ずっと不思議に思っていたことがある。
こんちゃんの行動。
夜、お散歩に行く前のハッスル。
お散歩から帰ってきての大暴れ。
夜ごはんを食べる前の大ハッスル。
夜ごはんを食べたあとのへなちょこダンス。
なんなんだろう、これ?
と、不思議がっていたのだが、ちょっとわかった。
こんちゃんは、嬉しいのだ。
「犬語の話し方」スタンレー・コレンによると、
夜ご飯のあとのへなちょこダンスは「満足の儀式」というらしい。
この人はカリスマトレーナーだかで、北米の名の知れた大学で教えているそうなんだが、
念のため、ほかのサイトを見たり、犬飼いの人々の意見サイトを見たりすると、出てくるわ出てくるわ。
儀式の仕方は紋切型ではなく、犬によっていろいろだけど、
こんちゃんのあの変なくねくねダンスも絶対「満足の儀式」に違いない。
いまでは確信を持ってる。
最初は「病気?」と心配したんだけど、すぐに違うな、と感じたのは、
とにもかくにも、楽しそうなんですよね~、彼。
一日のうちで、一番、楽しそうなんです。
これで病気だったら、脳が危険なのかもしれない、というくらいに。
「えへらえへら」ていう表現がぴったり。
ご飯食べる前のぴょんぴょんも、あれ、
楽しみで楽しみで、早く早く、ってせっついてる感じ。
ぼけてるからなあ、と、がっくりしていた(ボケの兆候も同じこと書いてある)んだけれど、
本当はそうではなくて、ごはんが楽しみで楽しみで、
うれしくてうれしくて、仕方ないのかもしれない。
つねにオレコが先に散歩いって、
先にごはんも食べているからねえ。
こんちゃんオレコが全部終わったあと、
ずっとずっと、待っていなくちゃいけないんだもんね。
そりゃー楽しみで胸がふくらむよね。
・・・なんていじらしいの!
夜は心臓のお薬がよくきいている時間帯なので、
朝よりずっと元気っていうのもあるんだけど、
こんちゃんの楽しいことが起こるのはすべて夜なんだ。
だから夜はこんちゃんの感情表現が豊かになる時間帯。
ちっともなかない(もしかしてそういうしつけをされたのかも)から、よくわからなかった。
でも、うれしいとか、かなしいとか、さびしいとか、やった!とか、
ちゃーんと感じて、こんちゃんなりに表現してるみたい。
朝のおさんぽも、うれしそうにしてるけど、
夜さんぽにでかける前より、ずっとおとなしい。
何より、戻ってきてからの朝ごはん。
夜ご飯の前の「ぴょんぴょん」はないし、
食べ終わってからのへなちょこダンスも、もちろんない。
朝は忙しいので、ごはんをあげたら、
すぐ別の場所で主婦仕事などがあるのだけど、
いつのまにか、てとてとてと、と歩いてきては、
「ねー、ごはん、みててー」
と、呼びに来て、そのたびにこん部屋に戻り、
たっぷり残してあるごはんを、さあ、食べよう、
食べないとおれこちゃんにあげちゃうよ~、などといなし、
時折お皿の向きを変えたりしながら、じーっと見守って、
よしあと少しだから大丈夫だろう、と場を離れ、
主婦仕事に戻ろうとすると、またこんが追いかけてくる。
「ねー、ごはん、みててー、ねー、みててー」
またもやこん部屋に戻り、ごはんが終わるまでついている。
こんは何度も私をみては、
「ねー、ちゃんとみてるー?みてる~?」
と、確かめる。(やや面倒くさい。)食べ終わったら、
偉いねえ、偉いねえ、といって褒めてあげる。
朝ごはんのあとは普通にみだしなみ、
特に踊ることもなく、みだしなみが終わったら、
家の中の見周り(玄関とお風呂場)をして、問題ないと、眠る。
私が出かけるしたくを仕出すと、そわそわとついてまわり、
用意が整って、出かけていこうとすると、
てとてとてとてと、玄関までついてきて、
いってらっしゃい、をしてくれる。
こんちゃんは表情が乏しいというか、
オレコほど感情表現が豊かではない、
と思い込んでいたけども、それはとんだ間違いであった。
こんちゃんほど繊細で、
感情表現の豊かな子はいないかも、というくらい、
こんちゃんのことばで、一生懸命、話しかけていてくれたのだった。
ようやくそういうことがわかるようになってきた、今日この頃。
というか、昨日(この時点ではおととい)だけどもね。
もっと、ちゃんと、会話ができるといいなあ~。
ふんが、ふっふ。