ある日のことじゃった。
おとうさんがいたので、おとうさんにおれこをまかし、
ふだん別室のため、えこひいきができないこんちゃんをかわいがろうと、
こんちゃん部屋にこもり、ふたりでなかよく遊んでいたのじゃった。
用事ができて、リビングに戻ると、
ねそべったおとうさんの体にぴたりとひっつくオレコ。
よりそうアザラシ親子みたい、と、おかしくて笑ったら、
「オレコね、おかあさんとこんちゃんがたのしそうに笑ってるのきいて(耳がそうなってた)ね、
くーん、くーん、って、悲しそうに泣いてたんだよ。だからおいでって言ったの」
あらまー。そうじゃったかー。
だから普段にんげんがわたしひとりのときは、できないのだよね~。
こんちゃんもオレコにとても遠慮しているのじゃ。
オレコと一緒の空間にいるほうが長いのじゃが、
「オレコのものはオレコのもの、オレコのじゃないものもオレコのもの」
というひとりっこ生活が長かったので、愛情をシェアすることなんて、想像もできないのじゃろう。
おとうさんはだから、おうちにいるときはもっぱらオレコ専門で、こんちゃんと触れ合う機会がない。
触れ合いたいのはやまやまなのじゃが、気の毒にのう~。
ときどき、おとうさんが、こっそりこんちゃんに挨拶しただけで、オレコが猛烈にやきもちを焼く。
困ったもんだけど、性格じゃからのう~。
別に無理しなくても、そのままでいいのじゃ。
でもおかあさん、両手に花の状態で、ふたりともいいこいいこできるのじゃ~。
一緒の部屋で仲良くできたら、ふたりとももっと、楽しかろう。
よそんちの、みんな(多頭)で仲良くやってる様子をみると、うらやましいのじゃ~。
そうなったらいいのじゃがのう~