犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

満足の儀式。

2015年06月10日 | おせわがかり日誌


ずっと不思議に思っていたことがある。

こんちゃんの行動。



夜、お散歩に行く前のハッスル。

お散歩から帰ってきての大暴れ。

夜ごはんを食べる前の大ハッスル。

夜ごはんを食べたあとのへなちょこダンス。

なんなんだろう、これ?

と、不思議がっていたのだが、ちょっとわかった。



こんちゃんは、嬉しいのだ。

「犬語の話し方」スタンレー・コレンによると、

夜ご飯のあとのへなちょこダンスは「満足の儀式」というらしい。

この人はカリスマトレーナーだかで、北米の名の知れた大学で教えているそうなんだが、

念のため、ほかのサイトを見たり、犬飼いの人々の意見サイトを見たりすると、出てくるわ出てくるわ。

儀式の仕方は紋切型ではなく、犬によっていろいろだけど、

こんちゃんのあの変なくねくねダンスも絶対「満足の儀式」に違いない。

いまでは確信を持ってる。



最初は「病気?」と心配したんだけど、すぐに違うな、と感じたのは、

とにもかくにも、楽しそうなんですよね~、彼。

一日のうちで、一番、楽しそうなんです。

これで病気だったら、脳が危険なのかもしれない、というくらいに。

「えへらえへら」ていう表現がぴったり。




ご飯食べる前のぴょんぴょんも、あれ、

楽しみで楽しみで、早く早く、ってせっついてる感じ。

ぼけてるからなあ、と、がっくりしていた(ボケの兆候も同じこと書いてある)んだけれど、

本当はそうではなくて、ごはんが楽しみで楽しみで、

うれしくてうれしくて、仕方ないのかもしれない。




つねにオレコが先に散歩いって、

先にごはんも食べているからねえ。

こんちゃんオレコが全部終わったあと、

ずっとずっと、待っていなくちゃいけないんだもんね。

そりゃー楽しみで胸がふくらむよね。

・・・なんていじらしいの!




夜は心臓のお薬がよくきいている時間帯なので、

朝よりずっと元気っていうのもあるんだけど、

こんちゃんの楽しいことが起こるのはすべて夜なんだ。

だから夜はこんちゃんの感情表現が豊かになる時間帯。

ちっともなかない(もしかしてそういうしつけをされたのかも)から、よくわからなかった。

でも、うれしいとか、かなしいとか、さびしいとか、やった!とか、

ちゃーんと感じて、こんちゃんなりに表現してるみたい。




朝のおさんぽも、うれしそうにしてるけど、

夜さんぽにでかける前より、ずっとおとなしい。

何より、戻ってきてからの朝ごはん。

夜ご飯の前の「ぴょんぴょん」はないし、

食べ終わってからのへなちょこダンスも、もちろんない。



朝は忙しいので、ごはんをあげたら、

すぐ別の場所で主婦仕事などがあるのだけど、

いつのまにか、てとてとてと、と歩いてきては、

「ねー、ごはん、みててー」

と、呼びに来て、そのたびにこん部屋に戻り、

たっぷり残してあるごはんを、さあ、食べよう、

食べないとおれこちゃんにあげちゃうよ~、などといなし、

時折お皿の向きを変えたりしながら、じーっと見守って、

よしあと少しだから大丈夫だろう、と場を離れ、

主婦仕事に戻ろうとすると、またこんが追いかけてくる。

「ねー、ごはん、みててー、ねー、みててー」

またもやこん部屋に戻り、ごはんが終わるまでついている。

こんは何度も私をみては、

「ねー、ちゃんとみてるー?みてる~?」

と、確かめる。(やや面倒くさい。)食べ終わったら、

偉いねえ、偉いねえ、といって褒めてあげる。



朝ごはんのあとは普通にみだしなみ、

特に踊ることもなく、みだしなみが終わったら、

家の中の見周り(玄関とお風呂場)をして、問題ないと、眠る。

私が出かけるしたくを仕出すと、そわそわとついてまわり、

用意が整って、出かけていこうとすると、

てとてとてとてと、玄関までついてきて、

いってらっしゃい、をしてくれる。



こんちゃんは表情が乏しいというか、

オレコほど感情表現が豊かではない、

と思い込んでいたけども、それはとんだ間違いであった。

こんちゃんほど繊細で、

感情表現の豊かな子はいないかも、というくらい、

こんちゃんのことばで、一生懸命、話しかけていてくれたのだった。

ようやくそういうことがわかるようになってきた、今日この頃。

というか、昨日(この時点ではおととい)だけどもね。



もっと、ちゃんと、会話ができるといいなあ~。

ふんが、ふっふ。