり生の演奏を聴いてこそ伝わるものがあるからです。
みなさん聞いた感想を聞かせてください。
鶴田
